バイオテクノロジー産業の最前線「食の安全安心への取り組みについて」【バイオ環境学部】

2022年11月29日トピックス

「バイオテクノロジー産業の最前線」は、バイオ環境学部の2年生以上が対象の科目です。社会に出てからのキャリアアップを目的に、15回にわたってオムニバス形式で開講しています。産業界(食品、化粧品、医薬品、等)あるいは研究機関の第一線でご活躍されている方を講師にお招きし、講演いただいています。

第9回は、ヤマサ蒲鉾株式会社品質管理部長の黒田信行先生に「食の安全安心への取り組みについて」と題してご講演いただきました。

講演の冒頭、黒田先生には「魚肉練り製品を中心に、かに風味かまぼこや揚げかまぼこを製造・販売しているほか、OEMまでを請け負っています」とヤマサ蒲鉾株式会社の事業概要について説明いただきました。

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続いて、これまでに日本国内で起こった食品事故の事例を紹介しながら、「美味しい食品を消費者にお届けする以上に、食の安全性を担保する品質管理に注力している」と食の安全・安心を顧客に提供する食品メーカーの矜持について言及されました。

さらに黒田先生は、「『FSSC22000』を取得するなど、第三者機関による安全基準を満たしていくことで食の安全を担保している」と工場内の写真を見せながら自社の安全への取り組みを紹介。聴講する学生に対して、安全に食品を製造する重要性を訴求いただきました。

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最後に、お客様には「安全」だけではなく「安心」していただけるための努力を続けていることや、さらに(地域社会への貢献も含む)同社のCSRなども紹介いただくことで、改めて食品メーカーの社会的責任について強調されました。

次回は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門エグゼクティブリサーチャーの山本 (前田)万里先生を講師にお招きして行います。

(バイオ環境学部教授 藤田裕之)

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