バイオ環境と社会のつながり第10回「バイオ環境と社会のつながり」を開催【バイオ環境学部】

2019年08月22日

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講義「バイオ環境と社会のつながり」は、主に入学したばかりの1年生を対象に開講しています。自然環境の劣化や生産環境の荒廃、地域社会の弱体化などの諸問題に実社会で取り組んでいるキーパーソンをお招きし、問題の社会的背景や実践事例を伺うことで、今後4年間のバイオ環境学部での学びの方向性を各人が考察するための試みです。

2019年6月18日(火)にシリーズ講義「バイオ環境と社会のつながり」第10回が開催されました。今回は、株式会社山田製油 代表取締役 山田康一様から「一生勉強、いつでも賢くなれる」という題でお話しをいただきました。

山田様にとって最初のビジネス経験は、学生時代に父親から「ゴマ油かすを売って生活費にしろ」と言われたことでした。少しでも高く買う顧客を見つけて販売することができて、商売が面白いと感じられたようです。

家業を継ぎ、会社が多くの社員を抱える大きな組織となる中で、山田社長は、一度立ち止まって、しっかりとビジネスの勉強をしたいという思いに駆られ、同志社大学大学院に学ばれました。食品廃棄物の製品化などについて研究され、研究成果を学会でも発表されました。「ロスをお金に変える、もったいない意識を持つ」という観点での研究であり、その後の商品開発に大いに役立ったそうです。

山田精油の企業理念は「世のため、人のための食品作り」です。山田社長は学生たちにこう訴え掛けられました。「食品を扱う企業は、食品の素晴らしさを語れなければならない。自分の職業やそこから生み出されるものについて語れる人になれるよう、視野を広げて得意な分野を伸ばしていってほしい。勉強は、やろうと思えばいつでもできるが、大切なのは今何をすべきかをしっかりと考えてみることだ。その大切なことが勉強であれば、しっかり勉強してほしいし、必要なときにはいつでも勉強できる。やがて就活をすることになるが、決して個性を埋没させず、自分で起業する心がけで臨んでほしい」。起業スピリッツ満載のご講演で、学生たちは大いに刺激を受けたようです。

小中学校、高校や大学、社会人、いずれの段階においても、「わからないことをわかりたい」、「これは面白い、もっと知りたい」など、学習の必要性を強く感じたときに学習意欲が高まり、大きな成果が出ることを、山田社長様のお話から改めておうかがいすることができました。

(バイオ環境学部 教授 藤井孝夫)

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