本学教員の川上浩司(ひろし)教授(工学部/専門分野:システム科学,デザイン学)が編集・執筆した「不便益:手間をかけるシステムのデザイン」(近代科学社,2017, ISBN-13 : 978-4764905504)が,日本感性工学会の2020年出版賞を受賞しました.日本感性工学会は,1998年に設立され,感性工学の創生を目指す学会です.感性工学とは,画一的な工業製品を大量生産するという旧来の工学とは異なり,人間の根源的な能力である感性を科学技術にとり入れた工学です.
「不便益:手間をかけるシステムのデザイン」は,不便益(不便だからこその益)*をユーザにもたらすモノやコトのデザインに関して,様々な分野の研究者達が研究成果を持ち寄った書籍です.その分野は,川上教授のシステムデザインから始まり,自動車の運転支援,義手のデザイン,メカニズムデザイン,博物,弱いロボット,観光,人間活動支援,生命科学など,多岐にわたります.様々な分野で,不便益という考え方が注目されていることがわかります.この書籍は,川上教授が研究代表者となって日本学術振興会から研究助成を受けたプロジェクトの報告書にもなっています.
(工学部 教授 今井 欽之)
不便益については「不便益システム研究所」HPをご覧ください。
http://fuben-eki.jp
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