インターンシップ(正課)2020年実施まとめ

【1】はじめに

本年度は新型コロナウイルス感染症の世界的流行が社会や生活のあらゆる側面に影響し変化をもたらしました。この様な環境変化の中で社会経験を積むことが社会で通用する力になると考え、4月頃に多くの大学がインターンシッププログラムを中止する中、本学はオンラインを活用したプログラムを決行することにいたしました。日々の状況が刻一刻と変化する中で、企業様との折衝を重ねた結果、コロナ対策を行った上で一部現場実習も可能となりました。新型コロナウイルス感染症は社会に大きな変化をもたらしましたが、いついかなる時においても教育機会を提供できる大学でありたいと考えています。

【2】2020年度オンラインインターンシップの紹介

約100名の学生が本プログラムへ参加しました。授業は基本的にオンラインで実施され、事前授業の自己分析では成長目標を設定し、業界・企業研究ではヒト・モノ・カネをおさえた業界・企業研究を行いました。グループワークでは企業様とのセッションに向けて、海外コース20名、国内コース80名に分かれ、与えられたテーマに対しチームで課題解決と提案を行いました。

授業の流れ

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事前授業の様子
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(How to write a resume)

【3】企業様とのセッション(海外・国内コース)

企業様とのセッションでは、興味のある業界・企業について研究を進めた上で、実際に働いている活躍社員様より企業紹介を頂いた後、ディスカッションを行いました。オンラインならではの利点も活かし、従来であれば1人1社しか参加できなかったところ、複数社へのセッション参加を可能にしました。参加学生は多角的な視点から業界全体を理解することができ、更にはインターネットや書籍では得られない生の情報や企業の雰囲気等を知ることができました。

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企業様とのオンラインセッションの様子

またプログラムによっては企業様から頂いた課題へ取り組み、発表するPBL(課題解決)型に挑戦する学生もいました。特に国内コースにおいては、現場実習がメインとなるスポーツ系や会計事務所等の受入先を中心に、企業様のご協力の下、感染症対策を十分に実施した上で現場実習も実施することができました。

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海外のオンラインセッションの様子

海外コースでは時差がある中、英語でセッションの司会進行等に挑戦しました。セッションの企画・準備として事前打ち合わせやリハーサルを何度も重ね、本番に向けて学生自ら責任を持って取り組みました。

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海外のオンラインセッションプログラム例

【4】成果報告会

10月に最終成果報告会を実施しました。インターンシッププログラムの概要、実習先の紹介、実習内容、振り返り等、今後の大学生活につながる発表をしました。インターンシップはスタート地点であり、今回の実習先様との接点は、目標や夢に近づく第一歩です。主体的にインターンシップでの気付きを行動に移して貰いたいと考えます。

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成果報告会での学生発表の様子

【5】参加学生からのメッセージ

[海外コース 株式会社イシダ様]

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環境や植物に興味があり、英語の上達も目指して本学へ入学しました。コロナ禍で食品業界がなくてはならない業界であることを痛感し、インターンシップでは食品等に関連する企業を希望しました。お世話になった㈱イシダ様は食品の検査、計量、加工や包装を行っており、第一次産業である生産現場から、第三次産業の小売店等まで幅広い食品業界を支えています。㈱イシダ様とのオンラインセッションでは、自分自身が会議を進行し、会社説明をして頂いた後、活躍社員様との質疑応答やあったらいいなと思う「マット型の秤」の提案をさせて頂きました。セッションに向けた企業研究やプレゼンテーション、会議進行の準備はもちろん、英語力を高めたかったので海外コースが提供している英語でのグループワークや模擬面接、履歴書作成等にも取組みました。その結果、働くイメージを掴むことができ、英語力と主体性を身につけることが出来ました。人生の目標は「日本の食に貢献すること」なので、今回の経験をふまえて今後は食に関する知識と経験を積んでいきます。

バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 2年生 遠井喬平さん)

後輩へのメッセージ

インターンシップは社会で働く上で自分に何が足りないのか、何を求められているのかを知ることができます。その気づきは能動的に動けば動くほどたくさんのことが身に付きます。将来に悩んだり、就職活動に不安を感じているのであればぜひインターンシップに参加して社会の実情を知り、大学生活の糧にしてほしいと思います。

[国内コース 向日市役所様]

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将来の夢は公務員です。就職活動の一歩として、公務員の仕事を具体的に知りたいと思い、インターンシップへ参加しました。インターンシップでは、向日市役所様とのオンラインセッションに参加しました。市役所職員様との質疑応答ではどの様な想いをもって働かれているのか、またコロナ禍による市役所業務の変化などを知ることが出来ました。インターンシップ中はインターンシップ先の職員様をはじめ、参加学生、大学関係者等、色々な人と会話をするチャンスがあり、コミュニケーション力を身につけることが出来たと感じています。今後は公務員を目指して、日々の勉強に取組みながら後悔することのないように勉強も遊びも毎日を全力で生きたいと思います。

(人文学部 歴史文化学科 3年生 石川汐莉さん)

後輩へのメッセージ

インターンシップは大事な将来を決める道しるべだと思います。普段の授業とは違い、学生間でチームワークを発揮し、社会に対してアプローチしていくことが面白いところです。4年間の大学生活において最も大切なのは挑戦する勇気を持つことだと思うので、興味がある人はぜひそのチャンスをつかみ、参加してみてください。

【6】今後のインターンシップについて

今年度のプログラムは、コロナ禍によりオンライン形式を取り入れました。今後も社会情勢に柔軟に対応し、従来の型に捉われることなく学習効果が最大化できる方法で実施したいと考えています。

一方で、やはり自身の五感をフル活用し、現場から肌で感じる経験に勝るものはありません。コロナの状況が好転した折には海外コース、国内コースともに企業様のご協力の下現場実習の実現と拡大を進めてまいります。

今後、働き方は大きく変わるといわれており、今の学生たちはその変化した労働環境の中で当たり前に働く世代になります。今回の経験が、社会で活躍する力を養う一助となることを期待しています。

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