2年ぶりに入学式  依然続くコロナ禍のなか 新入生代表「充実した学生生活送る」と決意新た /KUAS Holds First Entrance Ceremony in Two Years  -Amid the Ongoing COVID-19 Pandemic, New KUAS Students Renew Their Determination to Lead Fulfilling Student Lives- 

2021年04月03日トピックス

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「勉学に励むとともに、人間としても大きく成長できるよう充実した学校生活を送ります」――。健康医療学部の新入生代表・小野紗友梨さんは力強く宣誓した。2021年4月3日、新年度の本学入学式が京都市内にある「みやこめっせ」で開催された。昨年度はコロナ禍の影響で中止せざるをえなかった。今回も第四波が起こりつつあるものの新入生と教職員に出席者を制限するなど感染対策に万全を期して挙行された。2年ぶりの式は華やかな雰囲気のなか、希望にあふれる新入生を迎えることができ、関係者の拍手も力がこもっていた。

 関西フィルハーモニー管弦楽団の調べに合わせ、約860人の新入生が学科ごとに、教職員の拍手に迎えられながら会場入り。父母らにライブ配信されているカメラに向かい、Vサインする学生もおり、和やかな雰囲気で式は始まった。全員が着席した後、前田正史学長が演壇に立ち、告辞を述べた。

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 告辞では、前田学長が入学を祝うとともに「本学を選んで本当に良い選択をした。この4年間は価値あるものになる」と、迎える態勢に自信を見せた。また悩みがあれば、教職員に相談するよう呼びかけ「本学はコンパクトで中身が濃く、そしてやさしい大学だ」と強調した。続いて、あいさつに立った永守重信理事長は、大学改革に協力を求める一方、「努力は人を裏切らない。この4年間でさらに努力を重ねれば、皆さんの人生の大きな分岐点になる」と語り、自ら先頭に立って学生らを支えていくことを表明した。

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 受ける形で、学部代表の経済経営学部の畠田泰誠君、人文学部の重山華那さん、バイオ環境学部の森田瑠菜さん、工学部の杉田大地君、健康医療学部の小野さんらが一列に並び、小野さんが新入生代表の宣誓をした。また、大学院生を代表して経済学研究科の徳山陽太君が「学問研究に精励し併せて人格の陶冶を目指して努力する」と誓った。

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宣誓する健康医療学部の新入生代表・小野紗友梨さん

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大学院生を代表して宣誓した経済学研究科の徳山陽太君

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 この式の模様は参列できなかった父母らが見られるように生配信された。入場する際は無言を条件にマスクをせずカメラで顔が分かるようにし、着席前にマスクを着用するなどコロナ対策を実施した。

学長告辞 Greeting from the President

入学、おめでとうございます。

本学の多様な入学選考の結果、皆さんをお迎えすることができました。心から歓迎するとともに、お祝い申し上げます。皆さんの中には、期待とともに一抹の不安を覚えている人もいるかもしれません。しかし、本学を選んで、本当に良い選択をしました。この4年間は大きな価値のある4年間になります。

本学の名前は、京都先端科学大学ですが、皆さんもご存じのように、理系の大学ではありません。経済経営学部、人文学部、バイオ環境学部、健康医療学部、そして工学部“も”ある総合大学です。学生数は約4000名、教員は200名という、コンパクトですが、中身の濃い総合大学です。そして、本学は皆さんが自らの夢に向かって進むために必要と考えられる“チカラ”をつけるために、それこそありとあらゆるプログラムを用意しています。

本学では、3つの“チカラ”を柱として考えています。

第一は、「専門性」です。大学での講義では、専門科目がもちろん大切です。経済経営学、人文学、健康医療学、バイオ環境学、そして工学分野においてエキスパートになるための充実した勉強ができる環境を用意しています。担当する本学の教員はトップレベルです。

第二に、「国際社会人基礎力」です。このためにリベラルアーツを学ぶ大学共通コア科目群があります。リベラルアーツとは単なる一般教養ではありません。武道のマーシャル“アーツ”のように、生き残るための力、グローバル社会で活躍できる基礎力、まさに知の体幹を身につけることです。未来を展望する力、基礎学力、語学力、異文化を理解する力、コミュニケーション能力、リーダーシップ、協調性を学びますが、文化宗教を理解できる人文力や価値を未来に残すための文章力をトレーニングするプログラムも用意されています。

第三に、「実践的英語力」です。本学では授業が英語化され、留学生も増え、大学の中で国際化が進んでいます。海外の大学との交流もありますし、海外企業でのインターンシップも行われています。英語に関しては進級要件としています。一定程度の進度がないと進級できません。「厳しい」と思われるかもしれませんが、本学では皆さんが英語を身につけることができるよう英語学習時間やプログラムを工夫し、教員がサポートします。もちろん、皆さんの努力が必要なことは言うまでもありませんが、教員はそれこそ手取り足取りで面倒を見ます。

最初に、私は、皆さんは良い選択をし、そしてこの4年間は価値があると断言しました。それは、本学は皆さんが必要であろう“チカラ”を身につけるためのありとあらゆるメニューを用意しているからです。その“チカラ”を身につけるのは皆さんですが、ただし、そのメニューの何を選ぶかは、皆さん自身が決めなければいけません。もし、困ったら、相談してください。教員も職員もそのお手伝いを徹底的にいたします。

そして、本学を卒業する時には、皆さんは自分の夢に向かって、日本でも、世界でも、また先の見えない世の中であっても、活躍できる人財になっているでしょう。

大学生活や将来のことで悩むことがあったら、遠慮なく、教員や職員に相談してください。

本学は、コンパクトで、中身の濃い、そしてやさしい大学です。改めて皆さんを歓迎します。ぜひ、学生生活を十分に楽しみ、そして十分に学んでいただきたいと思います。

本日は、おめでとうございます。

 

学長 前田正史

 

 

Today, I am pleased to welcome you to our university and congratulate you on your successful completion of our comprehensive admissions process. Along with hope for the future, some of you may be feeling a hint of anxiety. However, I want to assure you that you have made an excellent choice by enrolling at KUAS, and that the next four years will be of great value to you.

The name of our university is Kyoto University of Advanced Science, but as you all know, we are not just a university of science. KUAS is a comprehensive university with a Faculty of Economics and Business Administration, a Faculty of Humanities, a Faculty of Bioenvironmental Sciences, a Faculty of Health and Medical Sciences, and a Faculty of Engineering. With about 4,000 students and 200 faculty members, we are a compact but powerful university that offers a wide range of programs to help students develop the talents they need to pursue their dreams.

At KUAS, we believe that the acquisition of critical aptitudes for success is supported by three “pillars”. The first pillar is "expertise". Naturally, specialized knowledge is key to any university program, and KUAS provides an environment where students can study to become experts in the fields of economics and business administration, the humanities, bioenvironmental sciences, health and medical sciences, and engineering. All of our faculty members are at the top of their field.

The second pillar is "basic academic literacy for international success". To realize this pillar, KUAS has designed an array of common core courses that teach the liberal arts. Liberal arts courses are not just “general education”. Like the "arts" in “martial arts”, the liberal arts represent intellectual survival skills. They are the basic tools required to succeed in a global society, and the very core of knowledge. At KUAS, we have prepared liberal arts courses that will allow our graduates to enhance their capacity for cooperation by obtaining abilities such as foresight, basic knowledge-gathering abilities, foreign languages, intercultural literacy, leadership, and empathy. KUAS also offers programs that allow students to become masters of cultures and religions so that their values may be preserved for future generations.

The third pillar is "practical English acquisition”. KUAS now has programs taught entirely in English, and the university as a whole is undergoing internationalization as our students from overseas increase in number. KUAS is also engaged in exchanges with universities and internships at companies located all over the world. We believe that English is now a basic requirement for graduation. You may think that this is a "tough" requirement, but we have allocated the study hours and designed the programs necessary to help you acquire English. You will need to work hard, but our teachers will help you every step of the way.

First of all, I would like to assure you that you have made a good choice, and that these four years will be very rewarding for you. We have prepared a comprehensive roster of life skills from which you can choose. It is up to you to choose from that roster, but if you are unsure, please come and talk to us, and the faculty and staff will do their best to assist you.

By the time you graduate from this university, you will be well on the way to achieving your dreams and be ready for success in Japan or overseas, no matter what the future holds.

Once again, if you have any questions about university life or your future, please do not hesitate to consult with your teachers and the university staff.

Our university is compact, powerful and friendly, and today I am happy to welcome you to our campus community. Enjoy your time and studies at KUAS.

Congratulations!

 

President MAEDA Masafumi

永守理事長のあいさつ Greetings from Chairman Nagamori

本日は入学、おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

3年前から大学に関与し名前を変えて「京都先端科学大学」にしました。従って、昨年度に新設された工学部のみなさんを2期生、そのほかのみなさんを3期生と呼ばせていただきたい。みなさんが堂々と入場してくる姿を見て、この3年間で大学が大きく変わったことを実感しました。大学改革の真っ最中で、まだまだ大きく変わっていきます。新入生のみなさんもぜひこの改革の輪に加わってもらいたい。今日はそんな私の熱い思いをみなさんにお伝えしたいと思い、やってきました。

私は企業経営者です。貧しい農家の末っ子に生まれ、28歳で自宅の納屋で従業員3人といっしょに日本電産という会社をつくりました。以来今年で48年。いまや世界45カ国、従業員12万5000人、300を超えるグループ会社を擁する世界最大で最強のモータ会社になりました。一方、その間に1万人ほどの学生を採用してきました。分析してみると、画期的な発明や商品開発、トップセールスができる人材は必ずしも世間でいう有名大学卒の人材ばかりではないということです。むしろ、学歴など全く関係なく、実力主義に変わっている現実です。

しかし、いまだに日本では、偏差値志向でブランド主義。受験勉強に明け暮れ社会に出るころには疲れ切ってしまっている大学生の姿が痛々しい。実力主義の典型がアメリカです。アメリカの学生は採用してすぐモータの設計ができます。日本では英語もしゃべれないし、専門性もない。会社で3年も4年もかけて再教育しないと仕事ができない。この現状を変えなければいけないと思い、大学経営に乗り出しました。日本の大学教育は間違っています。変えなければいけないのです。社会が求める人材、例えば、顧客が欲しがっている商品を開発できる人材を育てなければいけません。指示待ちではなく、進んで行動ができ、きちんと専門性を持ち、生産性の高い、変化に柔軟に対応できる人材を、大学は世に送り出さなければいけません。そのために今、急ピッチで大学改革を進めています。

改革の大きな柱が先生方です。私の人生を変えてくれた4人の恩人と言える先生がいます。一人が小学4年の時の理科の先生。モータとの出会いを作ってくれました。中学の担任は工業高校に行かせてやってくれ、と父親代わりの兄を説得してくれた。高校の担任は奨学金をもらいタダで学べる大学校へと導いてくれ、そこで4人目の先生となるモータの若き研究者との出会いを引き出してくれた。おかげで4年間しっかり電気工学を学ぶことができた。この4人に出会わなければ、今の私はなかったかもしれません。

本学の先生方にはこんな情熱ある先生になってもらいたいし、なってもらっていると思っています。教育は「教える」だけではだめで「教え、育てなければならない」。この4人の先生がまさにそれだった。

一方で、新入生のみなさん、自らの努力も大切です。

人は人を裏切ります。国家も時に国民を裏切ります。しかし、努力は人を裏切りません。ゼロから起業し、勝ってきた私にはそれが身に染みて分かっています。頑張ったら頑張っただけの結果が返ってきます。よく頑張っているのに結果が出ないと愚痴を言っている人間がいます。努力が足りないだけのことです。世間はそんなに甘くはありません。しかし、みなさんがこの4年間を必死に頑張ってくれれば、この4年間が必ずみなさんの人生の大きな分岐点になります。そのための支援は私が先頭に立ってやります。

今日は私の熱い思いを伝えにきたといいましたが、この思いが、みなさんの胸にささり、残ってくれれば、皆さんの人生は大きく変わると思います。この入学式が皆さんの人生の大きな節目になることを期待して、私のあいさつとします。

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Today, I would like to give you my sincere congratulations on your entrance to our university.

Three years ago, I became involved in the management of this university and changed its name to Kyoto University of Advanced Science. Therefore, I would like to call those of you in the Faculty of Engineering, which was newly established just last year, our second class of KUAS engineering students, and the rest of you belong to the third class of our other faculties. Seeing you all walk in proudly, I realized how much the university has changed in the past three years. We are amid big reforms at our university, and things will continue to change dramatically on campus. I hope that all of you will join in on this reformation. Today, I came here to share my passion with all of you.

I am the owner of a business. I was born the youngest son of a poor farmer, and at the age of 28, I started a company called Nidec Corporation with three employees in my shed. It has been 48 years since then. Today, Nidec is the largest and most powerful motor company in the world, with 125,000 employees spread across more than 300 group companies in 45 countries. During that time, we have hired about 10,000 students. Analysis shows that the people who are capable of groundbreaking inventions, product development, and top sales are not necessarily all graduates of famous universities. Rather, the reality is that the system is changing to one of meritocracy, with no regard to academic background.

However, in Japan, people are still inclined to focus on the "deviation value" and brand name of a university. It pains me to see university students spend all their time studying for exams only to enter the workforce completely exhausted. The United States is a typical example of meritocracy. In the U.S., a fresh graduate is capable of designing a motor immediately after being hired. In Japan, fresh graduates can't speak English and they have no specialized knowledge. They need three or four years of retraining at their company before they can do their job. I decided that I had to change this situation, so I decided to start my own university. University education in Japan is all wrong. It needs to be changed. We need to cultivate the kind of graduates that society needs. We need graduates who can develop the kind of products that customers want. Universities should not be sending out people who passively wait for instructions, but professionals who can act on their own initiative, have the proper expertise, are highly productive, and can respond flexibly to change. To that end, I am now working to rapidly reform university education.

A major pillar of our reform is our teachers. Personally, I have had four teachers who changed my life. One was my science teacher when I was in the fourth grade, who introduced me to motors. My junior high school homeroom teacher convinced my older brother, who was the head of my family, to let me go to a technical high school. My high school homeroom teacher introduced me to a college where I could earn a scholarship, which allowed me to meet other young motor researchers. Thanks to those teachers, I was able to study electrical engineering for four years. If I had not met these four teachers, I might not be where I am today.

I want the teachers at our university to be like the passionate teachers who changed my life, and I believe that they are. Education is not just about "teaching"; it is about "nurturing" your students, and the four teachers I mentioned did exactly that for me.

On the other hand, as our new class of students, it is also important for you to put forth your own efforts.

People may betray people, and sometimes even a nation may betray its people. But effort? Effort never betrays anyone. I started a business from scratch, and I succeeded, so I know this firsthand. If you work hard, you will be rewarded for it. There are often people who complain that they are working hard but not getting anything in return, but they are not trying hard enough. The world is not so kind. However, if you work hard during these four years at university, this will surely become a turning point in your life, and I will take the lead in helping you to succeed.

I said that I came here today to convey my passion to you, and I believe that if this passion stays with you, your lives will change dramatically. I hope that this entrance ceremony becomes a major milestone in your lives. Congratulations.

 

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入学式の様子

(総合研究所 上島誠司)

 

 

 "We will devote ourselves to our studies and lead fulfilling lives at school so that we might achieve personal growth..." On April 3, 2021, the Kyoto University of Advanced Science entrance ceremony for the new school year was held at Miyako Messe in Kyoto City. Last year, the university's entrance ceremony had to be canceled due to the COVID-19 pandemic. For the first time in two years, the KUAS was able to welcome its new class of students with hope and enthusiastic applause. 

 Accompanied by the Kansai Philharmonic Orchestra, about 860 new students grouped according to their respective faculties entered the ceremony hall to the applause of KUAS faculty and staff. The ceremony began with a relaxed atmosphere, with some students giving a V-sign to the camera that was being broadcast the ceremony live to their parents. After everyone was seated, President Maeda Masafumi took to the stage to deliver a message. 

 In his speech, President Maeda congratulated the students on their admission to KUAS and said, "You have made an excellent choice by enrolling at KUAS. The next four years will be of great value to you," expressing confidence in his university's readiness to welcome their new class of students. President Maeda also encouraged the incoming class to consult with the faculty and staff if they have ever need guidance, and emphasized that KUAS is a compact, powerful, and friendly university. Following President Maeda, Chairman Nagamori Shigenobu addressed the audience, asking for their help in making KUAS a first-class university. "Hard work never betrays anyone. If you make great efforts during these four years, it will be a turning point in your lives," Chairman Nagamori said, expressing his intention to take the lead in supporting the new class of students. 

 Following Chairman Nagamori's Greeting, Mr. Hatakeda of the Faculty of Economics and Business Administration, Ms. Shigeyama of the Faculty of Humanities, Ms. Morita of the Faculty of Bioenvironmental Sciences, Mr. Sugita of the Faculty of Engineering, and Ms. Ono of the Faculty of Health and Medical Sciences lined up on stage, and Ms. Ono swore an oath as a representative of her fellow new students. Mr. Tokuyama of the Graduate School of Economics, representing the graduate students, pledged, "I will devote myself to academic research, while striving to cultivate my own character." 

 This year's graduation ceremony was broadcast live so that parents, who were unable to attend due to COVID-19 safety measures, could watch the proceedings. On the condition that students remained silent as they entered the ceremony hall, the students were able to take off their masks and smile for the camera, then replaced their masks before being seated. 

(Institute of Interdisciplinary Research Seiji Ueshima)

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