バイオテクノロジー産業の最前線「大豆ペプチドの開発とその応用」【バイオ環境学部】

2022年10月03日トピックス

「バイオテクノロジー産業の最前線」はバイオ環境学部全学科の2年生以上に開講されている科目で、今後社会人になる学生のキャリアアップに繋げるための15回にわたるオムニバス講義です。この授業では、産業界(食品、化粧品、医薬品、等)あるいは研究機関の第一線でご活躍されている方を講師にお招きし、講演していただいています。

第2回は、産業界から不二製油(株)グローバル研究戦略グループで研究開発をされている、中森俊宏先生に「大豆の栄養と健康(ペプチドの機能性)」と題してご講演いただきました。

202201003_bio_images01.jpg

まず、不二製油(株)の会社紹介と合わせて、「直接消費者に販売するような商品を製造してないので(大手ユーザーに対してB to B販売している)、店頭で会社の製品を眼にすることはありませんが、サラダオイルや大豆たんぱく質、乳化剤などいろいろな加工食品に使用されています」と、不二製油(株)の商品も紹介していただきました。

202201003_bio_images02.jpg

次に、大豆のもつ栄養価や食品としての加工例、さらには海外での生産量などにも触れられた後、他の豆類と比較して、大豆は高たんぱく質、高脂質という点でまれな食材であると紹介。特に、近年では、植物由来のたんぱく質源として見直されており、Plant Based Proteinとして代替畜産加工肉への応用が進んでいると話されました。実際に、ビーガン向けの多くの食品を紹介していただき、学生たちの身近な食品にも入っていたことから、学生たちも興味津々でした。

最後には、大豆たんぱくから製造された大豆ペプチドの特徴について栄養生理機能、気泡剤・呈味剤としての機能、微生物生育促進機能、物性改良剤としての機能について説明していただき講義を終了しました。

202201003_bio_images03.jpg

次回は、2022年10月7日(金)13:20から、地方独立行政法人大阪産業技術研究所生物・生活材料研究部脂質工学研究室長の永尾寿浩先生を講師にお招きして開催します。

(バイオ環境学部教授 藤田裕之)

前の記事へ

次の記事へ

一覧へ戻る

このページの先頭へ