【体験ゼミレポート】LINEから現代社会を考える ―「つながりすぎ」問題と「つながらない」問題―

9月10日(日)に開催されたオープンキャンパス。たくさんのイベントの中でも、幅広いテーマの講義や実験を体験できると好評な「体験ゼミ」。今回は数あるテーマの中から、人文学部 心理学科 岡本裕介教授の「LINEから現代社会を考える―「つながりすぎ」問題と「つながらない」問題―」のレポートをお送りします!

人と人とのコミュニケーションの問題から、
今という時代を見る。

今回の体験ゼミでは、インターネット上のコミュニケーション問題が取り上げられました。岡本先生の専門は「コミュニケーション論」や「社会学」。担当している科目は「社会調査法」や「コミュニケーション社会学」です。
たとえばLINEやSNSなどは、とくに若者層が頻繁に利用しています。受講した高校生たちにとってはごく身近な問題です。
LINEなどの通信サービスは、とても便利なツールです。時間や場所を選ばず、つねにスマホやPCを介してコミュニケーションの機会を得ることができます。しかし、そこにこそ、現代社会特有の問題が生じていると先生は指摘します。それは、「つながりすぎる」という問題です。

まず「つながりすぎる」例として、テレビのニュース解説番組の映像が映し出されました。ここである地方都市で試みられた施策が紹介されています。それは、PTAの要請によって、夜9時以降、小中学生は親にスマホを預けるという案です。子どもたちは猛烈に反発したかというと意外とそうでもなく、調査では、反対が10.3%、賛成が48.6%という結果でした。ある中学生は、1日に1,000件の交信をしていると言います。夜9時以降、そのわずらわしさから解放されるのですから、かえって気が休まるといった気持ちもわかります。つまりここではっきりと「つながりすぎる」という問題が浮かび上がってきます。

そこで体験ゼミの課題として、これらの問題について質問が投げかけられました。
答えたのは、受講生と本学の大学生たちです。
質問は、「1:この施策の賛否」、「2:LINEの既読無視に対する意見」、「3:既読、既読無視への対処法」、「4:トラブルが起きる原因」についてでした。
学生たちは、さすがLINEの現役世代です。自分たちも小中学生や親たちの気持ちも考え、また身近な問題として、それぞれが現実的な回答をしました。

次に「つながらない」問題です。たとえば現代社会においては「孤独死」や「無縁社会」といった切実なテーマが頻繁に取り上げられています。また人々の絆の大切さが語られています。しかし、現実的にはコミュニケーション・ツールの急速な普及によって「つながらない」ことよりも「つながりすぎる」問題までもが浮上してきています。
私たちは、こうしたジレンマの中で、人と人のコミュニケーションのあり方を、真剣に深く考えなければならない時代を生きているのです。

最後に先生から、ある研究者の提言が紹介されます。それはむしろ「ゆるやかに(弱く)つながる」ということです。広く浅くつながった方が、人と人の結びつきは強くなるという考え方です。
今とこれからの社会、私たちはどんな「つながり方」を求めているのか、またそれに対してどんな工夫をすればいいのか。それらを考える大切な機会を与えられた体験ゼミでした。

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