高校生のための経済・経営Q&A

高校生のための経済・経営Q&A

あなたが日ごろ思っている、経済や経営に関する疑問・質問を自由にぶつけてください。
「テレビで見たけど・・・?」「学校の授業で教わったけど・・・?」「ネットに書いてあったけど・・・?」など、何でもかまいません。経済・経営の視点から本学教員が答えます!

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キャッシュレス化によって、コロナ禍以後の社会はどう変わるのでしょうか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします。

「キャッシュレス」とは、「物理的な現金(通貨)を使用せずに経済活動ができる状態」(経済産業省)です。キャッシュレス化を進めることにより、生活の利便性とサービスの向上、レジの効率化、消費の快適化・活性化に加えて、現金取り扱いにともなう膨大なコストの削減などの効果が期待されています。

「キャッシュレス化」は、クレジットカードや電子マネー(例えばPayPay)などを決済方法として使うことにより進みます。以前は効率化が主な目的でしたが、最近は、顧客データの収集・分析と活用を通じて、よりよい顧客サービスの提供を行うことを目的に行われます。中国やスウェーデンなどのキャッシュレス先進国では、プラットフォームに様々なサービスが開発されるなど、ビジネスモデルや消費者行動が大きく変化しています。たとえばスウェーデンでは、通常のお買い物に現金を使うことはほとんどなく、家計簿の管理も簡単になっているようです。

ところで、これらとは別の意味でもキャッシュレス化の進展が期待されます。新型コロナウィルス感染症の流行は、感染防止という理由から、お札やコインなどを使う機会を減らす可能性があるからです。スマホをお財布代わりにすることは、便利さだけでなく衛生面での安全ももたらしてくれると言えるでしょう。

2020.08.21

新型コロナの感染問題が、ワクチンができるなどして一段落したら、その後の日本の企業は、どのように変わっていくのでしょうか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします。

この問題は非常に大きなテーマなので、大学に入ってからいろいろ学んで欲しいと思いますが、経営学の分野では、少なくとも次の二つが、いま大きな話題となっています。

一つはデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation、DX)といって、企業の中でインターネットを活用したり、IT技術に強い人材を養成したりするなどの動きに、いっそう拍車がかかるという考えです。これまでの日本の企業では、どちらかというと対面での取引が重視され、インターネットなどを通じた取引のウェイトが低かったのですが、これが今回の事態で、大きく変わるという人々もいます。

また、サプライチェーンマネジメント(SCM)*のあり方に大きな変化が起きるという考えがあります。これまで「ものづくり」を中心とする大企業などは、部品や材料について、世界の多くの地域での調達を目指してきました。安さや品質の良さを求めて、世界展開が進んでいたのです。ところが、新型コロナ感染症の問題は、人々の国際間の移動を困難にしています。ですので、このグローバル化の方向性がどう推移するのかが大きな関心を呼んでいます。

この種の問題は、いろんな要素がからんでいて、そんなに単純な問題ではないことに注意すべきです。

* サプライチェーンマネジメント(SCM):原材料の調達から、製造、販売までを一連の流れとしてとらえ、それを効率的に管理しようとする経営手法のこと。

2020.08.21

日本の自動車産業(電気自動車や自動運転への対応など)についてどう思われますか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします。

2017年時点で、自動車産業の製品出荷額は全製造業の2割を占めており、自動車関連企業も含めた就業人口は546万人にのぼります。また、輸出台数も極めて多い状況であり、国内外において自動車産業は日本を代表する産業の一つであるといえます。その一方で、自動車産業は大きな転換期を迎えています。ご指摘のような電動化や自動運転の推進によって、これまで自動車産業が培ってきたものとは異なる技術が求められるようになってきました。この変化についていくことが今の日本の自動車産業に求められます。

国は「2030年次世代自動車普及目標」を立てて、今後10年間でハイブリッド車や電気自動車の普及をさらに促進しようとしています。2017年の新車販売に占める電気自動車販売は0.5%に過ぎませんが、電気自動車用の公共充電器数や1台当たりの充電箇所数は諸外国に引けを取らない設置水準です。今後、世界的に環境規制がさらに強化されることが予想されており、電気自動車開発競争は一層激しくなることが予測されます。その状況の中、日本の自動車産業は国の政策と協調することで、エネルギーの効率化による航続距離を延ばす、バッテリーの性能向上、などを果たせば、日本の主要産業として自動車産業は生き残ることが可能だと考えられます。

自動運転についても技術開発が進んでいます。高速道における自動運転実用化や無人自動運転のサービス実用化のための法整備も進みつつあります。しかし、しばしば日本の自動運転技術開発は諸外国に比べると遅れていることも指摘されています。「技術開発に法整備が追い付けていない」ことがよく指摘されており、今後日本の自動車産業が自動運転車開発を進めるためには、法整備の早期実現を働き掛けることが求められるでしょう。そうすることで、元々の技術力が高い日本において自動運転車開発のスピードが上がることが期待できます。

技術進化による企業の変化、社会や法律との関係における企業行動のあり方などについては、経済・経営・法律の三大柱があるKUAS経済経営学部で学べます。

2020.07.31

経済が発展すると、産業構造が高度化し、産業全体がモノ作り中心から、知識・情報などのサービスの提供を中心とする「経済のソフト化」へと進むと学びましたが、今後の日本では、製造業を中心とする第2次産業は、次第に衰退していくのでしょうか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします

確かに日本の各産業の従事者の変化を単純な統計で見ると、製造業を中心とする第2次産業従事者の全産業従事者に対する比率は、過去20年間で、約33%から約23%に低下し、サービス業を中心とする第3次産業従事者の割合は、約63%から約73%に上昇しました。

だからといってこの数字をうのみにして、日本の製造業が衰退すると予想するのは危険です。

なぜなら、製造業に分類される企業の中で、たとえば人工知能(AI)を操作する技術者などの、知識や情報の生産に従事する人たちが増加し、ソフト化が進んでいることが、この統計ではわかりにくいのです。また今後日本の人口は減少しますが、日本の製造業の販売先のウエイトが、次第に国内より海外で高まれば、製造業が必ずしも衰退するとは限らないのです。

2020.07.31

米中の貿易摩擦は、日本にどんな影響を与えるのでしょうか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします。

2019年12月半ばに、米中貿易摩擦は第1段階の合意に至ったものの、根本的な対立点は依然として残っています。悪化する米中の貿易摩擦問題は、米中に次いで世界GDP(国内総生産)3位の日本に、今後大きな影響を及ぼす可能性が高いといえます。

当初関税引き上げの対象となっていた中国製品には、スマートフォンやパソコンなど消費者に近い商品が多く含まれていました。関税が上乗せされれば価格が上がり、物価が上昇して消費を落ち込ませる恐れがあります。その結果、日本を含む各国からのアメリカ向け輸出を下押しする事態も懸念されます。一方、中国経済は米中貿易摩擦の影響で減速傾向が続いています。中国経済の減速により、日本などから中国向けの輸出も一段と減少すると懸念されます。

2020.07.06

今の中国の企業で、日本と深くつながりがある企業はどこですか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

かなこさん^ ^さんによる写真ACからの写真

経済経営学部教員がお答えします。

海爾(Haier, ハイアール)集団という中国企業を知っているでしょうか?
中国の最大手の家電メーカーです。

私は研究のため海爾集団に何度かインタビュー調査に行ったことがありますが、ある部長さんから「実はうちの会社は日本の松下電器(現パナソニック)から強く影響を受けていて、現在も当時の組織文化や組織構造等を引き継いでいる部分があり、松下に感謝している。そして、他の日本企業とも積極的に提携してきた」と伺いました。このことから、海爾集団は日本とつながりの強い企業であるといえます。

ところで、この話しには、組織文化や組織構造という「経営組織論」に関わるキーワードと、多国籍企業の国際経営戦略や戦略的提携という「経営戦略論」に関わる内容が含まれています。それぞれが何を意味するか、経済経営学部で一緒に考えてみましょう。

2020.07.06

今後有望な企業を教えてください。

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

経済経営学部教員がお答えします。

会社の将来を予想する方法はいくつかあります。
専門的な指標としては、

  • 企業の利益(率)
  • 売上
  • 従業員数

などが関係しています。ネットで企業のホームページを調べて、これらの過去10年ほどの動きを調べてみましょう。もちろん企業の組織のあり方なども重要です。経済学科、経営学科の学生であれば「就職」をイメージして「有望企業」を考えることも必要でしょう。

その場合は、このような指標だけでは十分ではありません。
人気企業には、求職する人が殺到しますから、入社後厳しい競争が待っているかもしれません。
この場合、視点を変えて、まだあまり有名でないけれども成長している企業を見つけ出す努力も有意義です。大企業の場合は、「自分を厳しく育てくれそうな」企業を探すこともよいかもしれません。

2020.02.26

クルマが好きです。これからの自動車関連産業はどうなりますか?

(オープンキャンパス参加者からのご質問をもとにしています)

電気自動車

経済経営学部教員がお答えします。

個々の企業の将来性は、大学に入ってから各自で勉強して欲しいのですが、クルマ産業全体としては、モータ電池の新技術を駆使した電気自動車(EV、Electric Vehicle)の開発に拍車がかかり、将来は電気自動車が中心になることに注目すべきです。

そのためには、この種の技術の開発の動向を幅広く知ることが重要です。
その際、自動車の需要や供給は、技術だけで決まるのではなく、購買者の経済力などが大きく影響するので、価格の動向も気になります。
経済学や経営学では、世界の自動車の需要・供給に与える社会・経済的要因や販売戦略を学ぶことができます。また同時に工学部の学生や技術者と情報交換をすることも大切なのです。

2020.02.26

高校生のみなさんからの質問を募集しています。

あなたが日ごろ思っている、経済や経営に関する疑問・質問を自由にぶつけてください。
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