【SLSニュース】大学教養体育の教育システムに関する国際比較研究に取り組む梶田嘱託講師が公益社団法人全国大学体育連合第9回大学体育スポーツ研究フォーラムの優秀発表賞を受賞

2021年12月15日トピックス

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本学教員の梶田 和宏(かじた かずひろ)嘱託講師(教育開発センター/専門分野:スポーツ教育学、比較体育学、大学体育論、野球コーチング論)が、2021年4月に公益社団法人全国大学体育連合(大体連)の優秀発表賞を受賞しました。

受賞の対象となったのは、2021年2月22日(水)にオンラインで開催された第9回大学体育スポーツ研究フォーラム(主催:大体連)での口頭発表「大学教養体育の開講状況およびカリキュラムに関する世界地図作成の試み」です。日本では2016年時点で99.7%の大学で教養体育が開講され、40.2%の大学で必修科目として開講されている中(梶田ほか,2018)、今回は諸外国の実態について2017-2020年に50ヵ国からの留学生と帰国子女143名(22.9±6.6歳)を対象として質問紙調査と聞き取り調査を行った結果を発表されました。大学教養体育を開講しているのは45ヵ国/50ヵ国(90.0%)、必修科目として開講しているのは30ヵ国/45ヵ国(66.7%)であり、大学教養体育の5つの教育目標のうち、最も重視されている内容は「体力・身体活動の増強」、最も重視されていない内容は「ストレス対処とポジティブ感情の喚起」であることがわかりました。成績評価材料には実技テストや出席状況を挙げる事例が多く、筆記テストやレポートを課す事例は少なく、実施種目についてはフィットネス系の種目よりも、スポーツ系の種目を挙げる国が多かったことが明らかとなりました。諸外国の大学教養体育の開講状況とカリキュラムを概観した資料性の高い知見について、同研究が高く評価されました。

梶田講師は、大学教養体育の教育システムに関する国際比較研究に精力的に取り組むことに加えて、これまでの競技経験や学術的知見を活かして、SLS(スポーツ・ライフスキル)科目において最先端のスポーツ実技授業を実践するとともに、硬式野球部の指導にも尽力し、今後も教育・研究・指導の効果的循環モデル構築に向けてさらなる活躍が期待されます。

(教育開発センター 講師 鈴木楓太)

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