【バイオ環境学部ニュース】「亀岡市ゼロエミッション計画」について専門家からお話を伺いました

2020年06月08日トピックス

2020年5月20日(水)に、講義「実践プロジェクト」(※)の一環として、亀岡市環境市民部環境クリーン推進課 大西光治様、曽我部育様、守屋克彦様から「亀岡市ゼロエミッション計画(亀岡市ごみ処理基本計画)」についてお話を伺いました。

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画面左から、亀岡市環境市民部環境クリーン推進課 曽我部様、守屋様、大西様

「実践プロジェクト」(高澤班)は、自分たちや多様な生物が暮らす「環境」に関連して、バイオ環境学部のある亀岡市の「亀岡市ゼロエミッション計画」および「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」について学び、それらの計画をより推進していくために何が必要か、何が問題なのかを考えています。

5月13日に、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」について専門家にお話を伺ったのに引き続き、5月20日は、「亀岡市ゼロエミッション計画」の行政施策に深く関わっておられる曽我部様、守屋様から、廃棄物とは何か、なぜ亀岡市がゼロエミッションに踏み切ったのか、ゼロエミッション計画の課題などをご説明いただきました。亀岡市の一般廃棄物の最終処分施設(埋立施設)は、20年後には満杯になることが予想されています。埋立施設を新たに作らず、未来に“負の遺産”をできるだけ残さないために、亀岡市ゼロエミッション計画が2018年4月からスタートしました。この計画では、資源化の対象を増やし、いわゆる“ごみ”を減らすこと、そして、誰もがわかる資源化の仕組みを作ることを重点施策としています。亀岡市では、これまでに、羽毛布団や使用済み小型充電式電池などコストパフォーマンスが高い再資源化を行うなど、“ごみ”の中から資源物を取り出す仕組み作りを強化しているそうですが、埋立施設の延命化のためにはさらなる努力が必要とのことです。

ご講演後には、受講生から、出すごみを減らしたらポイントが貯まる仕組みや、地域の若者たちが地域のお年寄りやごみ出し・分別が難しい方々をお手伝いして地域全体がハッピーになるような仕組みを作れないかなどの提案があり、意見交換のよい機会となりました。

最後に、大西課長から、「今回、緊急事態宣言が出て以降、亀岡市でも家庭ごみが増加しました。自宅待機期間中に家の掃除をされた方もいると思います。その時に出た“ごみ”を思い出してください。本当にそれは買う必要のある物でしたか?そもそも、本当に必要なものだけ買っていれば、その“ごみ”は出ないのです。」というご指摘があり、とても耳が痛い思いでした。

今回、ご講演いただいた守屋様は、2018年度の本学の卒業生です。バイオ環境学部に在学中は、生き物が大好きで、その生態を探るべく亀岡の自然の中を忙しく飛び回っている印象のある方でした。現在は、そのフットワークの軽さを活かして、「環境先進都市・亀岡」を推進するべく活躍されています。そのような先輩とともに、自分たちが「亀岡市ゼロエミッション計画」に取り組めることをうれしく思います。

※「実践プロジェクト」はバイオ環境学部2年生を対象にした講義です。学科毎に“専門的な学び”に関するテーマを設定し、課題解決型授業を行っています。例えば、バイオ環境デザイン学科では、少人数のチームに分かれて、自然環境や公園緑地関連行政、NPO、教育研究機関、およびこれら多様なセクターの協議会と連絡をとり、お話を伺う中で、学生が自らで課題を発見します。そこで発見した課題に対し、チーム毎に、実効性のある活動を企画し、生物多様性とその保全・再生や普及啓発活動などに協働参画することを目指しています。

(バイオ環境学部バイオ環境デザイン学科 准教授 高澤 伸江)

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