【経済経営学部ニュース】大学院経営学研究科において中間報告会が開催されました

2019年11月14日トピックス

修士2年生が修士論文の途中経過を報告する中間報告会が、2019年10月28日に開催されました。今年度の該当者である辰巳正樹さんが、大学院の担当教員が見守る中、報告20分、質疑応答10分で実施されました。

2018年3月に、企業会計基準委員会(ASBJ)から「収益認識に関する会計基準」が公表され、売上高などの収益に対する包括的なルールが誕生することになりました。これまでわが国においては実現主義と呼ばれる基本原則に従ってきましたが、具体的な手続きは各企業の裁量や過去からの慣習に依存していたと言えます。

今回の修士論文は、新たな会計基準が企業経営や会計報告にどのような影響を与えるのかという疑問に対して、理論的、実際的な見地から考察しようとする論考です。新会計基準が与える影響はあらゆる業界に及ぶため、今回は特に、工事期間が長期にわたる建設業界への影響を考察の対象にしています。長期請負契約についてその収益を工事期間に配分して認識する「工事進行基準」と呼ばれる手続きが新たな会計基準の中にどのように取り込まれたのか、どのような差異が生じるのか、それによって経営システムや財務報告にどのような影響が生じるのかを分析しようとしています。

質疑応答時には、多様な観点からの質問が出されましたが、しっかりした返答がなされ、今後の展開を心待ちにさせるものとなりました。報告会終了後も、多くのコメントシートが報告者へ手渡され、この報告会が修士論文完成に向けて良い機会になったようです。社会人大学院生ゆえに今後も時間の有効活用は大事となります。うまく両立させて最終の口頭試問を準備万端で迎えましょう。

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(経済経営学部 教授 倉田致知)

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