【体験ゼミレポート】「化学生態学への招待」

「シロアリの道しるべ フェロモンのはたらきを見てみよう」
化学物質を使った生物間相互作用の世界とは?

8月5日(日)に開催されたオープンキャンパス。たくさんのイベントの中でも、幅広いテーマの講義や実験を体験できると好評な「体験ゼミナール」。今回は数あるテーマの中から、バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 若村 定男教授の「化学生態学への招待」のレポートをお送りします!

地球上の生き物が他の生物との関わりをもつ時に、化学物質が受け渡しされていることを知っていますか?今回の体験ゼミナールは、その化学物質を使った生物間相互作用の世界について、シロアリ(ヤマトシロアリ)を使ってのぞいてみました。

まず始めに先生から「バイオサイエンスとは何か?」について2015年にノーベル賞を受賞した大村教授を例に挙げ、アベルメクチンという物質の発見と、その発見が後に何億という人命を救うことにつながったことについてお話しがあり、参加した高校生たちは、一気に話にひきこまれていきました。

そして、本日のテーマである化学生態学について説明がありました。化学生態学とは生物間で取り交わされる情報化学物質を読み解いて生き物の生態を解き明かす生物学のことです。 アリたちはその情報化学物質のひとつである”道しるべフェロモン”を使って、目的地までの情報を伝達しています。今回はヤマトシロアリを使って、そのはたらきを知る実験を行いました。

まず、各グループに配付されたシャーレからヤマトシロアリを取り出して試験管に移します。そこにヘキサンという液体を加え、”道しるべフェロモン”を抽出します。

次に用紙にYの字を描き、枝分かれした一方の線にはヘキサンのみ、もう一方には抽出した”道しるべフェロモン”を注射針で垂らしその上にヤマトシロアリを放ちます。 するとアリたちは”道しるべフェロモン”を垂らした方を辿ることがわかりました。

この”道しるべフェロモン”は、化学構造はまったく異なりますが油性ボールペンのインクで代用できることがわかっており、実際に油性ボールペンでなぞった迷路の上をヤマトシロアリが辿る様子も確認できました。

このようにして生物はある種の化学物質を介して情報伝達を行い、行動しているのです。

この日の授業では途中、演習助手の学生から「この学科では1回生から実験を行い、とても大変だが、終わると大きな達成感を得られることができ楽しい。レポートを書く能力も上がる」。と授業の魅力を語る場面もありました。

入口は狭いように見えて、実際は私たちの生活の基本やあらゆるものにつながっていく学問であるバイオサイエンス学科。 最後に先生は「自分で自分の限界線を引かず、新しい物を発見しチャレンジしたい方はぜひここで学んで欲しい」と話し体験ゼミナールをしめくくりました。

化学生態学という学問の一端ではありますが、実際に自分たちの目で見て学ぶ、体験学習。高校生たちの興味がいよいよ増したようです。

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