2021年11月20日(土)から28日(日)にオンラインで開催された日本スポーツ心理学会第48回大会(主催:日本大学)において、本学教員の村川大輔(むらかわ だいすけ)講師(教育開発センター/専門分野:スポーツ心理学、サッカー、コーチング学)が、学会賞(優秀論文奨励賞)を受賞しました。なお、学会大会開催中の2021年11月27日(土)には、村川講師による学会賞記念講演が行われました。
今回の賞は、日本スポーツ心理学会機関誌『スポーツ心理学研究』第47巻2号に掲載された原著論文「サッカー選手における意思決定能力と潜在的パターン知覚の関係」(p.57-74)に対して贈られました。サッカーでは、ボール扱いなどの技能面や体力面に加えて、いつどのようなプレーを選択するかといった意思決定が大切ですが、村川講師は、サッカー選手の優れた意思決定がどのように実現されるのかを明らかにする研究に取り組んでいます。その中でも今回は、優れた意思決定を行った選手が「よくわからないけどできた」「なんとなくできた」などと報告する現象に着目し、逆向マスキング法や閾下プライミング法という無意識的な知覚能力を評価する実験心理学的手法を用いて、サッカー選手の優れた意思決定の実現に無意識的な知覚プロセスが貢献していることを明らかにしたことが高く評価されました。
村川講師は、スポーツの意思決定研究に精力的に取り組むことに加えて、これまでの競技経験や学術的知見を活かしたスポーツ実技授業を実践するとともに、サッカー部の指導にも注力しており、今後も研究・教育両面でのさらなる活躍が期待されます。
(教育開発センター 講師 鈴木楓太)