人間文化専攻 修士課程
人間文化研究科
Graduate School of Humanities and Social Sciences
京都太秦キャンパス
研究科コンセプト
文化・社会・人間の心を複眼的に追究。高度な専門職業人の養成をめざします。
人々の価値観が揺らぎ、人間関係を形成する社会システムも人間の心の中も、従来の価値体系では解決策を見いだせない現代。人間の生き方、社会システムの在り方、文化の機能を多角的に解明する学問の構築が求められています。人間文化研究科は、「文化研究」「社会情報」「心理学」の3つの教育研究領域を有機的に連関させ、高度な専門職業人の養成を追究。臨床心理学コースは、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院で、初の国家資格である「公認心理師」の受験資格も取得することができます。さらに、中学校教諭(社会)、高等学校教諭(地理歴史)の専修免許状が取得できます。
文化研究領域
日本とアジアを中心とした文化遺産と文化的伝統、人々の生活の中で作用している文化の機能の諸相と特質を、文化、地理、歴史、思想、言語、文学等の側面から探究する。
社会情報領域
各種メディアにおいて情報技術が発達するとともに大きく変動しつつある現代社会と文化の動向を探り、そこに生じる新たな社会的諸問題を理論的・実践的に研究する。
心理学領域
家庭・学校・地域社会などにおける実際的課題を発見し解決する人材を育成する「心理学コース」と、心の健康に関わる援助者としての心構えと知識、そして技能を備えた専門家を育成する「臨床心理学コース」の2つがある。人間の心の機能とその形成過程を解明する。
目指すキャリア
中・高等学校教育の担い手
- 中学校教諭(専修免許状/社会)
- 高等学校教諭(専修免許状/地理歴史)
人々の精神的健康の担い手
- 臨床心理士
- 公認心理師
カリキュラム
日本・アジアの文化と歴史を中心に研究する「文化研究コース」、現代の社会問題や情報メディアを研究する「社会情報コース」、認知・学習・発達・社会など心理学の各分野を研究する「心理学コース」、臨床心理士や公認心理師の受験資格の取得をめざす「臨床心理学コース」(日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院)の4コースを設定。多様な領域の研究者が本科を構成し、複眼的な研究ができる環境を作っています。
年度により開講科目が変更されることがあります。
文化研究コース
- 人間文化基礎特論
- 日本歴史文化特論
- 日本言語文化特論
- 日本古典文学特論
- 文化地理特論
- 文化人類学特論
- 都市文化史特論
- 英語言語学特論
演習科目
日本歴史文化研究演習 / 日本言語文化研究演習 / 日本古典文学研究演習 / 文化地理研究演習 / 文化人類学研究演習
その他選択科目多数
社会情報コース
- 人間文化基礎特論
- 政治社会学特論
- ジェンダー社会学特論
- ジャーナリズム特論
- 映像文化特論
- 映像制作特論
- 理論社会学特論
- コミュニケーション社会学特論
- マルチメディア特論
- 広告広報特論
- 図書館情報文化特論
- 情報メディア法特論
- 環境社会特論
演習科目
社会学研究演習 / ジェンダー社会学研究演習 / ジャーナリズム研究演習 / コミュニケーション社会学研究演習 / 広告広報研究演習
その他選択科目多数
心理学コース
- 人間文化基礎特論
- 心理学研究法特論
- 学習心理学特論
- 認知心理学特論
- 発達心理学特論 (福祉分野に関する理論と支援の展開)
- 家族心理学特論
- 社会心理学特論
- 集団心理学特論
- 障害児心理学特論 (福祉分野に関する理論と支援の展開)
- 実験心理学特論
- 計量心理学特論
- 感情心理学特論
- 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
演習科目
心理学研究演習
その他選択科目多数
臨床心理学コース
- 人間文化基礎特論
- 臨床心理学特論
- 臨床心理面接特論 (心理支援に関する理論と実践)
- 臨床心理基礎実習 (心理実践実習)
- 臨床心理実習 (心理実践実習)
- 心理学研究法特論
- 学習心理学特論
- 認知心理学特論
- 発達心理学特論 (福祉分野に関する理論と支援の展開)
- 家族心理学特論
- 社会心理学特論
- 障害児心理学特論 (福祉分野に関する理論と支援の展開)
- 精神医学特論 (保健医療分野に関する理論と支援の展開)
- 心理療法特論
- 臨床心理関連行政論
- 心身医学特論
- 臨床心理学研究法特論
- コミュニティ・アプローチ特論 (家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践)
- 司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開
- 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
- 心の健康教育に関する理論と実践
演習科目
臨床心理査定演習 (心理的アセスメントに関する理論と実践)/ 臨床心理学研究演習
その他選択科目多数
修了生からのメッセージ
私は現在、精神科病院の地域生活支援センターで臨床心理士として働いています。心の病や障害を抱えている方、その家族との相談や、障害者の方のデイケアが仕事です。大学院では理論や知識はもちろん、実習機関や大学付属の相談室での実践によって、実際にクライエントとどうかかわればいいか学べたことが今の仕事に役立っています。一番印象的だったのは、先生が”ヨコの関係”についてお話されたことです。「医者と患者の関係は”治す・治される”という上下関係ですが、患者さんから学ぶことも多く、臨床心理士とは”教え・教えられる”ヨコの関係です。治してあげようという態度で臨むとかえってコミュニケーションがうまくとれず、疲れてしまいます」。そんな教えを常に心に、毎日仕事に向うようにしています。
人間文化研究科修了 田中 裕美子 さん
研究科長あいさつ

人間文化研究科で1つのことを突き詰めて、突き抜けた研究をしよう!
皆さんはなぜ大学院に行きたいと思っているのですか?もちろん「研究」するためですね。それでは「研究」とは何でしょうか?大学生の頃に気づいていたと思いますが、高校までの「勉強」は答えのある問題をできるだけに効率的に解くことです。しかし大学や大学院での「研究」は、まず自分で問題を見つけることから始まります。そしてその問題の答えをいろいろな方法で見つけようとします。もしかしたら、そもそも答えがないかもしれません。しかしその問題を考え抜くプロセスが大切です。その問題を突き詰めて考え続けることで、気がついたら突き抜けた研究をしています。皆さんも人間文化研究科で私たちと一緒に突き抜けた研究をしませんか。
教育ポリシーPOLICY
教育目的
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入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
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