【バイオ環境学部ニュース】シリーズ特別講義B ~社会の第一線で活躍中の方のお話を聴く~ 3回目

2019年10月16日トピックス

「シリーズ特別講義B」は、バイオ環境学部3学科の2年生以上を対象に開講されている15回にわたるオムニバス講義です。
この授業は、産業界(食品、化粧品、医薬品等)あるいは研究機関の第一線で活躍されている方々からお話を伺うことで、今後社会人になる学生の皆さんのキャリアアップに繋げてもらうことを目的としています。

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「食べ物に関する“ウソ“」日本農薬株式会社総合研究所 元場一彦先生

第3回は2019年10月8日(火)、日本農薬株式会社総合研究所の元場一彦所長に、農薬を製造販売している立場から「食べ物に関する“ウソ“」と題してご講演頂きました。

今回の講演では、食の安全性について、「科学を学ぶ者としては、客観的に物事を見るように」という概念的なところから具体的なところまでお話を頂きました。

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食品の「安全」と「安心」とは言葉としては似ているようで、意味するところはまったく異なり、「安全」は科学的に担保することができるが、「安心」は心理的なものであること、また、食品にはゼロリスクはなく、お餅の例を挙げて、喉に詰まらせるリスクや、天然物の中にも身体に影響を与える様々な化合物が含まれていることを教えて頂きました。

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さらに、農薬の申請には膨大な申請資料が必要なこと、実際に開発しても製品化にたどり着くのはごくわずかで、大変な苦労があるというお話も頂きました。

講演終了後、多くの学生が質問を積極的に投げかけ、食の安全・安心に大いに関心を深めた講義となりました。

(バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 教授 藤田裕之)

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