経済経営学部 経済学科

Department of Economics
経済経営学部

経済学、経営学を中心に法学分野の科目も配し、基礎から応用、応用から実務へと段階的に学ぶ教育課程を通して、変化の激しい経済経営環境において実践力を発揮できる、高い専門性と応用能力を持つ人材の育成を目的とする。

経済学科
ミクロ・マクロ経済学を基礎から応用へと段階的に学んだ後に、行動経済学、実験経済学などの新しい経済学、及び金融政策や財政政策等の経済政策を学ぶ教育課程を通して、国、自治体、及び民間企業で活躍できる実践的な人材の育成を目的とする。
経済経営学部 経済学科4年生 中平侑哉さん

失敗も学びのうち
挑戦する心が大切。

経済経営学部 経済学科
中平 侑哉さん
滋賀短期大学附属高等学校出身
Interview私の先端

250点アップを目標に
毎日小さな努力を重ねる

京都先端科学大学を志望したきっかけは、高校時代の担任の先生から薦められたことにあります。「ちょうど学園改革のタイミングで、英語教育にも力を入れている。かなり面白い大学になりそうだ」との言葉に興味を持ちました。両親に相談すると、「きっとこの大学なら成長できそうだね」と背中を押してくれました。
また、もともと私は高校の途中まで理系コースに在籍していたのですが、化学が苦手で断念し、文系コースに転向した経緯があります。ですので、学部学科は文系にあっても比較的理系に近い経済学科を選びました。データ分析や統計学など数学的な要素の多い学問領域で学んでみたいと思ったからです。
本音をいうと、英語も苦手です。しかし、社会に出てからそんな言い訳が通用するはずもなく、だったらむしろハードルの高い目標に挑んでみようと、入学時のTOEIC Bridge® L&Rから250点アップを目指して頑張りました。通学時間やアルバイトの休憩時間を利用して、毎日コツコツと英語学習アプリを開き、英単語やリスニングの勉強を積み重ねていきました。また、英会話の授業では毎回30分前に教室に到着し、ネイティブの先生と一対一でコミュニケーションを取るようにしました。結果的に目標のスコアには一歩及ばなかったのですが、苦手科目から逃げずに克服できた経験は、大きな成長の一歩となりました。
250点アップを目標に毎日小さな努力を重ねる

コロナ禍のネガティブな状況に
負けないために

また、SLS(スポーツ・ライフスキル)科目でも思わぬ収穫がありました。他の学部との合同授業だったので、初めて会う人たちと話せるチャンスに恵まれました。ただ、私は初対面だと緊張してしまうので、話しかける時には特に表情に気をつけるようにしてみました。緊張すると顔がこわばったり、無愛想になったりしますよね。ですからなるべく明るい表情を心掛けるようにしたんです。すると緊張感が和らいで、打ち解けて話せるようになりました。秘策というほどではないですが、この時の経験はその後の就職活動でも大いに役立ちました。
最初から全力投球でスタートした私の学生生活ですが、2年次の末からはコロナ禍の影響で自粛生活を余儀なくされました。そんな時、ニュースで「今の大学生は留学や課外活動の機会を奪われ、さらに就活が困難になる」という記事を見ました。焦りを感じ、経済経営学部が実施する長期インターンシップのAIP(国内長期インターンシップ・プログラム)に参加することに。滋賀県のある企業で3カ月間の就業を体験し、工業高校の1年生を対象にプラスチックリサイクルについての授業を行う課題に取り組みました。実際に教壇に立った当日は36名の高校生だけでなく企業やTV局の方まで来られ、かなり緊張を強いられましたが、事前準備のおかげもあり、何とか場を盛り上げながら生徒たちの記憶に残る授業ができたと思います。この経験を通じて私は、人前で話す度胸と分かりやすく伝える技術を身につけることができました。
コロナ禍のネガティブな状況に負けないために

モノづくりの要となる
司令塔をめざして

就職活動では、何もないゼロの状態からイチを生み出すモノづくりの現場にロマンを感じて製造業を志望し、車載部品を製造する会社に内定をいただきました。特に私は生産管理部門に魅力を感じているのですが、これには製造業出身の父が掛けてくれた言葉が背景にあります。「日本の製造業においてモノづくりの司令塔は生産管理だ。これから世界に勝っていくには、必ず生産管理の力が必要になってくる」と。確かに生産管理は原材料の仕入れから製品の出荷まで、品質・コスト・納期と全体をコントロールする立場にあります。企業の利益はもちろん信頼を左右する役割をも担う責任の重い仕事ですが、それだけに幅広い能力を養うことができると期待もしています。
私が就職活動で痛感したのは、学生時代の学びや経験がそのまま評価されるということです。これから入学される皆さんも、「苦手だからやめよう」ではなく、ぜひ何にでも挑戦してみてください。そのための環境がこの大学にはありますし、とにかく一度やってみる。たとえ失敗しても、そこから必ず学ぶことがあるはずです。
モノづくりの要となる司令塔をめざして
経済経営学部 経済学科4年生 谷垣有彩さん

将来は空の玄関口へ!
走り続けた
4年間。

経済経営学部 経済学科
谷垣 有彩さん
京都府立園部高等学校出身
Interview私の先端

憧れの原点にあるのは
中学時代の留学経験

私は中学生の頃、ニュージーランドで短期留学を経験しました。もともと英語を話せる方でもなかったし、本当はとても心細かったのですが、留学経験者の母の「行っておいでよ。私は楽しかったよ」という言葉が背中を押しました。最初のうちはホームシックがひどくて、ホームステイ先の部屋に一人でこもりがちに…。するとホストファミリーが心配して、私にも分かる単語で優しく話しかけてくれました。そこから徐々に会話を楽しめるようになり、「もっと英語を学びたい」「海外の人たちと交流を深めたい」と考えるようになりました。
そして大学受験の際、私の興味を惹いたのが、京都先端科学大学の経済経営学部にある航空観光コースです。中学時代の留学で初めて空港を利用した時の高揚感、初めて飛行機に乗った時の楽しさをずっと忘れられずにいました。「将来は空港・航空関係の業界で働きたい」と考えていた私にとって、まさにぴったりのコースでした。それに加え、全学部で英語教育に力を入れている点も大きな決め手になりました。
憧れの原点にあるのは中学時代の留学経験

グループワークの特訓で
内定をつかみ取る

でも本音をいうと入学当初は不安がありました。「校名が変わって、教育内容や大学の雰囲気も変わったね」と周囲からは聞くものの、「この学校に自分と同じモチベーションの人はいるのだろうか」と心配でした。でも結果的にそれは杞憂に終わりました。同じ夢を持つ航空観光コースの仲間やゼミの友人たちとの出会いによって、さらに自分自身を高めることができたのです。
また、3年生に受けたキャリア教育の科目「キャリア形成実践演習Ⅱ」では、就職活動本番を迎える前にたくさんの気づきや収穫がありました。まず、授業はスーツ姿で受けなければならず、スーツを着ることへの違和感がなくなり、就職活動への心構えができました。そして何より役立ったのがグループワークの練習です。実際に私が内定をいただいた空港運営会社の1次面接は、「マスコットキャラクターを用いて関西の魅力を発信するにはどうすればいいのか」のテーマでグループワークを行いました。私が担当したのは書記。要点をまとめながらも書くことだけに集中せず、発信もしなければなりません。授業での経験を活かして、黙り込むことなく、でも出しゃばらずに、メンバーの意見を踏まえてポイントとなる意見だけを発言したところ、「人の話をよく聴いて受け入れながら、結論に向けてまとめる方向で自分の意見が主張できている」と高い評価をいただきました。
グループワークの特訓で内定をつかみ取る

同じモチベーションを
持つ仲間とともに

私が就職活動で学んだ教訓は、「黙っていても伝わらない」ということです。例えば先ほどの会社の最終面接で、「他の空港に比べて関空をどう思うか?」という質問を受けました。当時の私は他の空港を利用した経験がなく悩みましたが、「分かりません」と答えるわけにもいきません。とにかく関空に対して感じていることを自分の言葉で述べるように意識しました。すると、それが「自分の考えをしっかり持っている」という評価につながったのです。今後職場でも受け身になることなく、自分の意見を持ち発信していきたいと思います。
振り返ると私の学生生活は、「空港・航空業界で活躍する」という夢に向かって走り続けた4年間でした。アルバイトでさえ「生きた英語に触れたい」と、海外からの観光客に人気の高い飲食店を選びました。本当は地元の京丹波町で働く方がずっと楽なのですが、あえてたくさんお客さんが来られる京都駅付近のお店で自分を鍛えました。在学中はコロナ禍だったこともあり、やりたいことがすべてできたかというと決してそうではありません。しかし、同じモチベーションの友人に出会えたこと、先生や職員の皆さんに夢を叶えるサポートをしてもらえたことは、この大学で得られた何よりも大きな収穫です。
同じモチベーションを持つ仲間とともに
経済経営学部 経済学科4年生 髙木美羽さん

社会に働きかける
積極性が
最大の成果。

経済経営学部 経済学科
髙木 美羽さん
滋賀県立東大津高等学校出身
Interview私の先端

学びのスイッチが入った
入学前のオリエンテーション

受験の段階では、将来希望する職業は定まっていなかったのですが、「大学で、社会人として必要な基礎力をしっかり身につけ、就職につなげたい」との思いは強くありました。経済経営学部を選んだのも、“経済”の側面から社会について学び、進路の幅を広げたいと考えたから。入学前のオリエンテーションでは、英語のレベル別クラス編成のためにTOEIC Bridge® L&Rが行われるなど、英語力をはじめ社会で活躍できる力を着実に育成しようとしている大学の本気度が伝わってきました。周りも真面目な印象の学生が多く、学びのスイッチが入ったことを覚えています。
目標の一つとして決めていたのが、英語力を上げること。より多くの人とつながり、視野を広げられると考えたからです。英語プログラムでは、学期末ごとに受験するTOEIC® L&Rのスコアが成績の基準となり、クラス分けも決まります。1年生から3年生まで授業時間も多く、毎回小テストがあるなど大変でしたが、例えば単語テストをゲーム形式で行い、間違った場合も、それをきっかけにみんなで学ぶといったように、先生が教え方に工夫してくださり前向きに取り組めました。スコアが上がれば嬉しいし、分かることが増えれば授業も楽しくなる。明確な基準にもとづく目標が後押しとなって、入学時410点だったスコアを3年生の夏には690点まで上げることができました。
学びのスイッチが入った入学前のオリエンテーション

多彩なプログラムを通して
培われていった積極性

私がこの大学で4年間を過ごす中で最も変わった点は、積極性を身につけられたことです。例えば、SLS(スポーツ・ライフスキル)科目では、スポーツを通してチームで課題を解決していきます。私はスポーツが苦手で、入学当初は言われたことをやるという姿勢でしたが、メンバー全員が楽しく体力づくりに取り組めるよう工夫する過程で、次第に変わっていきました。2年生の秋学期でカローリング(カーリングを体育館などで行う種目)を選択した際には、ルール通りに行うと体力・能力差などから点差が大きく開いてしまうため、ハンディやサービスポイントを設けるなどアイデアを出し合い、ルールをアレンジ。その結果、メンバー同士の距離も縮まり、競技にもすごく楽しく取り組めました。「分からないことは人に聞いた方が早い」「みんなで知恵や意見を出し合う」「それぞれの立場を考え協力する」など、チームでゴール到達をめざすうえで大切なことを実践的に学べました。
こうした自分から積極的に協働する力は、他の授業のグループワークや、経済経営学部のGIP(海外長期インターンシップ・プログラム)に参加し、司会やプレゼンテーションを担当した際にも大いに活かされました。
多彩なプログラムを通して培われていった積極性

キャリア教育で学んだ「質問する力」が
将来を積極的に築いていく原動力に

授業で協働する中で芽生えた積極性を社会で活かせるよう意識するきっかけとなったのが、3年生の「キャリア形成実践演習Ⅱ」の授業です。この科目は、1年生から設けられているキャリア教育正課科目の集大成。毎回スーツを着て臨み、講義の後、面接や自己PRなどの練習を行います。その授業の第1回目に先生がおっしゃられた「会社説明会や面接などでは絶対に質問をしなさい」という言葉が胸に響き、就職活動でも実践しました。
実はこの大学は第一志望ではなかったのですが、だからこそ成績は上位を取り、頑張った証を残そうという意志を持って取り組んでいました。性格も真面目で責任感が強い方なので、授業のグループワークやインターンシップなどにも力を入れ、成長を手にできました。でも、目立つのが苦手で、慣れない未知の場では質問の機会があっても黙っていることが多かったんです。でも、せっかく得た学びの成果を社会で活かしていくためには、それではダメなんだと気づき、大きく変わるきっかけになりました。
会社説明会も、質問しようと思って聞くのと漫然と聞くのでは得るものが全く変わってきます。理解が深まり、意欲もアピールできる。社会とつながり、自分の将来を築くために、就職活動を評価されるだけでなくアピールの場として捉え、自ら働きかけることで納得のいく就職活動ができたと実感しています。卒業後は地元滋賀の高分子素材メーカーで、営業職として取引先企業の課題に応えていきたいと考えています。経済学科で学ぶ中で自分の軸になった「経済活動による地域貢献」を仕事の中で積極的に実践していきたいです。
キャリア教育で学んだ「質問する力」が将来を積極的に築いていく原動力に
経済経営学部 経済学科4年生 福田春翔さん

英語力を活かし、
フィールドは
世界へ。

経済経営学部 経済学科
福田 春翔さん
京都府立洛西高等学校出身
Interview私の先端

生まれ変わった大学の
一期生になりたくて

私は小学校時代からずっと野球に打ち込んでいて、本気でプロ野球選手になる夢を追いかけていました。しかし、高校に進み、現実を見渡して将来社会人としてどう生きていくかを考えた結果、大学に進むことを決断しました。
そんな時、京都先端科学大学の理事長に日本電産の永守会長が就任され、教育改革が積極的に進められることを知り、「生まれ変わるこの大学で、自分も心機一転、一期生として頑張りたい」と強く思うようになりました。
オープンキャンパスで大学の構内や施設を初めて目にした時は、「うわぁ、なんてきれいなんだろう!」と感激。期待がふくらみました。さらに在学生代表が全編英語でスピーチされていて、思わず圧倒されたことを覚えています。経済学科を選んだ理由は、社会のあらゆる場面に経済の影響が及んでいると感じたからです。幅広い学びを得て、社会の動きを経済の面から理解したいと考え、経済学科への進学を決めました。
生まれ変わった大学の一期生になりたくて

英語を道具として
使いこなす感覚を修得

この大学で教育改革の大きな柱の一つとなっているのが、英語教育です。「英語」と「英会話」があり、英会話の授業はネイティブの先生によってオールイングリッシュで行われます。最初は緊張もあり、先生の話が「聞き取れない」「意味が分からない」の連続で、友だちに助け舟ばかり求めていました。でも、一方の英語の授業で日本人の先生から、「英語はコミュニケーションのためのツールの一つ」と聞き、「難しく考えずに、分かるところから道具としてどんどん使っていけばいいんだ」と少し気が楽になりました。それからは日常でよく使うフレーズを頭に叩き込み、英文法をもう一度おさらいするなど基礎固めを徹底。少人数授業で一人ひとりに発言の機会があり、先生も身近な存在で熱心に指導していただけるなど、伸びる要素が十分に揃っていました。
苦手どころか嫌いだった英語が段々好きになり、学内の留学生とも気軽に話せるようになった頃、ずっと挑戦したかったタイへの交換留学が決定しました。しかし、その後コロナ禍の影響でキャンセルに。さすがにかなり落ち込んだのですが、ゼミ担当教授の清水裕子先生に「国内でもできることがあるんじゃない?」と声を掛けていただきました。清水先生は20年以上に及ぶ海外生活を経験されていて、企業や大学・研究機関などでの豊富なキャリアをお持ちの、私の尊敬する先生です。でも、とても気さくで、時には友だちのように親身に接してくださって、この時も先生の励ましの言葉に気持ちを切り替えることができました。
英語を道具として使いこなす感覚を修得

最大の武器は磨き続けた
コミュニケーション力

また、学内からオンラインで行われた海外インターンシップでも、貴重な成長のチャンスをいただくことができました。実習先は日本の計量機器メーカーで、国内・ヨーロッパの両拠点でインターンシップを体験できました。その時の課題は、「価格表示などに使用する電子棚札を大学に導入するにはどうすればいいのか」というもの。ずいぶん頭を捻り、学生証を電子棚札に応用するなど複数の企画を考えました。しかもただのアイデアではなく、導入する際のコスト計算まで含めて提案する必要があったため、インターンシップセンターの職員の方々にも助けていただき、なんとかプレゼンテーションまでこぎつけました。そのおかげもあり、インターンシップ先の担当の方々からも高評価をいただくことができました。
そして就職活動本番では、「より大きなフィールドでグローバルに事業を展開する企業で働きたい」と考え、大手メーカーに絞ってチャレンジを続けていました。結果的に、幼い頃から家の近くに本社があり、憧れ続けていた大手電子部品メーカーから内定をいただくことができました。後から聞いたところでは、コミュニケーション力を高く評価していただいたとのこと。確かに昔から人見知りしない性格ですが、この大学で年齢も性別も人種も超えて多様な人々と触れ合えた経験が成果として結びついたと思います。これからはこの大学で身につけた英語力を活かしながら、世界中どこでも活躍できる人材に成長したいと思います。
最大の武器は磨き続けたコミュニケーション力