7 月 28 日、大阪大学より浦田 悠先生(全学教育推進機構 教育学習支援部 准 教授)をお招きし、「生成 AI」をテーマに「生成 AI 時代の授業設計と学習 評価を考える」と題した FD 研修を開催しました。
近年、生成 AI の普及による教育や研究における活用も期待される一方で、学生による不適切な利用も問題となっています。本研修は、本学の教員が ICT(情報通信技術)を効果的に活 用し、授業の質を向上させるための実践的スキルと知識を習得することを目的として企画しました。
浦田先生からは生成 AI の特徴・使い方や現状についてご説明いただいた後、個人ワークやグループワークでは、各教員が授業内での生成 AI の利用方針や、授業課題・試験の設定について検討し、意見交換をしました。授業設計や評価の場面で、教員が生成 AI をどのように 活用できるかについての具体的な事例の紹介もあり、今後の教育実践に役立つ内容でした。
当日に対面で参加できなかった教員にはオンデマンド配信による本研修受講を推奨し、本学の教員が生成 AI 時代の授業設計と学習評価に対応できるよう、授業改善の支援を推進します。
参加者の感想(抜粋)
- AI利用の理論から実践までを幅広く扱っていただき大変参考になりました。
- AIを積極的に活用する動機づけとなりました。早速有料版を契約しました。
- 授業にどう組み込んでいくべきかのヒントを得ることができた。
- 生成AIを過剰に恐れることはないということがわかりました。
- 教育面において生成AIとの接し方、特に学生に対してAI利用についてどのような姿勢を示すのかという点が非常に参考になった。また、教材作成や成績評価においても利用可能であり、上手な付き合い方が大事だと認識した。
- 学生が生成AIを不適切に利用しないようにするにはどうすればよいかを知ることができた。教員自身が生成AIをうまく活用してスキルを高めることが必要だということが分かった。
- AIの最先端の状況が分かって大変興味深かったです。AIについては若者に想定以上のスピードで浸透していて怖さも感じていたので、対策について考える材料をたくさんいただきました。
- 大学教員の立場から、どのように生成AIを教育に活用すれば良いのかを分かりやすい資料で説明して頂けたのはとても良かった。これまでは、ちょっとしたアイデアをもらうために使用していたが、シラバス作成や試験問題作成にも使ってみようかと思いました。
- 生成AIは効率的な作業支援ツールである一方、誤情報の生成や倫理的問題のリスクを伴うことを改めて認識できた点がよかったです。特に、「AIは社会の価値観を理解していないため、偏見や差別的な内容を生成する可能性がある」という指摘は、自身の教育実践においても常に意識すべき重要な視点であると思いました。


生成AI・共同学習向けツール(抜粋)
■ 生成AIツール
ChatGPT(OpenAI)
Copilot(Microsoft)
Gemini(Google)
Claude(Anthropic)
■ 共同学習向けツール
Mentimeter:リアルタイム投票・アンケート。授業参加型スライドが作成可能。
Slido:Q&A・投票・クイズ。匿名質問で学生の声を拾いやすい。
Miro:オンラインホワイトボード。共同作業・アイデア共有に適する。
Padlet:デジタル掲示板。意見交換・発表・ブレインストーミングなどに有用。
Kahoot:ゲーム型クイズ。楽しく理解度を確認できるインタラクティブツール。
(教育改革支援センター)