「シリーズ特別講義B」~社会の第一線で活躍中の方のお話しを聴く~第9回

2018年11月21日トピックス

「シリーズ特別講義B」はバイオ環境学部3学科の2年生以上に開講されている科目で、今後社会人になるためのキャリアアップに繋げるための15回にわたるオムニバス講義です。この授業では、産業界(食品、化粧品、医薬品、等)あるいは研究機関の第一線でご活躍されている方を講師にお招きし、講演して頂いています。

「食品添加物からみた食品設計~優れた食品用着色料とは?~」

理研ビタミン株式会社食品改良剤開発部技術第4グループ:藤原和広先生 

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第9回は、食品添加物、その中でも着色料の研究・開発でご活躍中の理研ビタミン株式会社食品改良剤開発部技術第4グループの藤原和広先生に「食品添加物からみた食品設計~優れた食品用着色料とは?~」と題してご講演して頂きました。

まず、簡単に理研ビタミン株式会社についてご紹介頂き、家庭用食品のわかめスープやノンオイルドレッシング、業務用食品に加え、特にバイオ環境学部のある亀岡工場で製品化されている、加工用食品原料についてお話しをされました。

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次に、「食品添加物」についてお話しして頂きました。これには、本日のメインでお話し頂ける「着色料」の他に「甘味料」、「乳化剤」、「酸化防止剤」、「栄養強化剤」等があることや、これらは法的には「合成添加物」、「天然添加物」などと言う区分がないこと、また「食品添加物」の定義として、「人の健康を損なうことがなく、かつその使用が消費者に何らかの利点を与える物でなければならない」であり、他の食品と同様、摂取して安全な物であると言うことを強調されました。 

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ご専門の「着色料」については、食に彩りを添えると言う面での重要性についてお話しをされ、ご当地ラーメンのスープと麺の色の組み合わせや、お菓子のイメージを作るための着色の必要性を、具体的な事例を通して説明して頂きました。

最後に、「クチナシ色素」の製造について、クチナシの栽培から収穫、製造工程までをお話し頂き、各工程での管理も大変というような苦労話を披露して頂き講義を終わりました。

次回は、株式会社ファイン広報IT事業部事業部長の山上知秀先生を講師にお招きして行います。

(バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 教授 藤田裕之)

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