【バイオ環境学部ニュース】シリーズ特別講義B ~社会の第一線で活躍中の方のお話を聴く~

2019年09月27日トピックス

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「シリーズ特別講義B」は、バイオ環境学部3学科の2年生以上を対象に開講されている15回にわたるオムニバス講義です。
この授業は、産業界(食品、化粧品、医薬品等)あるいは研究機関の第一線で活躍されている方々からお話を伺うことで、今後社会人になる学生の皆さんのキャリアアップに繋げてもらうことを目的としています。

第1回は2019年9月24日、産業界から不二製油株式会社開発部門企画室で研究開発をされている、前渕元宏先生に「大豆ペプチドの開発とその応用~ブレインフード(機能素材)としての大豆ペプチド研究を中心に~」と題してご講演頂きました。

そもそもペプチドとはどういった物か(アミノ酸がいくつか繋がった物)から始まり、大豆からペプチドを作る工程の説明、またその特徴についてお話を頂きました。特に、アミノ酸よりもペプチドの方が人にとって吸収効率が高く、大豆ペプチドはアミノ酸バランスもいいので、栄養的にも優れているとのことでした。

本題の大豆ペプチドの機能性に関する話では、「脳機能改善効果」についてご説明を頂きましたが、開発のきっかけとなったいきさつや、開発の秘話・苦労話もして頂き、大変興味深いものでした。開発するにあたって、「脳機能が改善する」ことの数値化が、心理的な側面を持っているので本当に難しく、現時点でも議論が大きいとのことでした。

最後には、脳機能改善効果以外の大豆ペプチドの特徴について栄養生理機能、気泡剤・呈味剤としての機能、微生物生育促進機能、物性改良剤としての機能について説明して頂き講義を終えました。

授業終了後の学生の感想には、実際に機能性食品の開発の方法や、その大変さがよくわかったとの発言もあり、大変有意義な講義となりました。

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次回は2019年10月1日(火)13時20分、地方独立行政法人大阪産業技術研究所生物・生活材料研究部脂質工学研究室長の永尾寿浩先生をお招き致します。

(バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 教授 藤田裕之)

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