2025.08.07

【FD 研修会】「授業評価賞」授与式および FD 研修会「今後の授業改善に向けた取り組み」開催報告 

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7 月 30 日、「2024 年度授業評価賞」表彰式および FD 研修会「今後の授業改善に向けた取り組み」を京都 太秦キャンパスで開催しました。
授業評価賞は、授業評価アンケートの結果等により各学部長の推薦で選出されるものです。 2024 年度の結果による授業評価賞の受賞者 10 名には、前田学長より表彰状が授与されました。
後半の FD 研修会では、「担当授業でジェネリックスキル(汎用的能力)を伸ばしているポイント」をテーマとして、受賞教員による具体的な実践の共有や、会場参加者との質疑応答を通じて、活発な意見交換が行われました。今回の研修会は、学生の成長を促す授業づくりに向けた多様な工夫や視点が紹介され、参加者にとって大きな刺激となりました。
本学では、学生の声を教育改善の原動力と捉え、教員同士の学び合いを通じて、より良い授業づくりを推進しています。 今後も、このような取り組みを通じて、各教員が主体的に授業の改善を検討する機会を提供します。 

授業評価賞の受賞者

<現代リベラルアーツ科目>

プログラム氏名
英語プログラム名取 郁子 嘱託講師

<学部学科専門科目>

学部学科氏名
経済経営学部経済学科(国際学術研究院)山内 康敬 教授
経営学科宇田川 雄彦 特任教授
人文学部心理学科原田 佑規 准教授
歴史文化学科手塚 恵子 教授
バイオ環境学部バイオサイエンス学科奥 公秀 准教授
バイオ環境デザイン学科高澤 伸江 准教授
食農学科井口 博之 准教授
健康医療学部看護学科満石 寿 教授
工学部機械電気システム工学科佐藤 啓宏 講師

受賞者のコメント

担当授業でジェネリックスキル(汎用的能力)を伸ばしているポイント

名取先生
(英語プログラム)
英語力を上げるというのは一筋縄ではいかない。日本語と英語の言語間の距離が遠いため時間がかかるが、学生には、時間をかけて身につけると大きなスキルになると伝えている。考える力、生きる力の基盤である言語は世界の捉え方に影響する。TOEIC対策においても、継続的な努力を支援しており、複眼的な思考力と行動持続力の育成に取り組んでいる。
山内先生
(経済学科)
日本経済入門では、身近なテーマを取り上げて、グラフ等でビジュアル化した資料を作っている。毎週の復習ドリルやクリッカーを活用し、正解のない問題に対応させることにより、学生の思考力と自信創出力、行動持続力、課題発見力の向上を図っている。よい回答を翌週の授業で取り上げて学生自身に発表させることにより、学生には自信がつき、やる気につながっていると感じられる。他の科目との複合的な効果として、記述する力や、主体的な学びの姿勢が着実に育まれている。
宇田川先生
(経営学科)
ビジネス社会ではコンピテンシーが非常に重要だと考えているため、キャリア教育の授業においてもコンピテンシーの伸長を重視している。PROGテストの結果についても、授業内で振り返るように指導している。本学はキャリア教育が充実しているので、1~3年生でコンピテンシーを身につけさせ、4年生で納得のいく進路選択ができるよう支援している。
原田先生
(心理学科)
コンピテンシーを意識した授業を行っている。心理学研究法や知覚認知心理学といった、心を科学的に研究する学問においては学生には分かりづらいこともあるが、学んだことを自分事として考えさせるためにクイズやディスカッションを取り入れている。LiveQやSlidoなどweb形式で自分の意見を発信できるシステムも使って、双方向のやり取りを意識している。
手塚先生
(歴史文化学科)
民俗探究プログラムの卒業研究は、聞き書きや参与観察の形式をとっている。その前段階として基礎ゼミではインタビューの練習をしている。事前にインタビューの意義を理解してもらい、学生同士で準備を行うが、学生は失敗を恐れていることが多いので、「失敗してもよい場」を作ることにより、対人スキルや自信を育てている。
奥先生
(バイオサイエンス学科)
バイオサイエンス学科では2年生の秋学期と3年生の春学期に実施する実験が中心になっているが、これは課題発見力の最たるものだと感じている。多くの学生は実験で失敗するが、失敗を通してワンステップ上がる経験を積ませる。失敗を切り抜けるときに、講義で得た知識を自身の引き出しから出せるかが重要である。オンデマンド授業でも学生の集中を切らさないように工夫している。
高澤先生
(バイオ環境デザイン学科)
初年次ゼミでは4月に個人発表を行う。最初は発表が苦手な学生も、継続的なグループ活動を通じて力を伸ばし、最終発表まで各グループが成長し続ける様子が見られる。教員は学生同士の学びを邪魔しないように留意しているが、学生と教員の距離の近さが、コンピテンシー全般の力を伸ばすために役立っていると感じる。
井口先生
(食農学科)
2年次に教えている微生物学や栄養学は中高に学んでこなかった新しい内容となるので、まずは知識を付けさせるという点でリテラシーを意識している。できるだけ学生の身近な事柄・ニュースとリンクさせ興味を持たせることで知識の定着を図るとともに、課題発見力にも結び付けるよう取り組んでいる。
満石先生
(健康スポーツ学科)
健康スポーツ学科は、幅広い年齢の人との関わりやチームでミーティングの経験を通して、コンピテンシーが高い傾向にある。健康スポーツ心理学などの授業では、身近なスポーツ、健康、心理学に対してどれだけ身近に考え、応用できるかをグループごとに考え、実験し、結果を報告することによって自信につなげている。
佐藤先生
(工学部)
「普通のことを普通にやる」ことを意識している。基礎を重視した授業で、板書や宿題など、普通の授業を行い、基礎から教え続けている。学生は勉強することが好きなので、基礎から役に立つことを教授している。

(教育改革支援センター)