「生きがいを取り戻すお手伝いをしたいです。」健康医療学部 言語聴覚学科 澤友紀さん・原田みのりさん

京都学園大学の学生さんに聞いてみた
「生きがいを取り戻すお手伝いをしたいです。」
健康医療学部 言語聴覚学科
澤友紀さん・原田みのりさん

組体操で失礼します。田中泰延です。47歳です。

去る2017年8月27日、トークライブ 愉快な大人のシゴト論

さえりさん
カツセマサヒコさん
田中泰延さん

を夏生さえりさん・カツセマサヒコさんと京都学園大学・京都太秦キャンパスで開催しました。

お越し下さった皆様、ありがとうございました。またトークイベントでお会いできたらと願っています。

さて、この連載「京都学園大学の学生さんに聞いてみた」は、「夢と出会う場所」「夢がかなう場所」、京都学園大学で学ぶ学生のみなさんにじっくりお話を聞いてみたい。そんな企画です。どうぞよろしくお願いいたします。

第3回は女性お二人です。澤友紀さん(左)と、原田みのりさん(右)。

やってきました女子大生!しかし、なにか不満そうな顔つきです。

友紀さん

あのう。

たなかさん01

何か。

みのりさん

インタビューと聞いて来たんですけど。

たなかさん01

いかにも。それが何か。

カツセさんじゃないんですか?

えっ?!俺?

かつせさん

お二方、申し訳ないけどそっちのおじさんで我慢してくれませんか。

たなかさん01

申し訳ございません。

かつせさん

ごめんね

気を取り直して

たなかさん02

さてさて。おふたりは。

友紀さん

京都学園大学 健康医療学部 言語聴覚学科 3回生の澤友紀です。

みのりさん

同じく言語聴覚学科3回生の原田みのりです。

たなかさん02

ふたりとも3回生なんですね。そうそう。今日はこれだけでも覚えて帰ってください。大学生の学年を「回生」っていうの関西だけなんです。東京で「大学2回生です」っていうと必ず「カイセイ?病院の話ですか?」て言われますよ。

みのりさん

知ってます。

友紀さん

それに、必ずは言われないと思います。

たなかさん02

知っていたのか。もう君たちに教えることは何もない。

京都学園大学で何を学んでいますか

たなかさん02

で、言語聴覚学科ではどんな勉強を。

みのりさん

言語聴覚士というのは、「話せない」人のリハビリテーションの手助けをする仕事です。「話せない」にもいろいろあって、脳卒中や脳梗塞で話せなくなったり、生まれつき耳が聴こえない方でしたら、聴こえないから発音が難しい、など様々なケースがあります。

友紀さん

あと、口の中の構造の障害などで話しにくいというケースもあります。

みのりさん

「話せない」「話しにくい」には多くの原因があります。ひとつずつのケースで、社会に復帰していただくことをゴールにしています。専門職として、脳のこと、口のこと…喋ることに関しての「首から上のこと」は私たちの分野だと考えてアプローチします。

友紀さん

ほかにも、「話しにくい」には「飲み込み」、つまり「嚥下」に密接な関連がある場合も多く見受けられます。食べ物や飲み物を飲み込む機能と、喋るための機能は重なっている部分も多いんですね。

たなかさん02

なるほど。以前、夏生さえりさんが言語聴覚学科の吉村貴子先生にお話を伺った記事を思い出しました。

人間はことばをどう話しているか?「言語聴覚士」という仕事を吉村先生に聞いてみた

みのりさん

はい。吉村先生のもとで学んでいます。

病院に実習に

友紀さん

11月からは、いよいよ病院で実習なんです。

みのりさん

1ヶ月間、臨床で実際の患者さんに向き合います。

たなかさん02

それは緊張しますね。

友紀さん

ふたり別々の病院なんで、どきどきしてます。

たなかさん02

臨床といえば、僕の母親もだんだん認知症になってきてね、ときどき言語が不明瞭になることがあります。

みのりさん

認知症の場合は、絶えず話しかけてみる方法も有効じゃないかと思います。脳に刺激を与えることになりますから。

たなかさん02

なるほどね。デイケアセンターでアドバイスしてもらったのは、「なにか役割を振ってあげること」でした。

友紀さん

「役割」。

たなかさん02

天気とかご飯の話で雑談するのも大切だけど、おばあちゃんに「きょうか、あした、クッションのカバーを換えてくれる?」とかなにかお願いすることが重要だと。そうすると、単に話しかけることよりも脳が活性化して、目標に向かえて、達成感があって、そして家族にありがとうと言われるという報酬がある。

友紀さん

とてもいいサイクルが生まれる、いい方法ですね。

みのりさん

話すことって、生活の基礎で、その楽しみがなくなるっていうことは、生きがいがなくなるってことなので、「生きがいを取り戻すお手伝い」をするのが私たちの仕事だと思うんです。

友紀さん

私は、食べるのも大好きで生きがいだから、「飲み込み」とか「嚥下」が困難だと、話すことと同時に、食べる楽しみも減ってしまいます。その問題も解決へのお手伝いをしたいです。やっぱり、「生きがいへのリハビリ」ですよね。

言語聴覚士に進もうと思ったきっかけは

みのりさん

高校の先生のオススメだったんですけど、京都学園大学のオープンキャンパスに来てみたら、どんどん興味を持って「この仕事、いいな!」って思うようになって、受験しました。

たなかさん02

まだ目指す人が少ないから就職はぜったい困らないね。

みのりさん

いつも先生からそう聞いています。あと、女性として働きやすい資格だと思いました。出産とか育児の後も復帰しやすいと。

友紀さん

私は親が看護師だったので、その影響で医療に関わりたいと思っていて。母の職場を訪ねた時に言語聴覚士の方と出会いがあって、いろいろお話を聞いて「この仕事に就きたい!」って。でも実際は、勉強を始めるとすごく大変でした。「もう、ついていけない!」ぐらいの大変さで。

みのりさん

この勉強を始めるようになって、街でも「あ、補聴器されてる方だ」とか、世の中が違って見えてきて。でも、私、ライブハウスで音楽を聴くのが好きなんですけど、通い過ぎて4kHzのところが聴こえにくくなった時期とかあったりして、あ、これは言語聴覚士としてまずいなって。

たなかさん02

船の航海士が「私、方向感覚ないんですよ」じゃ仕事にならない(笑)

みのりさん

しっかり治しました(笑)

将来の夢

たなかさん02

おふたりは、勉強が大変だとおっしゃっていましたが、言語聴覚士の資格を取って、社会に参加するって意思を変えることはないですか。

みのりさん

ないです!

友紀さん

ないです!

みのりさん

私は、この仕事を通じて、「人の気持ちがわかる人間」になりたいです。自分は現状、耳が聴こえにくいわけでも、話しづらいわけでもないので、患者さん本人と全く同じ気持ちになるのは難しいです。だけど、人の気持ち、つらさに寄り添えるプロになりたいです。

たなかさん02

人間の人生を豊かにするのは想像力だけだと思うんですよ。「モテる」も想像力じゃない?自分の気持ちを振り回してモテるわけがない。想像力を使って相手が望むことを叶える人が「モテる」ですよ。

友紀さん

…!。そうですね。一方的に告白とかしてもダメですもんね。

たなかさん01

お金持ちになるのも、想像力。どんな商品が欲しいか、サービスが欲しいか、たくさんの人の気持ちを想像して正確に当てた想像力から、億万長者が生まれるんです。

みのりさん

…!。たしかに。

たなかさん02

澤友紀さんは、仕事を通じてどんなおとなになりたいですか。

友紀さん

私は、笑顔を増やしていけたらいいなと思っていて。長くテーマパークでアルバイトしていたんですけど、お客様が笑顔になったら本当にうれしくて。少しでもこの仕事で、話せるようになった人、食べられるようになった人、そしてそのご家族の笑顔が増えたらいいなって願っています。

さいごに

自分がどんな人間になりたいか、そして知識と資格を身につけた自分を「待っている人がいる」ことを、しっかり自覚しているおふたり。

みのりさん

やりがいがほんとうにある仕事です。「人のために何かしたい」と思っている人は、ぜひ、言語聴覚学科に入って、私の仲間になってください。

友紀さん

将来、自分にも世の中にも役に立つ仕事なので、ぜひ後輩の人、増えてください!私たちが職場で働くようになった時、後輩がいないと仕事がしにくいじゃないですか!(笑)
言語聴覚学科は、クラス規模が小さい少人数制なので、先生の部屋にも行きやすく、勉強するスペースにも余裕があるから、ほんとうに環境がいいです。

みのりさん

ほんと、学内で、毎日すれ違うたびに先生が名前を呼んで話しかけてくれる、こんな大学はないと思います。

いやあ、学生さんに僕が社会人としていろいろ質問されて、なんかえらそうに答える連載にしようと思ってたんですけど、僕が教えてもらうことばっかりでした。

選んだ道に後悔がなくて、いまを真剣に生きてて、将来の出会いを楽しみにしている。おじさんは泣きそうになりました。いま大学を目指すみなさん、そして大学生のみなさん、そしてすでに社会人のみなさん、いかかですか。この二人の女子こそほんとのキラキラ女子だとおじさんは思ったぞ。原田みのりさん、澤友紀さん、いろいろ教えてくださって、ありがとう。

次回も学生さんのお話を伺います。

次も女子がいいです。女子。

【おまけ 今月の取材後記】

さて、取材もトークイベントも終わってみんなで夕食です。ところが待てど暮らせどカツセマサヒコさんが来ません。

かつせさん

すみません。ホテルでシャワー浴びてました。

ひろのぶさん

もう君はカツセマサヒコからシャワセシャワヒコに改名や。

かつせさん

ビール、うま。

ひろのぶさん

そら自分だけシャワー浴びたら美味いわな。

さえりさん

ごはん、うま。

ひろのぶさん

そらカツセさんにあれだけ待たされたら美味いわな。

ひろのぶさん

おっと!8月25日に誕生日を迎えたさえりさんにサプライズが!

ひろのぶさん

おめでとうございます。今後もどうぞよろしくおねがいします。

かつせさん

僕ももうすぐ誕生日なんですけど。

ひろのぶさん

男は知らん。

では、来月もこの3人で京都学園大学からお送りいたします。

田中泰延
田中泰延

1969年大阪生まれ
株式会社 電通でコピーライターとして24年間勤務ののち、2016年に退職。ライターとして活動を始める。
世界のクリエイティブニュース「街角のクリエイティブ」で連載する映画評論「田中泰延のエンタメ新党」は100万ページビューを突破。
Twitter:@hironobutnk


あわせて読みたい 田中泰延さんの記事

トップページ > 「生きがいを取り戻すお手伝いをしたいです。」健康医療学部 言語聴覚学科 澤友紀さん・原田みのりさん

入試に関するお問い合わせ

入学センター

Mail nyushi@kuas.ac.jp

Tel 075-406-9270

ページトップへ