バイオ環境学部バイオサイエンス学科専門実験について(応用微生物学実験)

2019年05月15日トピックス

バイオ環境学部バイオサイエンス学科の3年生では1年間を通して週4回、午後に専門実験実習を行なっています。この専門実験実習では、応用微生物学、分子生物学、食品・栄養科学、有機化学、植物バイオの5つの分野から構成されています。

応用微生物学実験では、微生物の染色観察や有用微生物のスクリーニング、発酵物質の生産・精製、発酵に関わる微生物の単離などの幅広い実験を行っていきます。この記事では、応用微生物学実験で行う実験内の1つをご紹介します。

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この日の実験では『微生物の代謝』がテーマでした。微生物によって代謝(生物の内部で起こる化学反応)が異なります。微生物の資化性(何を食べられるか、好き嫌い等) の違いや生成物、運動性の違いを利用し、名前を伏せて渡した4種類の菌の同定を行いました。含まれている成分が異なる8種類の培地に、4種類の菌を植菌(菌の植え付け)し、培養(生育させる事)します。菌の種類によって試験管中の培地成分の利用の仕方が異なるため培養していくと、培地の色の変化やガスの発生などに差がでてきます。学生は自分たちで植菌し、培養させた各試験管に見られた変化を熱心に観察していました。この変化が何を代謝して起きたのか、何を生産したのか等を判定し、どの菌が培養されたのかを考察していきます。これらの経験を通して微生物の扱い、代謝系・実験系の理解はもちろん、得られた結果からの考察をしっかりと行うことのできる、論理的な思考力が身についていきます。

実験事務室 菊池・村上

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