研究紹介第1回 バイオ環境学部バイオサイエンス学科 高瀨尚文 教授

2020年11月27日

研究テーマ

マツタケ山再生に向けたマツタケ菌糸体の人工接種

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寒天培地で成長させたマツタケの菌糸

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環境整備したアカマツ林

研究のポイント

植物は、共生関係を築くことで、潜在的な機能が発現することに注目し、植物と微生物の共生体の機能発現とその制御の解明と、その応用による共生工学を研究課題に掲げている。その1つが、マツタケ菌糸体シートを利用したアカマツ林床におけるマツタケの人工栽培研究である。菌糸がアカマツ根に感染し、子実体(キノコ)が発生するには、5年の年月を要すると言われている。このことは、マツタケ菌糸体シートの有効性の検証には、5年以上の年月をかける覚悟が必要なことを意味する。しかし、マツタケがレッドリストの絶滅危惧種(危急)に指定された現在、マツタケの林床栽培の実現は、和食文化の楽しみを子孫に継承すると共に、里山林の再生と保全、林業経営の一助につながる。また、人の手でマツタケの生活環を完結させることで、土壌中で進行するマツタケの生活環を生体観察する実験系を提供する道が開かれ、マツタケの生活環の進行とその制御、子実体形成誘導因子の解明により、不可能の代名詞にも思えるマツタケの菌床栽培が現実味を帯びるようになるものと期待している。

期待すること

マツタケ菌糸体シートの大量製造や、アカマツ林の環境整備に興味がある企業、食材としてのマツタケに興味のある料亭や食関連企業による共同研究や研究支援を期待しています。

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