テーマパークで自分のつくったロボットが働く未来。
―この大学を選んだきっかけは?
「ものづくりが好き」という幼少期の想いを胸に入学を決意
子どもの頃、テーマパークで見たアニマトロニクス(アニメーションとエレクトロニクスを組み合わせた動物ロボット)に感銘を受け、将来自分でもこんなロボットを作りたい、と思うようになりました。高校では普通科に進学しましたが「ものづくりが好き」という気持ちをあきらめきれず、「実践型教育」という学びに惹かれ、京都先端科学大学への入学を決意。大学の授業では電気の知識などさまざまな分野を学ぶほか、コーナーストーンプロジェクト※で、恐竜型ロボットの製作に取り組んでいます。プロジェクトを通してチームで動くことの「難しさ」を感じるときもありますが、1つのテーマに沿って知恵を出し合い、協力してものづくりを進める過程は、やりがいや楽しさを感じる瞬間でもあります。
※学生の挑戦したいことを大学が費用面など全面サポートするプロジェクト

―プロジェクトを通しての気付きは?
一人ひとりが専門家ではない。だからこそ身に付いた「一歩踏み出す力」
コーナーストーンプロジェクトは、大学のカリキュラムを超えた学外コンテストへの挑戦など、自分を成長させるための自主的なプロジェクトのこと。当初は6人でスタートしたプロジェクトチームも現在では12人ほどになり、私自身がプロジェクトリーダーになり、全体をまとめる役割を行っています。もちろん全員が専門家ではないため、技術的な判断に迷うところも。例えばAI プログラミングやモーターの選定1つとってもまだまだ知識が浅く、どの情報を信頼し、選択すべきか悩むこともあります。でも、そんな状況を繰り返すことで、「何をやるか、やらないのか」「何を、どう動くか」を自分で決め、アクションを起こすという「一歩踏み出す力」が身に付いたようにも思います。また、悩んでいるときに心強かったのが工学部の講師であり、ロボットの専門家・佐藤先生の存在。プロジェクトでは先生がいつも学生のそばにいて、全力でサポートしてくれました。こんな恵まれた環境でプロジェクトができるのはこの大学ならではだと、ありがたく感じています。
―将来の夢は?
憧れの会社へ就職したい。在学中でも「できること」はたくさんある
小さい頃の夢をかなえるため、テーマパークのアニマトロニクスを開発する会社に就職したいと考えています。この会社では新卒採用は行っていないため、海外での就職も視野に入れて就職活動を行っています。入社への道は容易ではないと思いますが、テーマパークで2年半アルバイトをしたりインターンシップを経験したりと、就職活動以外でも在学中に業界とのつながりを持つことはできるし、動けることはたくさんある。KUASでの英語授業やプロジェクトでの実体験を通して身に付いた「一歩踏み出す力」を持ちながら、いつか、海外のテーマパークのライドで使われているようなロボットを作りたいーーその思いを現実にすべく、これからも挑戦を続けていきたいと思います。