狙うは世界一!後輩や子どもたちに夢を与えられる選手へ。
―この道を進むきっかけは?
国際大会で活躍する先輩の雄姿を見て「自分もこんな選手になりたい」と決意
パワーリフティングの世界に進みたい。そう思った原点は、高校1年生のときでした。先輩がパワーリフティングの国際大会に出場。メダルを持ち帰ってきた先輩の雄姿を目の当たりにして「自分も同じようになれるのではないか。世界の舞台へ挑戦してみたい!」とこの世界に進むことを決意。関東の大学へ進むことも検討しましたが、パワーリフティングの強豪といえばKUASだと思い、スポーツ推薦での入学を決めました。健康スポーツ学科では「ハイパフォーマンスコース」を選択。このコースは、競技者のパフォーマンス向上とコーチング・支援する実践力の修得を目指すカリキュラムが中心ですが、トレーニングに活かせる学びも多数あり、その一つがバイオメカニクスの授業で学んだ「テコの原理」。この原理がトレーニングに応用できると身を持って体感。今まで“感覚”で実践していたトレーニングが理論で理解できたことで、よりトレーニング効果が高まったと実感しています。
―「英語×パワーリフティング」から学んだことは?
「自分の言葉」で海外の審判や選手と触れ合うことが大きな自信に
「これからは世界を視野に入れることが大切だ」。これは、経営者である祖父の教えで、幼少期から英会話を習うなど、英語に触れる機会はありました。世界大会に参加した際も積極的にコミュニケーションをとり、外国人の選手とユニフォーム交換をしたり交流することも。ただ、2年生で出場したスロベニアでの世界大会では伝えたいことがうまく伝えられず悔しい思いをしたこともあり、よりいっそう英語の勉強に力を入れるようになりました。その結果、TOEIC ®は入学時295点から2025年1月時点で575点と、入学時から280点アップ。2025年のアジア大会では海外の審判と自分の言葉で会話できたことで不利な状況をつくらず、団体戦で優勝。「自分の言葉で伝える」-この経験こそが自分にとって大きな収穫であり、自信につながりましたね。

―将来の夢は?
人の気持ちを動かせる唯一無二の存在を目指し、狙うは世界一!
3年生からパワーリフティング部のキャプテンに就任しています。就任直後は「結果を出さないと」というプレッシャーが強かったですが、今は「自分がこのチームを作っていくんだ」という意識が高まり、指導一つとっても、「後輩には誰がどう声をかけるのが彼にとってベストなのか」など、人の気持ちを思いやることや、チーム全体を俯瞰でみられるようになったと思います。先輩である金子選手が世界大会で世界新記録で優勝されたとき、その場の人や空気が一気に高揚。観戦していた僕自身も気付いたら涙があふれ、自分も何かで人の気持ちを動かせる人になりたいという気持ちが強く芽生えました。世間では「過程が大事」と言われますが、自分にとってはナンバー1になることが本当のオンリー1。金子選手の後に続いて、今度は自分が日本代表として夢を見させる番です。狙うは世界一!