先端人Vol.4
あなたは現代の”紫式部”かも
京都先端科学大学 人文学教授
山本 淳子Junko Yamamoto
京都大学文学部卒業。高校教師などを経て、京都大学大学院人間・環境学研究科に進学。博士(人間・環境学)。2003 年より京都学園大学で教鞭を執り、2008 年、同教授。『源氏物語』史上、画期的な出来事であった先般2019年10月の大河内家での 藤原定家本『源氏物語』「若紫」の巻発見時には源氏物語研究者代表として巻内容の説明にあたるなど活躍の幅はますます広がる。
- [主な著書]
- 『源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり』(2007 朝日新聞出版)、『平安人の心で「源氏物語」を読む』(2014 朝日新聞出版)、『枕草子のたくらみ―「春はあけぼの」に秘められた思い』(2017 朝日新聞出版)、『紫式部集論』(2005 和泉書院)、『紫式部日記と王朝貴族社会』(2016 和泉書院)
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- 「あなたは現代の”紫式部”かも」
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現代の女子学生の皆さん、勉強が例えば大好きで、特に歴史や文学が好きで、でもそんなもの好きでも役に立たないからと言われて諦めかけたりしていませんか?無理をして周囲に合わせたりしていませんか?
実は、紫式部もそうでした。
でも自分らしくあろうとしたところから「源氏物語」が生まれたんです。自分を応援するのは自分です。まずはそこから始めませんか?
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- 「Q. 京都で歴史を学ぶ意義」
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フィールドワークの授業ですね。いろいろなところに行っていただきます。
例えば大学の近くの嵯峨野の大覚寺。こちらの宸殿は江戸時代の建物ですけれども天皇の后が使っていた宸殿を移築したものなんです。平安時代の寝殿造を復古した形です。
それから京都の住宅街ですけれども平安京内裏跡地を歩いていただきます。
そうしますと「源氏物語」の光源氏の母親が住んでいた桐壷から、父の帝が住んでいた清涼殿の跡まで、本当に距離にすると数分のところなんですけれども、間にはいろんな建物があって、そこには別のお后が住んでいたということがリアルに迫ってくるんですね。そうした空気感のようなものが実際に歩く事によって、感じられるのですね。皆さんにも是非体感して欲しいと思います。
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- 「Q. こんな人に人文学部を薦めたい」
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きっかけは小説でもマンガでもアニメでも結構なんです。新撰組とか「源氏物語」とか妖怪とかにワクワクできる人。そういう人が人文学部にはお勧めです。
人文学部で勉強すると、もっと知りたいとか、今度は自分で勉強したいとか、自分で感じ取りたいって気持ちになってくるんですね。そうして自分のワールドが作れていくのです。
そこには自分にしか作ることができない、さらなるワクワクが待っています。
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- 「受験生の皆さんへ」
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