本学バイオ環境学部の学生チームが、地域食材を活用した商品開発を目的に、授業の一環として取り組んできた宇治茶の主産地和束町で生産された「てん茶の茎」を使用した緑茶ティーバッグの試作に成功しました。
てん茶の茎とは、抹茶の原料となるてん茶を加工する際の副産物として発生するもので、主にほうじ茶の茶葉として使用されています。近年の抹茶スイーツブームにより、てん茶の需要は増えている一方で、てん茶の茎はほうじ茶の需要量を超えて生産されるため、新たな活用方法が求められています。
本学バイオ環境学部では、地域振興につながる課題提案などを授業「実践プロジェクトE」で行っており、今回は食農学科の学生7名とバイオ環境デザイン学科学生2名の計9名が、「てん茶の茎」から緑茶を抽出する最適なブレンドと浸出方法を編み出し、ティーバッグのプロトタイプを考案し、対外公表しました。
てん茶の茎には、葉と比較して旨味成分であるアミノ酸が多く含まれ、苦味や渋味の成分であるカフェインやカテキンの含有量は少ないため、既存の煎茶や玉露とは異なった、柔らかな味であるという特徴があります。今後、和束町の方々と本学学生との交流を通じて緑茶に関する新たな製品の試作に取り組んでいきます。
(バイオ環境学部食農学科 藤井 孝夫)
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