本学京都太秦キャンパスに、新年度から新設される工学部が入る南館が完成し、2020年2月27日、永守重信理事長や前田正史学長ら学園、大学、工事関係者が参列し竣工式が行われた。永守理事長はあいさつの中で「世界ナンバーワンの大学を創ると内外に宣言してきたが、新学舎が完成し、世界に通用する学生を育てていく決意を新たにした」と語り、南館の完成を祝った。
竣工式は完成したばかりの南館1階の嵯峨野ホール内に特設会場を設け、午前10時から神事などを行った。会場には永守理事長、前田学長ら学園、大学の幹部のほか、工事を請け負った三井住友建設の新井英雄社長や都市居住文化研究所の北條誠所長ら工事関係者総勢約30人が参列し、新型コロナウイルスへの配慮のため全員がマスクを着用した。神事は京都を代表する北野天満宮の宮司が仕切り、祝詞の奏上などが行われた後、参列者を代表し永守理事長らが祭壇に玉串を奉奠した。
神事終了後、永守理事長が事業主としてあいさつ、北條所長と新井社長に感謝状を贈呈した。北條社長は設計者代表としてあいさつに立ち「学生が1日の大半を過ごす場所なので、画一的な教育施設ではなく、緑豊かな、学生と教職員、地域市民の出会いの場にもなる学舎を目指した」と設計のポイントを語った。続いて、施工者代表として、東京から駆け付けた新井社長が「感染者が目立つ場所から参ったばかりなので、マスクをしたままあいさつします」とコロナウイルスの影響を断ったうえで語り出し「無事故無災害で工期通りに完成させることができ責任を果たせたのではないか」と工事を振り返った。
新館建設工事は2018年9月に始まり17カ月かけて完成した。高さ28.89メートル、総延べ床面積約2万5千平方メートル、地下1階地上5階建て。70室ある寄宿舎を併設している。4、5階には24時間365日利用できる図書館を設けたほか、学生がものづくりに没頭できる工房や、グループワークがしやすいコミュニケーション・スペースを随所に配置している。設備も3Dプリンターやレーザー加工機など最新鋭の機器がふんだんに揃えられている。
永守理事長あいさつ要旨
新しい工学部が入る念願の新学舎が完成し、めでたくも本日、竣工式ができたことを大変うれしく思います。これまでたくさんの建物を造ってきたが、今回の祝詞奏上は素晴らしかった。また、いろいろ無理を言って建ててもらった三井住友建設や都市居住文化研究所の方々にも感謝いたします。4月からこの新しい学舎で学ぶ工学部の1期生もさぞかし、うれしく誇らしい建物ができたと実感することでしょう。
この大学を世界ナンバーワンにすると内外に宣言してきたが、その新しい拠点が無事完成し、世界人財となる立派な学生を育て輩出していかねばならないと決意を新たにしました。過去に感謝し、将来に期待を抱き、この大学は社会に貢献していくんだ、という気概を持って教育に当たっていきたい
(総合研究所 講師 上島誠司)
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