2025年1月31日、バイオ環境学部生物環境科学科のMd ASADUZZAMAN 准教授の国際共同研究が科学技術振興機構(JST)によるSICORPで実施されるEIG CONCERT-Japan「持続可能な農業におけるデジタルトランスフォーメーションとロボティクス」分野において平成6年度新規採択課題として採択されました(機構報 第1745号:戦略的国際共同研究プログラム(SICORP)EIG CONCERT-Japan「持続可能な農業のためのデジタルトランスフォーメーションとロボティクス」における令和6年度新規課題の決定について)。なお、EIG CONCERT-Japanは、SICORPプログラムの下、欧州12カ国の13の資金提供機関と日本が連携して共同研究を推進する多国間共同研究プログラムです。
リアルタイムの養分管理の課題は、継続的で正確な自動養分管理のために高度な分光学と機械学習を採用することで克服できるものと考えられます。そこで、本国際共同研究課題では、水耕栽培システムにおけるNPK(窒素、リン、カリウム)レベルの正確な推定と管理のための高度なAI駆動システムの開発を目指します(AI-Enhanced NPK Management for Optimized Hydroponic Cultivation – EIG CONCERT Japan)。

Md ASADUZZAMAN 准教授が率いる日本チームは、開発した技術の実用性と堅ろう性を確保するため、本学が所有するスマートアグリハウスでの実際の試験を通じて、AI駆動型の養分管理システムの検証を行います。チェコのMendel大学チームは、無土壌システムで様々な作物の栽培試験を実施し、内部品質パラメーターを評価し、ドイツのHahn-Schickard研究所チームは、インラインスペクトル記録のためのフローセル統合と、養液のNPKを読み取るためのハードウェアとソフトウェアの統合を備えたAIシステム統合分光計を開発します。
これらの共同研究を実施することで、抗酸化物質と生物活性化合物を豊富に含む果物や野菜を生産するためのNPK管理のためのAI駆動型システム開発が期待されます。
(生物環境科学科 准教授 Md ASADUZZAMAN)