言語聴覚士スキルアップセミナー開催のご案内 12/9(土)開催【健康医療学部】

2023年09月22日イベント

本学の健康医療学部言語聴覚科では『臨床でのスキルアップ』を目的に、臨床のSTの皆様を対象としたセミナーを開催しています。この12/9(土)に名古屋外国語大学外国語学部英米語学科の上田 功教授をお招きして講演会を開催いたしますので、ご案内致します。皆様のご参加をお待ちしております。

テーマ

「機能性構音障害児の音韻体系」

講師

名古屋外国語大学 外国語学部 英米語学科 教授
大阪大学大学院、大阪大学、金沢大学、浜松医科大学、千葉大学、福井大学、連合小児発達学研究科
招聘教授

上田 功 先生

講演内容

言語聴覚士が臨床現場で直面する大きな問題のひとつに、評価や訓練の対象となる言語障害の多様性がある。例えば失語症について、教科書ではおおざっぱな分類がなされ、類型化された事例があげられているが、実際の症例でこれらにぴったりと一致するものはほとんどない。すなわち言語聴覚士は、症例ごとに、訓練方法を模索することになる。

さて、さまざまな言語障害のなかで、機能性構音障害は、比較的規則性が認められ、ある意味では器質的障害に比較して、言語学的な評価やそれに基づいた訓練が可能である。この講演では、音韻理論の発展が、機能性構音障害に、より合理的な説明をあたえることと、臨床的応用のヒントを与えてくれることを、いくつかの事例をあげて話を進めていく。より具体的には、音韻論の視点を取り入れて、幼児の目標音に対する音韻知識と、実際の産出音にレベルを分けて、両者の結びつきを考え、現行のプロセス分析を理論的により深く考察する。そして、目標音の音韻特徴を考慮に入れることにより、従来単音にフォーカスをあてておこなうことが多かった構音訓練の対象を、単音から音類へと広げていく。さらに新しい考え方である「制約」を取り入れることにより、従来の考え方では説明できなかったタイプの構音障害の原因が解明できることを述べる。

最後に構音獲得能力の機能的側面(目標音の獲得が速い幼児と遅い幼児がいる)に注目し、それぞれに合った訓練を提案する。本講演の目的は、機能性構音障害を音韻理論から考察し、誤構音のメカニズムを理解することにあるが、多忙な言語聴覚士が、臨床現場で少しでも効果的な訓練法を工夫できる機会となるとことも期待している。

日程

2023年12月9日(土) 13:00-15:00

会場

京都先端科学大学 太秦キャンパス 東館2階 基礎実習室

※参加人数に応じて教室を変更する場合がございます。

参加費

無料

対象

言語聴覚士、医師、教師、学生など

申し込み

右記QRコードからお申込をお願い致します。
PDFの方はQRコードのクリックでも可能です。

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問い合わせ先

京都先端科学大学 健康医療学部
言語聴覚学科 古田功士
furuta.koji@kuas.ac.jp

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(健康医療学部 古田功士)

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