「亀岡学」 亀岡市の歴史と文化について -明智光秀NHK大河ドラマ決定、今こそ亀岡を知らしめるチャンス-(亀岡市文化資料館元館長 黒川孝宏先生)

2018年05月06日トピックス

食農学科では、「地域を知る」「農業を知る」「食品製造業を知る」「流通を知る」「地域おこしを知る」といったテーマを掲げた「亀岡学」が、2回生を対象に開講されています。環境デザイン学科の資格である地域調査士の対象科目であり、環境デザイン学科の学生も多く受講しています。

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毎回、地域の「キーパーソン」にお話をうかがうのですが、第3回目は亀岡市文化資料館の元館長で、立ち上げ時から30年間に亘ってずっと資料館に関わってこられ、多くの展示を企画し、亀岡について多くのことを伝えてこられました。

今回は、2020年大河ドラマ化が決定した明智光秀の亀岡との関わり、光秀の、単なる謀略家ではなく、知的で思慮深い側面について、講義頂きました。光秀は丹波を平定して、亀山城を築城、信長から「天下の面目をほどこし候」と高い評価を受けました。光秀はまた朝廷・天皇や室町幕府、神社・仏閣を尊重する対応を取りましたが、絶対君主の姿勢を取り、重臣をも容赦なく切り捨てる信長には光秀は危機感を抱いたでしょう。下克上の時代、光秀にも天下を取る思いがあって、本能寺に突き進んだと考えられます。謀反者と呼ばれる光秀ですが、丹波地域では領民に愛され続けた名君でした。このような光秀がきっと描写されるでしょう。それ以外に亀岡とゆかりの深い石田梅岩、円山応挙、山脇東洋、並河成資の紹介もありました。

最後に、4年間亀岡で過ごすことで、第2のふるさとになって欲しい。また、臨済宗妙心寺派の白隠師のことば「動中工夫」を紹介、4年間を活発に動きながら工夫して欲しいと言われて講義が終わりました。
京都市に隣接していながら豊かな自然と深い歴史が渾然一体となった亀岡市の魅力を明智光秀の大河ドラマ化を通じて、発信したいものです。

(バイオ環境学部 食農学科 深見 治一)

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