人文学部 歴史文化学科

Department of History and Cultural Studies
人文学部

心理学と歴史学を中心とした人文学の諸分野の知識を身につけ新時代を担う新しい人材の育成を目的とする。

歴史文化学科
歴史学・京都文化学・民俗学及び周辺分野の基礎的知識と調査研究技能を十分に体得し、それを実社会において問題解決に活用できる人材を育成する。
人文学部 歴史文化学科4年生 永峰一樹さん

すべての経験が
次の“偶然”に
つながる。

人文学部 歴史文化学科
永峰 一樹さん
岡山県立高梁城南高等学校出身
Interview私の先端

入学の決め手は
京都+民俗学!

大学進学の際には地元岡山を出て、子どもの頃から縁のあった京都で学びたいという思いがありました。古事記や日本書記の世界に親しみを持っていたこともあり、京都先端科学大学のオープンキャンパスで歴史文化学科の民俗学の体験授業に参加しました。題材は妖怪にまつわる「稲生物怪録」。物語の舞台となった広島でのフィールドワークの発表で、民俗学に触れたのもはじめて、妖怪について真面目に研究しているのも新鮮で、「これも勉強なんだ。面白そうだなぁ」と心を掴まれました。
入学後、授業で苦労したのが英語です。中学、高校と一番の苦手科目で、試験はいつも丸暗記作戦 (笑)。でも大学では、TOEIC®L&Rのスコアが単位取得条件の一つだったこともあり、目を背け続けていた英語に正面から向き合いました。リスニング力を鍛えようと、授業のほかにも英語字幕で海外ドラマを繰り返し観たり、通学時にリスニング教材を聴いたりしました。その甲斐もあって、入学時255点だったスコアを3年生では505点まで伸ばすことができ、英語への苦手意識がかなり払拭され自信を持つことができました。
入学の決め手は京都+民俗学!

代表として力を注いだ
「フィールドワーク演習」

私が所属する民俗探求プログラムでは、3つのゼミ合同で行う「フィールドワーク演習」があり、先生方の指導のもと2、3年生が主体的に研究活動を行います。主な活動は「亀岡祭」の調査と「十二連筏(いかだ)復活プロジェクト」の運営です。亀岡祭は“口丹波の祇園祭”とも呼ばれる丹波亀山城下町の歴史ある秋祭り。「十二連筏(いかだ)復活プロジェクト」は、かつて嵐山の大堰川で丹波の山々の材木を都に運んでいた伝統的な筏流しを復活させる取り組みです。私たちの活動は郷土理解や文化伝承を目的としているのですが、主催者の方々の仲間に入れていただき共に活動できたことで、多くの学びがありました。これもゼミの先生や先輩方の長年の取り組みのベースがあったからこそ。外側から見るのとは比べものにならない貴重な経験ができました。
さらに私は3年生の時にこの演習の代表を務め、より幅広い経験ができました。対外的には関係各所との調整や助成金を受けるためのプレゼンテーションなどを担当、学内では調査班の編成や作業の割り振り、日程調整などを行いました。学外の方とのやりとりでは社会で求められるルールやマナーを意識するとともに、学内に関しては演習のみんなからどんどん意見をもらい、協力し合ってやり遂げることができました。机を離れて実体験から学ぶこと自体が新鮮で、民俗学のアプローチ、学外の方々との交流、仲間との協働と多様な成果を得ることができ、将来社会で役立つ素養を培えたと感じています。
代表として力を注いだ「フィールドワーク演習」

授業で紹介された言葉が
支えとなった就職活動

ゼミの活動と並行して就職を意識し始める3年生の初め頃は、まだ将来のイメージを描けずにいました。「どんな業界で、どんな仕事をしたいのか」「どんな生き方をしたいのか」。インターンシップに申し込んで参加するものの、オンライン開催が多くて実感が湧かず…。そんな中、夏に行われた大学の正課科目のインターンシップでは、対面で印刷会社の業務を体験でき、一歩前進できた手ごたえがありました。さらに、「キャリア形成実践演習」の授業では、学内の先生と外部講師の方々の多様なキャリアに基づくお話を聞く中で、自分が納得できる方向性を見つけ出すことが大切だと考えるように。小さい頃から本が好きで、京都を生活と仕事の拠点にしたかったので、京都の出版社に絞って積極的に活動しました。新卒採用を行う出版社が少ない中、可能性を求めて粘りましたが、約半年が経つ頃に限界を感じるように。そこで、4年生の6月頃からは他業種にも目を向けていきました。内定に至ったのは10月。周りと比べるとかなり遅く、焦りもありましたが、授業で紹介された「キャリアの8割は偶然決まる」の言葉を支えとなりました。これは、スタンフォード大学の教授による理論で、調査によりキャリアの8割が偶然により形成されるとされています。つまり、計画通りでない出来事も前向きに捉え、努力を続けることが大切だということ。就職が決まった京都の通販会社では、社内のニーズに応えてシステムの計画から導入までを取りまとめるシステム企画の専門職に携わります。今後ますます必要とされるIT分野には以前から興味があり、強くなっておきたいと考えていました。あきらめずに取り組んだことで、次の扉を開く“偶然”を引き寄せることができたと感じています。
授業で紹介された言葉が支えとなった就職活動
人文学部 歴史文化学科4年生 本馬遼さん

教師の夢から一転
不動産業界に
挑む。

人文学部 歴史文化学科
本馬 遼さん
京都文教高等学校出身
Interview私の先端

幼い頃から憧れ続けた
教師になるため大学へ

小学生の時にお世話になった先生がとても話し上手で、簡潔にまとめて話すのが大の苦手だった私は、ずっとその先生に憧れ続けていました。それがいつしか「先生みたいな教師になりたい」という夢になり、受験の際には私が得意な社会科で教員免許を取得できる大学を目指したいと思うようになりました。
大学で学びたいと思っていたのは、新選組が活躍していた江戸末期から近代の日本の歴史です。漫画やアニメから影響を受けたことがきっかけで、もっと深く追求してみたいと感じていたから。そこで京都先端科学大学のホームページをのぞいてみると、江戸時代の歴史を研究されている、歴史文化学科の鍛冶宏介先生の紹介文が目に留まりました。一読して直感的に、「絶対この先生のもとで学びたい!」と強く思いました。また、歴史文化学科には「歴史探究・民俗探究・京都文化探究」の特色ある3つの選択プログラムが用意されていて、興味や好奇心に合わせて異なる視点で歴史を学べるところにも魅力を感じました。
幼い頃から憧れ続けた教師になるため大学へ

どんな困難も楽しんで
道を切り拓く

この大学に入ってまず驚いたのは、TOEIC®L&Rのスコアが必修科目の成績と深く関係していることです。必修科目なのでTOEICの点数がアップしないと卒業できないことになりかねません。英語はかなり苦手でしたが、社会人として必須となることは確か。「これは何が何でも頑張らなくては!」と本気モードに火が付きました。英語と向き合わざるをえない状況を利用して、「絶対に授業をさぼらない」「3年生までに単位をすべて取得する」という目標を打ち立てて頑張ることにしました。もともと「当たり前のことを当たり前に」ということを人生のモットーにしていたので、毎日やるべきことをコツコツやり続けることを心がけました。その上で何事も楽しんで取り組みたい私としては、洋楽を聞いたり、海外ドラマを鑑賞したりすることから始めました。もちろん隙間時間には単語帳をめくるなど、地道な努力も続けました。そうしているうちに少しずつ分かることが増えて楽しめるようになり、結果的に当初の目標を達成することができました。
また、勉強以外に力を入れたのが、念願の軟式野球サークルを立ち上げたことです。もともと小学校の頃から野球を始めて中学でも部活に入っていましたが、楽しむことより勝つことを優先する雰囲気に馴染めず、ケガをしたこともあり離れてしまっていました。でも、大学では「みんなで野球を楽しみたい」という仲間に恵まれ、初心者にもやさしいサークルを作ることにしました。設立当初は10人に満たない集まりでしたが、SNSを活用したり、チラシを配布したりして広報活動に力を注ぎ、約30人の賑やかなサークルになりました。
どんな困難も楽しんで道を切り拓く

この大学で得た経験が
人生の大転換を促す

そんな私に転機が訪れたのは、3年生の時です。キャリア教育の授業で、「必ずしも“好き”だから“得意”とは限らない」と聞いて、このまま教師になってもいいのだろうかと悩むようになりました。教育実習先でも知的好奇心の旺盛な生徒たちからさまざまな質問を受け、自分の知識の足りなさを痛感していました。
そんな時に将来の方向性を見出すきっかけとなったのが、「コミュニティの再生」の授業で、将来の自分の住まいを考えるというテーマに取り組んだ時のことです。「駅から徒歩何分か」「キッチンはどんなものがいいのか」など、かなり細部までリアルに想定できました。そこで初めて気づいた不動産活用の面白さが忘れられず、思いきって方向転換して、不動産業界を中心とした一般企業への就職活動を始めました。その結果、大手ハウスメーカーのグループ会社から内定をいただき、新たな世界の扉を開けてみる決心をしました。卒業論文でも江戸時代の京都の借家の歴史をテーマに、史料館にいって、くずし字で書かれた古文書を読み解きました。
入学時の目標とは大きく変わりましたが、好きな歴史を深く楽しく、存分に学ぶことができ、さらに授業をきっかけに進みたい道を見出すことができたことに満足しています。これからも全力で楽しみながら、目の前の仕事に立ち向かっていきたいと思います。
この大学で得た経験が人生の大転換を促す
人文学部 歴史文化学科4年生 瀬野梨央さん

行動力の大切さを学び
実践できた
4年間。

人文学部 歴史文化学科
瀬野 梨央さん
京都府立西舞鶴高等学校出身
Interview私の先端

自分でも驚いた
英語力アップの成果

高校生の時の好きな科目は日本史と古典。歴史的な文献を物語として読むと色々なことが見えてくるのが面白いなと感じていました。そこで高校の先生に勧められたのが歴史文化学科のある京都先端科学大学です。校名変更とともに改革が進んでいて、先生の「きっと新しい風が吹くよ」の言葉にも期待がふくらみました。
入学後、英語プログラムでは自身の課題として語彙力アップを目指し単語帳を一冊覚え切るまで取り組みました。あとは毎回の授業に真面目に勉強を続けるうちに、3年生のTOEIC®L&R では610点を取ることができました。得意科目ではなかっただけに自分でもビックリ。頑張ってよかったなと実感しています。SLS(スポーツライフスキル)プログラムも、「大学では苦手な体育はしなくてもいい」と思っていたら、必修と聞いて「わぁ、サイアクだ」となったけど(笑)、やってみたらすごく楽しかった。自分たちで相談して取り組むうちにチームとしてまとまれたし、心理学科との合同授業で友だちの輪も広がりました。
この学科は先生が専門を究めておられて人間的にも素敵な方ばかり。そして、3年生から分かれる「歴史」「民俗」「京都文化」の探求プログラムが個性的で面白い!ちなみに私がいる「京都文化」はやりたいことをやらせてくれるフリースタイルです(笑)。大学名から理系の印象を持たれがちですが、実は歴史文化の最先端研究に深く濃く取り組んでいるんです。
自分でも驚いた英語力アップの成果

オープンキャンパスに
スタッフとして参加

入学してワクワクしたのが、たくさんの多種多様な学生がいること。ただ普段接するのは同じ学科の人が多いので、友だち作りの感覚でオープンキャンパスのスタッフに応募しました。他学科の学生、職員の方、高校生と話せてつながりが広がる点に魅力を感じたからです。
スタッフは当日の運営担当として、受付や誘導、キャンパスツアーの案内や質問への対応を行います。オープンキャンパスに行って活気があるとその大学に魅力を感じますよね。だから、顔を見たら元気に挨拶!そして、積極的な声かけを心がけました。例えば興味ある学科を聞き、歴史文化学科なら説明をして、他学科や決まっていない場合は大学生活や学部共通の必修科目について話すといった具合です。一人暮らしやアルバイトに関する質問も多く、相談に乗る感じになることもありましたね。入学センターの職員の方々が優しくて、スタッフ全体で協力し合える雰囲気も楽しく、4年生まで活動を続けました。初めは自分も楽しむ側だったけど、徐々に楽しませる側に。こう見えて私、高校生の頃はシャイだったんですよ(笑)。でもこの活動をはじめ学科の学びや、大学を通して取り組んだボランティア活動、学科の催しへの参加などを通して刺激を受けたおかげだと感じています。
オープンキャンパスにスタッフとして参加

幅広く積極的に活動し
出会えた自分に合う就職先

積極性をさらに伸ばせたのが、3年生の「キャリア形成実践プログラム」の授業です。担当の上島先生の指導は厳しくも熱意あふれていて、めっちゃ絞られましたが(笑)、就職活動を前進させていけたとすごく感謝しています。会社について調べて説明会に参加すると、満足してひと休みしがちですが、「次に向けて動き続けなさい」「早ければ早く動くほど多くの企業と出会える」と指導を受け、3年生の3月から4年生の6月頃まではほぼ毎日説明会や選考などを受けていました。当初は落ち込むこともあったけど、毎日「次にできることはないか」と動き続けているとどんどん前向きになっていきました。授業で自分の強みを「ポジティブで責任感が強いところ」と意識できたのも大きかった。苦労と捉えてしんどいなと思うより、楽しく先のことを考える方がお得ですもんね (笑)。 また、履歴書の添削を受けるためにキャリアサポートセンターにもしょっちゅう通っていました。いつも「最近どう?」と声をかけてくださって、相談する中で安心や自信をもらっていました。
「自分の働きが誰かのためになっていると実感できる仕事」に就きたいと考え、最初は観光業に注目していましたが、「業界に縛られず色んな企業を広く見なさい」と指導いただき、幅広く受ける中で、知らなかっただけで面白い会社がいっぱいあり、自分のやりたいこと、自分に合った企業を見つけられると実感。最終的に入社を決めたのは、臨床検査事業や薬局事業を展開する会社です。役立てることを実感でき、将来性がある点が決め手になりました。この大学で行動力の大切さを学び、実践できたことが一番の成長だと感じています。
幅広く積極的に活動し出会えた自分に合う就職先