【人文学部ニュース】心理学科 山 愛美教授の寄稿が芸術総合誌『ユリイカ』9月号に掲載されました。

2021年08月31日メディア

芸術総合誌『ユリイカ』9月号に掲載された人文学部心理学科・山 愛美教授の文章のタイトルは「立花隆と香月泰男が遺してくれた『記憶の遺産』」。

『ユリイカ』(青土社)2021年9月号は、4月に亡くなった評論家立花隆を特集。立花氏がかつて伝記を記した画家香月泰男について、山教授が著作を著していることから、今回の寄稿となりました。

香月泰男はシベリヤ抑留を体験した画家ですが、帰還後ずっと「死」を見つめ、鎮魂のために絵を描き続けた人です。

立花隆は1970年に、香月泰男の自伝『私のシベリヤ』を ― 立花氏が香月にインタビュー(聞き書き)をして―ゴーストライターとして書き、香月の名で出版しました。立花氏としてはとても気に入っていたにもかかわらず、自分の著書にならないことを残念に思い、後に自分が書いたことを名乗ったという、面白い逸話のある本です。

山教授の著作は 『香月泰男 黒の創造 ― シベリヤを描き続けた画家 創作活動と作品の深層』(2016年)。『ユリイカ』では、立花氏から著作に贈られた言葉にも触れられています。

「知の巨人」とされた立花隆が「処女作」と心に抱いた伝記『私のシベリヤ』と、執筆のいきさつを明かした『『私のシベリヤ』執筆の思い出』。心理療法家・山教授が作品を通して画家の心に分け入った『香月泰男 黒の創造』ぜひ合わせて読んでみましょう。

(人文学部 教授 山本淳子)

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『ユリイカ9月号』立花隆『私のシベリヤ』『『私のシベリヤ』執筆の思い出』

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山愛美『香月泰男 黒の創造ーシベリアを描き続けた画家 創作活動と作品の深層』

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