本学 大学院経済学研究科修士課程2年生の森早紀さんが、国際取引法学会主催の第9回国際取引法エッセイコンテストにおいて、「配当課税の国際比較-日本法人税法と米国E&P制度-」のエッセイで、優秀賞を受賞しました。
国際取引法学会は、『国際契約法』や『企業法』の学術的研究の他、「ビジネスと人権」や「経済安全保障」、「新興国法制」、「知的財産」、「国際税制」などの幅広い分野にわたって、研究者と実務家が連携を深めながら、その深化・展開を図ることを目的に設立された法学系の学会です。
また、同学会が主催する、今年度で第9回を迎えた「国際取引法エッセイコンテスト」(一般社団法人GBL研究所協賛)は、「社会人・大学院生の部」と「学部生の部」に分かれており、それぞれに最優秀賞と優秀賞を選出しています。今年度は、いずれの部も最優秀賞の該当者は無く、優秀賞を受賞した森さんのエッセイが最上位の評価となっています。

受賞の感想
森早紀さん
今回のコンテストへの応募は、修士論文の骨格を固めるための思考の整理の一環として取り組みました。自身の研究テーマを客観的に捉え直す過程は困難もありましたが、このような評価をいただき大きな自信となりました。ご指導いただいた先生方や支えてくださった皆様に深く感謝し、今回の成果を糧に、修士論文の完成に向けて引き続き頑張りたいと思います。
このエッセイは、日本の法人税法における外国子会社からの剰余金配当に関する問題を、米国連邦税法のEarnings and Profits(E&P)制度との比較を通じて検討を試みたものです。配当に関して日本とは異なる課税アプローチを採る米国制度の内容を概観した上で、両制度の比較を通じて、日本の法人税法が得られる示唆と制度改善の可能性について考察を加えています。
(経済学研究科 教授 久下沼仁笥)




