【バイオ環境学部ニュース】シリーズ特別講義B ~社会の第一線で活躍中の方のお話を聴く~ 2回目

2019年10月07日トピックス

「シリーズ特別講義B」は、バイオ環境学部3学科の2年生以上を対象に開講されている15回にわたるオムニバス講義です。
この授業は、産業界(食品、化粧品、医薬品等)あるいは研究機関の第一線で活躍されている方々からお話を伺うことで、今後社会人になる学生の皆さんのキャリアアップに繋げてもらうことを目的としています。

20191007_bio01.jpg
「リパーゼと油脂加工」地方独立行政法人
大阪産業技術研究所 永尾寿浩先生

第2回は2019年10月1日、 地方独立行政法人 大阪産業技術研究所で脂質工学について研究されている、永尾寿浩先生に「リパーゼと油脂加工」と題してご講演頂きました。

大阪産業技術研究所は、企業技術の支援のために作られた大阪府の研究所で、永尾先生が所属されている生物・生活材料研究部の他に、有機材料、電子材料等の研究部門があり、様々な企業と共同研究を行い、商品化に結びつけていると紹介されました。

20191007_bio02.jpg

次に、脂質の基礎知識として、油と脂の違いや、これに含まれる脂肪酸の種類といったことまで、詳細に説明して頂きました。

さらに、脂質研究の最新の成果として、魚に多く含まれる機能性脂質EPAやDHA、さらにある種の脂肪酸が、皮膚で害を及ぼす細菌に対してのみ抗菌活性を示すことを利用して、それらを化粧品に配合したものが今年8月から実社会で販売開始されたという話題も提供されました。

20191007_bio03.jpg

最後に、チョコレートの製造に欠かせないカカオマスはカカオの種子から発酵の過程を経て作られるという説明を聞き、学生は大変驚いていました。

講義終了後、永尾先生に持参して頂いた、カカオの種子やカカオマス、カカオバターの現物を手に取り、一部は味見することで、学生たちは単に座学で学ぶのとは違って、リパーゼという酵素を大変身近に感じ、理解を深めることができたようです。

次回は2019年10月8日(火)13時20分、日本農薬株式会社総合研究所長の元場一彦先生を講師にお招き致します。

(バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 教授 藤田裕之)

前の記事へ

次の記事へ

一覧へ戻る

このページの先頭へ