9月3日、「学部代表学生との意見交換会」を本学 京都太秦キャンパスで開催しました。
各学部のFD※(ファカルティ・ディベロップメント)委員より推薦された学生11名と、学部FD委員、教育改革支援センターが意見交換を行うこの取り組みは、学生の視点を教育プログラムの検証や教育改善につなげることを目的に初めて実施しました。
「どんな授業科目でジェネリックスキル(汎用的能力)が伸びているか」「社会に出たときに役立つ科目」「自分を伸ばしてくれた科目」などのテーマに対して、参加学生から率直な意見や提案が次々と出され、学生と教員が互いの考えを確認しながら建設的な意見交換を行うことができました。
学生からは、「座学よりも、学生同士が考え実践する機会」を希望する声が多く聞かれました。
また、自身の専門以外の分野への理解や興味関心についても話題にあがり、終了後も各学部テーブルで意見交換が続きました。
教育改革支援センターでは、今回の意見交換会で出された貴重な意見を教育プログラムの検証に活用し、学生の教育研究活動への参画を今後も推進してまいります。
※授業内容や方法を改善、向上させるための取り組み
参加学生の授業科目に対する意見 (抜粋)
経済経営学部
「行動経済学」は、それまで自分が知っていた経済学とは違って、面白い学問分野だと感じた。
「実践プロジェクト」では、企業からいただいたテーマについてグループで解決策を検討したのが面白かった。
「キャリア形成実践演習」「専門ゼミ」で力がついた。両科目はかなりコミュニケーションを要する授業であり、統率力、実践力などが幅広く伸びた。コミュニケーションは社会のあらゆる場で大事になってくるが、コミュニケーションには知識も必要である。物事を伝えるときに、まずは自分で整理して言葉にすること、そのためには専門的な力も必要だと思う。その力を必要とするのも、この2科目だと感じた。
人文学部
心理学科
「深層心理学」でアニメ作品をみて指定された視点でレポートを書く体験が新鮮で楽しかった。
「心理アセスメント」では自分がクライアントとなり、自分が受けた心理検査に関する所見を自分で書くが、自分の長所や欠点を客観的な文章を使って書くので、自信創出力が伸びた。授業の出席要件などは厳しいが、本気で心理士になろうと思っている人たちばかりなのでよい環境だと感じる。
歴史文化学科
自分で考えて動く科目が好き。「基礎ゼミ」では本を探したり、「教職」科目では考えさせられるところが面白かった。
「日本史概説」「歴史文化学地域探究演習(基礎ゼミⅠ)」がジェネリックスキルを伸ばすうえで有効だと感じた。「日本史概説」では内容をきちんと理解したうえで、レポートを書くための情報収集力、情報分析力を身につける必要がある。「歴史文化学地域探究演習(基礎ゼミⅠ)」ではグループワークが多いので、協働力、統率力を高めて周囲と共に学修できる機会であった。
バイオ環境学部
実験科目はジェネリックスキルが伸びると感じる。実験の最終回で自分の実験についてのプレゼンテーションを行う。すでに研究室に配属されている4年生の先輩や先生方からどのような質問がくるかを事前に予測して答えられるように準備をした。自信創出力など、社会に出ても通用する能力が身に付いた。
健康医療学部
心理学科
半年間の「臨地実習」では、寝られない日々もあったが座学で学んだことが活かせて、自分がなぜ看護師を目指すのかを改めて考えられる機会となった。
「地域包括ケア実践プロジェクトⅠ」は入学してすぐの5~6月に病院、児童館、消防署へ実習に行く。1年生で何もわからない状態であるからこそ、よく目で見て聞くことができ、情報収集力、課題発見力が伸びた。
「地域包括ケア実践プロジェクトⅢ」では、4年生が1年生を実習へ連れていって指導し、最後に発表会も行う。1年生は何がわからないかを考えるので、情報分析力、課題発見力に加えて親和力が伸びたと感じる。
工学部
実習では、実際に自分でプログラミング等をすべて自分で考えて行う。考える科目では構想力、実践力、自信創出力が伸びたと感じる。
参加学生の意見交換会に対する感想 (抜粋)
・自分の思っている率直な意見を先生に伝えることができたのでよかったです。
・自分がこれまでの学生生活の授業での気になる事が伝えられる場所となったのがよかった。
・自分や周りが疑問に考えていたことをこの場ではっきり伝えられた。
・学科内の課題を共有することができた。他学科の授業についても知ることができ楽しい時間を過ごせた。
・リアルな話を知ってもらえる良い機会だったと思います。他学部の方の話も知ることができ、いい経験になりました。
・他学部他学科についての授業内容や特色を聞くことができた。
・学部の垣根を越えて、それぞれの学部でどのような課題を抱えているのかを聞くことができて面白いと感じた。
・他学部の授業レベルや内容について知ることができ、それについてどう感じているかなど本音を聞けて良かった。
・他学部の授業や実習について知ることができた。 普段授業に関して思っていることを教員に伝えられる良い機会だった。
・他学部の現状を知れるとても良い機会で、積極的に発言する方が多かったので、私としても今後の学生生活の刺激になりました。また、学部内を見るとあまりやる気のない人が多いのですが、今回の参加者の方々はやる気を感じられる発言が多く、切磋琢磨し合いたいと感じるほど日々の勉強や研究のモチベーションになりました。
(教育改革支援センター)