工学部1期生 4年間の挑戦と成長

世界で活躍できるエンジニアに求められるのは、
幅広い工学の知識にもとづく専門性と、
課題を深掘りし、解決に向けチームで協働して
計画・実行できる推進力。
グローバルな視点と英語でのコミュニケーション力も欠かせません。
これらの力を磨く工学部独自の教育を通して、
学生一人ひとりがチャレンジを重ねていく。
その4年間の取り組みは、2024年3月卒業の1期生の
確かな成長へとつながっています。

德山 颯さんのメイン写真

すべての挑戦が、
成長へと結びついた。

工学部 機械電気システム工学科

德山 颯さん

德山 颯さんのインタビュー写真1

4年前の選択は
間違っていなかった。

出身地である京都市内の公立大学への進学を目指していましたが、受験した大学の推薦入試が不合格となり、「一般入試で絶対合格しよう!」と奮起。同時に他の大学を検討する中で惹かれたのが、京都先端科学大学に新しくできる工学部でした。独自のカリキュラムに、「工学を幅広く実践的に学べて、頑張った分だけ成長できそうだ」と期待がふくらみました。しかも、奨学金制度「スーパートップスカラシップ」に採用されれば、入学金・学費が全額免除、学期ごとに修学支援金も支給されると知り、志望することを決めました。奨学金支給の条件に学期ごとの成績審査があることも、学びのモチベーションの一つになると考えたからです。無事、奨学金支給の規定の条件で合格後、公立大学の一般入試も合格者平均を超える成績で合格しましたが、京都先端科学大学工学部への志望は変わらず。4年間で後悔したことは一度もなく、「この選択は間違ってなかった」と実感しています。

德山 颯さんのインタビュー写真2

春学期末の中間発表で
金賞を獲得。

4年生では、1年かけて企業の課題に取り組むキャップストーンプロジェクトに集中しています。私たちのチームの課題は、車椅子のリクライニングや足の上げ下げなどを、タッチ一つで簡単に行えるシートポジションの変更システム。4 人のメンバーで、「どうアプローチするのか」「課題をクリアしたうえで自分たちのオリジナリティをどう加えるか」を考え、得意分野を活かして作業を進めています。3年生で別の課題に取り組んだ時には、途中で「やっぱりこれはダメだ」となって一からやり直したことも。今年はそうなったら次はどうするかまで考えて取り組めていて、進捗を確認し合う毎週の会議も、より実りの多い内容になっていると感じています。その成果として、春学期末の中間発表では金賞を獲得。発表の際のスライドも力を入れて準備したので喜びもひとしおでした。

德山 颯さんのインタビュー写真3

身に付いた難しい課題に
トライする姿勢。

京都先端科学大学工学部の魅力は、機械の組み立てや回路設計、プログラミングなどを幅広く学べて、それらを統合したプロジェクトにも取り組めること。自分の興味の方向性に気づいて追求することが楽しく、難しい課題にも恐れずトライする姿勢が身に付きました。英語での専門科目の授業も大変ですが、他の大学にはない特別な学びの経験に。頑張る人にはどんどん成長できる環境があり、またお互いに教え合ったり、得意分野を活かして協働したりと横のつながりが強いのも特長の一つ。友だちの輪が自然と広がり、気づいたら一緒に旅行に行ったり、試験終わりに毎回ご飯に行ったりという関係ができていました。卒業後は大手POSレジメーカーに就職します。将来は計画、設計から組み立てやプログラミングまで手掛け、オリジナルのロボットや機械を開発することが目標です。

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金井 美咲希さんのメイン写真

企業の課題解決で、
一歩先に進めたという自信に。

工学部 機械電気システム工学科

金井 美咲希さん

金井 美咲希さんのインタビュー写真1

強い動機はなく
偶然をきっかけに入学。

東京の国立大学への進学を目指すも叶わず。気持ちを切り替え、出身地の東京を離れて学んでみようかなと考えていたところ、父が偶然新聞で京都先端科学大学を知り、教えてくれたのがきっかけで受験しました。機械と電気とシステムの3分野を学び、やりたいことを見つけられればという思いと、「京都にある大学」「新設学部の1期生」への興味はあったものの、「住めば都かな」ぐらいの軽い気持ちでした。入学してみると、英語で学ぶ専門科目の授業も、初めは先生が「Hello」と呼びかけても、誰も何も話せずシーンとしていて(笑)。でも、少しずつ慣れていくもので、自然と会話できるようになっていきました。受験の英語力はある程度ありましたが、ネイティブの方と話す機会はそれまでなかったので、英語への恐怖心がなくなったことが大きな収穫でした。

金井 美咲希さんのインタビュー写真2

チーム崩壊の危機で
学んだ、協働する姿勢。

キャップストーンプロジェクトも初めは正直すごく嫌で(笑)。毎週のミーティングでは、企業の方にいい加減なものは見せられないというプレッシャーばかり感じていました。グループ4人の価値観の違いも結構ありましたね。だから、役割分担して個々に進め過ぎると、すり合わせる時に辻褄が合わなくなってくる。一度チームが崩壊しかけて、結局コミュニケーションを取らないと何も始まんないんだなと実感。お互いの動きや意図を理解しながら進めることが大事だと学びました。そして、自分の意見を発信するだけでなく、人の意見を取り入れられるようにもなれました。協力し合い進めていくことに、すごく頑張って取り組めたと自負しています。そういう葛藤を乗り越えて、チーム全員が持てる力を注ぎ切ったからこそ、2回目の発表で金賞をいただけたのだと思います。

金井 美咲希さんのインタビュー写真3

社会でどういう存在に
なりたいかが見えてきた。

こういったプロジェクトは思うようにいかないことが絶対出てくるので、そこでめげずに最後まで形にしていくことがそもそも重要。継続する大切さ、大変さを学びました。また、企業の方とプロジェクトを組んで取り組んだ経験は、他の大学の人より一歩先に進めたという自信にもなりました。卒業後はシステムエンジニアとしてIT企業で働きます。自分の強みを磨き、発揮していきたい。専門性に特化するよりは、コミュニケーションを図り全体を見ながら成果を生み出せる存在になりたいです。今、振り返ると、私にとって京都先端科学大学工学部は、そんな自分のやりたいことや、社会でどういう人間になりたいかについての考えを育む『土壌』のような場所だったなと感じます。私がそうだったように、やりたいことがはっきりしていない人にこそ、ぜひおすすめしたいですね。

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自ら考え動く
「実践力」が最大の成果。

工学部 機械電気システム工学科

細川 宗時さん

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偏差値よりも
「何がしたいか」。

京都先端科学大学のオープンキャンパスで、永守重信理事長と田畑修工学部長の熱い思いに触れ、新しくスタートする工学部を1期生として作り上げていけることに期待が高まりました。機械、電気、システムを広く学ぶカリキュラム、英語で学ぶ専門科目、企業の課題解決に取り組むキャップストーンプロジェクト、自由に創作、試作できる工房など、すべてが魅力的で、「ここでものづくりの力を磨きたい!」と強く心を惹きつけられました。実は高校時代真面目に勉強しておらず浪人していて、同級生から取り残されていく焦りと偏差値へのこだわりとの間で葛藤を抱えていました。そんな中、いろいろな大学のオープンキャンパスに参加するうちに、偏差値よりも「何がしたいか」が大切だと気づきました。子どもの頃から大好きだったものづくりを究めたい。そう考えた私が、「絶対に入学したい!」と心に決めたのが、京都先端科学大学工学部だったのです。

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プロジェクトを
進めるための学び。

入学後は、「ここが出発点だ。何でも挑戦してみよう!」の意気込みで、苦手な英語での授業にも食らいついて頑張りました。翌年からは留学生が入学し、さらにモチベーションアップ。留学生の新鮮な発想に刺激を受け、もっとコミュニケーションしたくて「こういう時はどう言えばいいんだろう」と調べるうちに、自然と話せる英語力が身に付いていきました。3年生のキャップストーンプロジェクトでは、社会人としてのルール、メンバーとのコミュニケーションなど、プロジェクトを進めるための学びが多くありました。特に実感したのが“納期”への意識。何度か大きくつまずくことがあり、チームで協力しスケジュール管理を行う重要性を、身をもって学びました。この経験は学友会の議長として規約の改訂に取り組んだ時にも大いに役立ち、大学生活の嬉しい成果の一つになりました。

細川 宗時さんのインタビュー写真3

ものづくりで
社会に役立ちたい。

4年生のキャップストーンプロジェクトで取り組んだ「ロボットハンドの開発」では、途中で軌道修正する可能性を見越して早めのスケジュールを組んで行動。壁にぶつかり悩んだ時、気持ちが落ち込んだ時には、メンバーや周りのグループが頑張る姿にいつも励まされていました。そうしたみんなで頑張れる環境の中で、企業からの課題とともに、自分たちで独自に決めていた目標も併せて達成でき、満足のいく成果を出すことができました。やりきった思いはあったものの、他のグループのレベルも非常に高かったので、最終成果発表会で評価いただけた瞬間は思考が停止してしまったほど嬉しかったです。何より課題に対して自ら考え動けるようになった「実践力」が最大の成果だと感じています。春からは、グローバルに事業を展開する大手電子部品メーカーで働きます。海外生産拠点の立ち上げに関わり、「ものづくりで社会に役立つ」という目標を実現していきたいです。

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白木 雅浩さんのメイン写真

「やりたいこと」を見つけ、
挑戦する力を手にできた。

工学部 機械電気システム工学科

白木 雅浩さん

白木 雅浩さんのインタビュー写真1

やりたいことを
みつけようと入学。

子どもの頃から自動車やバイクが好きで、漠然と理系学部への進学は決めていたものの、学ぶ分野はイメージできずにいました。なので、京都先端科学大学工学部では機械や電気、システムを総合的に学び、やりたいことを見つけられる点に魅力を感じました。また、グローバル化が進む中、英語で専門科目を学べる点も決め手の一つとなりました。入学後、初めはネイティブの先生に自分の考えを伝える難しさが先立ち躊躇しがちでしたが、ボディランゲージを交えながら単語をつなぐだけでも、伝えたいことが伝わることを実感。それからは、苦手意識を持たずに取り組めるようになりました。さらに、2年次からは留学生と話す機会があり、英語での会話で一番勇気が必要な「話しかける」というハードルが低くなったことも、英語力アップにつながりました。

白木 雅浩さんのインタビュー写真2

開発の面白さを
体験できた原点。

京都先端科学大学工学部は、学生のチャレンジを後押ししてくれる環境も魅力です。それを最も実感したのが、2年生の時に友だちに誘われて参加した自主活動プロジェクト。自主活動プロジェクトとは、最新の機器を備えた工房を使用でき、申請が認められれば予算が下りて、アドバイザーの先生のサポートを受けられる仕組みです。講義で学んだAIによる設計手法「ジェネレーティブデザイン」や材料の応力に関する知識を、「ミニ四駆の軽量化による加速度向上」という形で検証しました。規模は小さかったけれど、自分たちで考えたテーマを自主的に取り組めたことが楽しく、その後自分が進む道の原点になりました。探求心に満ちあふれたアクティブな先生が多く、私たちの、“勉強したばかりだからこそ生まれる疑問や興味”に応えて、惜しみなくサポートしてくれたことも心強かったです。

白木 雅浩さんのインタビュー写真3

進みたい道を見出し、
大学院に進学。

3年生・4年生のキャップストーンプロジェクトを通して、最も自分の成長につながったのがチームワークの経験です。メンバー4人の意見が食い違う場面も多々あり、一つの方向性に向かって協力し合う難しさを痛感。だからこそ、自分たちが設計した試作の実験で予想どおりの結果が得られた時は嬉しかったです。思わずみんなガッツポーズが出るほど最高の瞬間でしたね。また、こうした活動や授業を通して、材料系を専門に研究したいという“やりたいこと”も見つかり、京都大学大学院の選考に挑戦。英語で書かれた専門分野の小論文を読んで解く問題で、英語力を発揮できたことも合格の一因になったと思います。この大学で身に付けた積極性とコミュニケーション力を活かしながら、材料の強度をテーマとする研究室で専門性を高め、将来は自動車やバイクの強度向上に貢献したいと考えています。

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前田 隆誠さんのメイン写真

憧れを現実にできた
4年間の学び。

工学部 機械電気システム工学科

前田 隆誠さん

前田 隆誠さんのインタビュー写真1

海外で英語を駆使し
活躍する技術者に憧れて。

高校3年生の時に、日本人が英語を使いこなし海外で活躍している動画を見て憧れ、自分が好きなバイクや車、メカに関するエンジニアとして、英語圏で仕事をすることが目標となりました。京都先端科学大学は第一志望ではなかったものの、求めていた「『英語×工学』の実践的な学びで自分の目標に近づく経験」ができると確信。1期生として何もかも新しい環境でチャレンジできることにもワクワクしました。ただ、英語は好きだけれど得意だったわけではなく、入学後は英語で学ぶ専門科目に苦労し、何度もくじけそうに。大学の英語の授業に加えて、個人的にもオンライン英会話を受講して粘り強く取り組みました。ある程度自信を持てるようになったのは3年生になる頃。持ち前のタフさに加え、先生や友だちの支えがあったからこそと感謝しています。

前田 隆誠さんのインタビュー写真2

失敗から得た反省点を
社会で活かしたい。

工学の学びでは、ロボットを作る3年生の「メカトロ実習」がすごく楽しく、また「こんなに難しいんだ!」とも感じるチャレンジングな経験となりました。また3年生ではキャップストーンプロジェクトで、製造工程で使用する治具を開発。納期と予算を踏まえ、企業からの要望に合わせて設計から製作・組み立てまでを行い、実際の工程でも動作確認ができました。分からないことばかりで、企業の方にどんどん質問しながらの取り組みでしたが、要望に対して90%近い成果が出せたと思います。一方、4年生のキャップストーンプロジェクトでは、途中の経過はスムーズだったものの、最終的にうまく動作せず、失敗という結果に。最後の実験で改善策が見えていたのに時間が足らず、悔しい思いでいっぱいでした。でも、この経験は必ず、社会に出た時に失敗の中から前進するための糧になると信じています。

前田 隆誠さんのインタビュー写真3

入学してよかったと
心から実感。

今、振り返ると、京都先端科学大学工学部に入学して本当によかったと感じています。英語力も、今では外国人の友だちと二人で遊びに行けるほどに。2年生からは留学生も年々増え、日本にいながら留学しているような環境で学べました。その他の勉強面でも、1期生のため定期試験の対策も手探りで、2年生への進級の際にはピンチも経験。不安の中で踏ん張り、精神的にも鍛えられました。キャップストーンプロジェクトでは、エンジニアに不可欠な経験を先取りし、技術面とともにコミュニケーション力も強みとして身に付けました。すべての学びが外資系メーカーへの就職へと結びつき、夢の入り口に立つことができました。入学前は不安もありましたが、工学部の環境で意識が変わり、経験したことがない取り組みにも、物怖じせず挑戦するマインドを培うことができました。一歩踏み出す勇気は、今後エンジニアとして国内外で活躍していくための原動力になると感じています。

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福山 風人さんのメイン写真

「頑張れば必ずできる」と
自信を持てた4年間。

工学部 機械電気システム工学科

福山 風人さん

福山 風人さんのインタビュー写真1

なんか面白いことを
やってみたい。

もともとX線やMRIを扱う放射線技師を目指していて、その分野の大学への進学を考えていました。ただ、ものづくりにも興味があって、京都先端科学大学のオープンキャンパスに参加。堀井滋教授とお話しし、ものづくりに直結する磁石や磁場に関する研究をされていることを知り、「機器を使うのではなく、新しく作り出して社会に貢献する」という視点が加わりました。そこで、工学部も受験することに。当時、第一・第二志望としていた大学にも合格し、そこからどこに進むべきか悩みました。その二つの大学は歴史ある大学で、一方、京都先端科学大学の工学部は新しくできる学部。悩んだ結果、「キャップストーンプロジェクト」や「英語での授業」などが他の大学にはない取り組みで、先生方も面白そうなことをされている方が多く、「せっかく大学行くんやから、なんか面白いことやってみたいな」と思い入学を決めました。

福山 風人さんのインタビュー写真2

大学にいるだけで
留学している気分。

とはいえ不安もあり、特に苦手だった英語は想像していた以上に大変でした。入学後すぐの「工学概論」の授業では、外国人の先生の講義が全く聞き取れず、課題も英語で「なんやこれは?」という状態からのスタート。でも、物理や数学の授業などを受けるうちに、気づいたら分かるようになっていました。特別な勉強はしていなくて、雰囲気に慣れていった感じでした。留学しているように英語を使う機会があり、技術的な内容も英語で理解する経験は、将来大いに役立つと思います。そして、想像以上に面白かったのが「キャップストーンプロジェクト」。初めは 企業の課題は経済活動の一環だから、できることが限られているのではと心配していました。でも、参画している企業はすごく柔軟で、課題もチャレンジングなものばかり。取り組む前と後でガラッと印象が変わりました。

福山 風人さんのインタビュー写真3

『異質』な大学で学んだ経験が
研究職を目指す道に。

チームで協働する過程では、メンバーのモチベーションを保つことの難しさを痛感し、挫折を味わったことも。その分、企業の方から成果物を採用したいと言っていただけた時は、飛び跳ねたくなるくらい嬉しかったです。また、一つの課題をやり遂げたことで「今できないことも頑張って取り組めば、できるようになる」という自信につながりました。進学予定の大学院でも、新しい何かを作り出す経験を重ねていきたい。そして、将来は企業か大学で、研究職として社会に役立ちたいです。この大学は、他の大学ではあり得ない学びや環境が普通にある “異質”な大学。そして、その中で“自分でやる”ことの面白さを知ることができる大学です。機会もサポート体制も揃っているので、やりたいことを探している人、やってみたいことはあるけど、手が出せないでいる人にすごくおすすめです!

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