トークイベント「妖怪文化論のこれから」を開催【人文学部】

2022年01月28日トピックス

20220128_hum03.jpg

2022年1月8日、民俗探究プログラム主催・京都先端科学大学人間文化学会共催で、トークイベント「妖怪文化論のこれから」を開催しました。

京都先端科学大学で15年以上にわたって開講されてきた「妖怪文化論」について、講義の持つ魅力、そして日本の妖怪文化研究の今後を、これまで講義を担当してきた先生方の講演とトークセッションを行いました。

前半は、「妖怪文化論のこれから」と題した二つの講演が行われました。まず、小松和彦特別招聘客員教授は、この30年の間で、妖怪文化研究が人文科学でもっとも成果があがった研究分野であり、世界からも注目されていることを強調しました。そして、もしも自分がいま30歳若ければやりたかった「夢」として、妖怪研究論文データベースの作成や研究論文集の編纂などを挙げ、今後さらなる妖怪文化研究の進展を期待する旨の発言をされました。

続いて、佐々木高弘名誉教授は、妖怪文化論を受講した卒業生と協力して学術誌に月一回の連載を担当しているなど、卒業生が現在どのような活躍をしているのかを軸にした講演をされました。また、今後の妖怪文化研究では、ご自身の専門である人文地理学の観点から、理系分野との連携を視野に入れた研究の必要性を説かれました。

後半は、現在妖怪文化論を担当している木場貴俊講師の司会によるトークセッションが行われました。そこでは、日本だけではなく、現在世界からも注目されている妖怪文化研究に関する議論、さらにこれから妖怪文化について研究していきたい中高生に向けたメッセージなど、まさに「妖怪文化論のこれから」に期待した内容のセッションが行われ、盛況のうちにイベントは終了しました。

トークイベントに参加していた古谷涼さん(民俗探究プログラム3年生)は、「妖怪文化研究は、マイナーな研究分野と思っていましたが、30年の間に大きく進展していることを実感しました。これからも国内外で、妖怪文化をもっと深掘りする動きが大きくなってほしいと思いました」とコメントしました。

20220128_hum01.jpg

20220128_hum02.jpg

(人文学部 教授 山本淳子)

前の記事へ

次の記事へ

一覧へ戻る

このページの先頭へ