人間文化専攻 修士課程
人間文化研究科
Graduate School of Humanities and Social Sciences
京都太秦キャンパス
研究科長あいさつ

人間文化研究科で1つのことを突き詰めて、突き抜けた研究をしよう!
皆さんはなぜ大学院に行きたいと思っているのですか?もちろん「研究」するためですね。それでは「研究」とは何でしょうか?大学生の頃に気づいていたと思いますが、高校までの「勉強」は答えのある問題をできるだけ効率的に解くことでした。もちろん高校まででもグループ研究のような「研究」の時間があったでしょう。しかし大学入試に合格するためにはかなりの時間「勉強」をしなければなりません。このような高校までの「勉強」とは違って、大学や大学院での「研究」は、まず自分で問題を見つけることから始まります。そしてその問題の答えをいろいろな方法で見つけようとします。もしかしたら、そもそも答えがないかもしれません。しかしその問題を考え抜くプロセスが大切です。その問題を突き詰めて考え続けることで、気がついたら突き抜けた研究をしています。皆さんも人間文化研究科で私たちと一緒に突き抜けた研究をしませんか。
研究内容や教育内容
心理学コース
能力の限界を超えて —— 原田佑規 講師
技術を用いることで人の能力を高めることを「人間拡張」と言います。例えば,眼鏡をかけることで視力を高めるのも人間拡張です。人間拡張は,リハビリ,スポーツ,教育などさまざまな分野で注目されており,今後の成長分野の1つであると予測されています。そこで,VRなどのサイバー技術と心理学実験を組み合わせることで,知覚・認知・運動の能力を高めるための基盤研究を行っています。
臨床心理学コース
「こころの問題で苦しむ人をどう支える?」を研究する —— 小山智朗 准教授
こころの問題で苦しむ人たちに、どのように関われば良いのでしょうか?私は、単に問題を取り去るだけではなく、その苦しい体験が心の成長の機会となるためには、心理療法家としてどのように関われば良いのかを研究しています。
社会情報コース
メディアが他者同士の共感をつくるプロセスを解明 —— 君塚洋一 教授
映像や音楽などの作品にふれると、他人がつくったものなのに自分自身のそれと思える心情が表現されていて共感に至ることがあります。作品や広告などのメディアを通じた主観的経験によって未知の他者同士の感情が共有され、個人史に残る経験やアーティストとオーディエンスの一体感がつくられるプロセスを作品表現や社会史の分析により研究しています。
文化研究コース
『源氏物語』の時代と作品をあらゆる方向から立体的に解明する —— 山本淳子 教授
文学作品を創作するのは〈作者〉ですが、そこには必ず時代と社会が影響します。例えば、才能があっても女性ゆえに認められなかった紫式部の鬱屈。あるいは、疫病の流行と紫式部の夫の死。さらには、『源氏物語』直前、貴族社会を動揺させた政変と藤原道長の台頭。様々な視点から光を照射して、作品をさらに深く理解することを目指します。
研究科コンセプト
文化・社会・人間の心を複眼的に追究。高度な専門職業人の養成をめざします。
人々の価値観が揺らぎ、人間関係を形成する社会システムも人間の心の中も、従来の価値体系では解決策を見いだせない現代。人間の生き方、社会システムの在り方、文化の機能を多角的に解明する学問の構築が求められています。人間文化研究科は、「文化研究」「社会情報」「心理学」の3つの教育研究領域を有機的に連関させ、高度な専門職業人の養成を追究。臨床心理学コースは、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院で、国家資格である「公認心理師」の受験資格も取得することができます。さらに、中学校教諭(社会)、高等学校教諭(地理歴史)の専修免許状が取得できます。
文化研究領域
「文化研究コース」では、日本とアジアを中心とした文化遺産と文化的伝統、人々の生活の中で作用している文化の機能の諸相と特質を、文化、地理、歴史、思想、言語、文学等の側面から探究する。
社会情報領域
「社会情報コース」では、各種メディアにおいて情報技術が発達するとともに大きく変動しつつある現代社会と文化の動向を探り、そこに生じる新たな社会的諸問題を理論的・実践的に研究する。
心理学領域
家庭・学校・地域社会などにおける実際的課題を発見し解決する人材を育成する「心理学コース」と、心の健康に関わる援助者としての心構えと知識、そして技能を備えた専門家を育成する「臨床心理学コース」の2つがある。人間の心の機能とその形成過程を解明する。
臨床心理士と公認心理師の受験資格を取得できる「臨床心理学コース」
対人援助や心理カウンセリングの分野で活躍するには、臨床心理士や公認心理師は欠かせない資格です。臨床心理学コースは、日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院。本コースを修了することによって、臨床心理士資格試験の受験資格を取得することができます。臨床心理士や公認心理師の資格があれば、医療・教育・福祉・司法・産業などの分野で幅広く仕事をすることができます。
目指すキャリア
中・高等学校教育の担い手
- 中学校教諭(専修免許状/社会)
- 高等学校教諭(専修免許状/地理歴史)
人々の精神的健康の担い手
- 臨床心理士
- 公認心理師
カリキュラム
日本・アジアの文化と歴史を中心に研究する「文化研究コース」、現代の社会問題や情報メディアを研究する「社会情報コース」、認知・学習・発達・社会など心理学の各分野を研究する「心理学コース」、臨床心理士や公認心理師の受験資格の取得をめざす「臨床心理学コース」(日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院)の4コースを設定。多様な領域の研究者が本科を構成し、複眼的な研究ができる環境を作っています。
年度により開講科目が変更されることがあります。
文化研究コース
- 人間文化基礎特論
- 日本歴史文化特論
- 日本言語文化特論
- 民俗学特論
- 日本古典文学特論
- 文化人類学特論
- 英語言語学特論
演習科目
日本歴史文化研究演習 / 日本言語文化研究演習 / 日本古典文学研究演習 / 文化人類学研究演習
その他選択科目多数
社会情報コース
- 人間文化基礎特論
- 政治社会学特論
- ジェンダー社会学特論
- 理論社会学特論
- コミュニケーション社会学特論
- マルチメディア特論
- 広告広報特論
- 環境社会特論
演習科目
社会学研究演習 / コミュニケーション社会学研究演習 / 広告広報研究演習
その他選択科目多数
心理学コース
- 人間文化基礎特論
- 心理学研究法特論
- 認知心理学特論
- 発達心理学特論
(福祉分野に関する理論と支援の展開) - 社会心理学特論
- 集団心理学特論
- 障害児心理学特論
(福祉分野に関する理論と支援の展開) - 実験心理学特論
- 計量心理学特論
- 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
演習科目
心理学研究演習
その他選択科目多数
臨床心理学コース
- 人間文化基礎特論
- 臨床心理学特論
- 臨床心理面接特論
(心理支援に関する理論と実践) - 臨床心理基礎実習
- 臨床心理実習
(心理実践実習) - 心理学研究法特論
- 認知心理学特論
- 発達心理学特論
(福祉分野に関する理論と支援の展開) - 社会心理学特論
- 障害児心理学特論
(福祉分野に関する理論と支援の展開) - 精神医学特論
(保健医療分野に関する理論と支援の展開) - 心理療法特論
- 臨床心理関連行政論
- 心身医学特論
- 臨床心理学研究法特論
- コミュニティ・アプローチ特論
(家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践) - 司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開
- 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
- 心の健康教育に関する理論と実践
演習科目
臨床心理査定演習(心理的アセスメントに関する理論と実践)/ 臨床心理学研究演習
その他選択科目多数
教育ポリシーPOLICY
教育目的
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
学位論文審査基準