2026.03.13

本学 松波 弘之特任教授が日本学士院賞受賞

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この度、京都先端科学大学(所在地:京都市右京区、学長:前田 正史) ナガモリアクチュエータ研究所の松波 弘之特任教授の日本学士院賞受賞が決まりました。
明治43年に創設された日本学士院賞は、学術上特に優れた研究実績等に対して贈賞されるもので、日本における学術賞として非常に権威のある賞です。
今回の受賞は、実現が困難とされていた炭化ケイ素(SiC)の高品質単結晶化技術であるステップ制御エピタキシー(SCE)法を確立し、その後の高耐電圧性と耐熱性に優れ、電力変換時の損失が非常に小さいパワー半導体の開発に繋げたことが評価されたものです。

 

松波 弘之 特任教授のコメント

私の長年のSiCに関する研究に対して日本学士院賞という権威ある賞を授賞いただけることを大変光栄に思います。私は、高温下での使用が可能で、放射線に対しても強い特性をもつSiCをエレクトロニクス用材料として産業界で活かしたいという気持ちから1968年に京都大学でSiCの研究に着手しました。情熱、継続、忍耐で研究を行った結果、21年後の1987年に高品質なシリコンカーバイドの結晶を成長させる「ステップ制御エピタキシー技術」を発明しました。この技術がブレークスルーとなり、世界中でSiCを用いたパワー半導体の開発が始まりました。今やサーバーやワークステーション用の電源、太陽光発電のパワーコンバータ、鉄道や電気自動車のインバータなど様々な用途でSiCパワー半導体が使用され、膨大な量の電力削減が実現されています。

末筆になりますが、共に研究したスタッフ、学生および関係者のご尽力に対して御礼を述べるとともに、この受賞により、若手研究者、技術者が人と異なることをする勇気を持つきっかけになれば幸いです。

 

松波 弘之 特任教授 略歴

1939年大阪府出身
1962年京都大学工学部電子工学科を卒業
1964年京都大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
1970年京都大学工学博士
1976年米国ノースカロライナ州立大学客員准教授
1983年京都大学教授 就任
2003年京都大学を定年退官し、同大名誉教授
2004年 科学技術振興機構(JST)イノベーションプラザ京都 館長
2018年12月京都先端科学大学 ナガモリアクチュエータ研究所 客員教授(非常勤)
2022年 4月京都先端科学大学 ナガモリアクチュエータ研究所 特任教授(名称変更)
2022年12月IEEE(米国電気電子学会)よりエジソンメダル受賞
2025年 9月SSDM(国際固体素子・材料・デバイス会議) アワード受賞