健康スポーツ学科では、健康スポーツに関する学術発展への寄与と、学内での研究活動活発化を主旨とし、SLS(スポーツライフスキル)担当の教員(教育開発センター所属)と協働して「健康スポーツ系研究者による月例研究会」を発足させ、継続的に研究会を開催しています。
第6回となる今回は、本学工学部より、梁滋璐 講師(工学部機械電気システム工学科)をお招きし、「健康と運動パフォーマンス向上のためのウェアラブルシステム」をテーマにプレゼンテーションをしていただきました。
このような学科の枠を超えた健康スポーツ系研究者による研究会を通し、ますますの研究活動の活発化や、学術成果の蓄積へ貢献していきます。
健康スポーツ学科では、健康スポーツに関する学術発展への寄与と、学内での研究活動活発化を主旨とし、SLS(スポーツライフスキル)担当の教員(教育開発センター所属)と協働して「健康スポーツ系研究者による月例研究会」を発足させ、継続的に研究会を開催しています。
第6回となる今回は、本学工学部より、梁滋璐 講師(工学部機械電気システム工学科)をお招きし、「健康と運動パフォーマンス向上のためのウェアラブルシステム」をテーマにプレゼンテーションをしていただきました。
このような学科の枠を超えた健康スポーツ系研究者による研究会を通し、ますますの研究活動の活発化や、学術成果の蓄積へ貢献していきます。
第6回研究会 短評
- 日時
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2020年10月30日(金)18時00分
- 場所
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Zoom開催
- 参加者
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22名
- 演題
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<健康と運動パフォーマンス向上のためのウェアラブルシステム>
- 報告者
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梁 滋璐(工学部機械電気システム工学科講師)

今回は、健康スポーツ系研究者月例研究会初の試みとして、工学部の梁滋璐講師を報告者に招いて開催された。ウェアラブルデバイスを用いた行動科学や情報科学に関する研究を専門とする梁氏との研究交流によって、本学が推進している分野・学部横断型研究活動を促進するという狙いもあった。
報告では、ウェアラブル技術の発達が健康管理や疾病の予測などを通じて健康医療分野に大きな貢献を果たすことが、様々な活用事例によって示された。例えば、高齢者等の転倒に起因する死亡は交通事故による死亡より多く発生しているが、市販のウェアラブルデバイスを用いた転倒検知システムによって、登録された連絡先に位置情報を含む緊急通報を行うことができ、これによって死亡のリスクを低減させることができる。また、歩行の特徴を分析することでパーキンソン病の発症を事前に予測し、予防や治療に活かす試みも始まっているという。
続いて、梁氏が取り組んできた、体幹深層筋の協調性の自動評価、精度の高い自宅用睡眠測定システムの構築、日常生活リズムの検知、ストレスによる睡眠中の異常脳活動の検知に関する研究の要点が紹介された。これらの研究では、ウェアラブルデバイスで収集できる大量のデータを基に、機械学習等によって精度の高い分析や予測を可能にするシステムが構築されており、これまでは専門的な医療機器を使用した特定の条件下でしか収集できなかったデータが、「いつでもどこでも」得られることが前提であることが理解できた。測定項目によっては従来の医療機器を上回る効果を発揮する最先端ウェアラブル技術の活用が、学術的にも社会的にも大きな意義を有しているのは間違いない。
梁氏の報告後、参加者からは、非侵襲的に測定可能な生体指標の種類や、筋の協調性の自動評価システムのアスリートレベルへの応用可能性、水中での身体活動の測定・評価についてなど、各自の研究に引き付けた質問がなされた。これらは新たな研究課題へと発展する可能性があり、今後の領域横断的な共同研究の創出が期待される。
(短評文責 教育開発センター 講師 鈴木楓太)
(健康医療学部 健康スポーツ学科 准教授 束原文郎)