日本代表はなぜスペインに勝ちグループリーグを突破できたのか~村川大輔講師のコメントが「よんちゃんTV」で紹介される【SLS】

2023年02月02日トピックス

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健康スポーツ学科の村川大輔特任講師

健康医療学部健康スポーツ学科の村川大輔特任講師が、毎日放送(MBS)の情報番組「よんちゃんTV」の取材を受け、2022年12月5日(月)の番組内でコメントが紹介されました。この日の番組では、12月2日(金)に行われた、FIFAワールドカップの日本対スペイン戦を特集。世界ランキング7位(当時)でワールドカップ優勝経験もあるスペイン代表を相手に、先制点を許しながらも逆転して劇的な勝利を収めた日本代表の、強さの秘訣に迫りました。そのなかで、スポーツ心理学の専門家として村川講師のコメントが紹介されました。

村川講師は、格上チームを相手に逆転した日本代表は、「先制点をとられることもある程度想定したうえで、そのような状況に対するプランも事前に準備・共有されていたことから動揺することがなく、強いメンタリティーで逆転につなぐことができた」と分析し、良い準備をすることの重要性を指摘しました。

村川講師も担当しているSLS(スポーツ・ライフスキル)の授業では、スポーツ活動を通じて学生が社会で活躍するために必要な基礎的能力を育むことを目指しています。そのなかには「課題発見解決力」や「状況把握力」、「ストレス対処能力」等、日本代表チームの強みとして村川講師が指摘した準備やメンタリティーに関係するものもたくさん含まれています。そこで、今回は村川講師に、ご自身の研究や、普段の生活に応用できるスポーツ心理学の知見について伺いました。

【村川先生に聞きました】

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Qスポーツ心理学がご専門とのことですが、具体的な研究内容を教えてください。

スポーツ心理学の分野は多岐にわたりますが、現在は、知覚・運動制御の観点から、サッカー選手の「頭脳」に着目した研究を行っています。具体的には、よい状況判断ができるサッカー選手は、周囲の情報をどのように頭の中で処理しているのか。また、その仕組みについて、実験的手法や神経生理学的手法(脳波測定、fMRI測定など)を用いて研究しています。他にも、サッカーの指導を通じて感じた疑問点などから着想を得て現場に貢献できる研究活動を行っています。

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チームメイトとともに集合写真を撮影(中段最右)

Q先生はスペインのサッカーチームでプレーされていたそうですね。スペインのサッカー選手のメンタリティーについて印象に残っていることはありますか?

はい。スペインでセミプロのサッカー選手として2年間プレーしていました。スペイン人選手の印象は、必要以上に失敗を引きずらない。試合中にミスをしてもプレーが委縮することなく、次は絶対に成功してやると言わんばかりに、どんどんチャレンジする姿勢が印象に残っています。このチャレンジし続ける姿勢に、スペイン人選手の強いメンタリティーを感じたことを覚えています。

Q普段の学生生活のなかでも、プレッシャーがかかったりピンチに陥ったりすることがあると思います。どうすれば、今回の日本代表のように動揺せずに成果を出せるでしょうか。

できる限り最大限の準備をすることだと思います。人間は「分からないこと」に対して不安を覚え、それがプレッシャーや動揺につながります。しっかりと準備をすることで、まずはプレッシャーやピンチに陥る可能性を少なくすること、そして仮にピンチに陥った場合でも、それを乗り越えるためにはしっかりとした準備が大切だと思います。目の前のことに精一杯になるのではなく、準備を大切にして、ゆとりをもって物事に取り組むことで、さまざまな視点から物事を捉え、新しい発見や成長に繋げてみてください。

(健康医療学部嘱託講師 鈴木楓太)

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