心理学科の学生がThe Future of KYOTO AWARD「MIRAI賞」を受賞しました【人文学部】

2022年11月17日トピックス

2022_news_tagline.png

20221116_image1_mirai.jpg
MIRAI賞を受賞した『うずまさ とんがりグループ』のみなさん

2022年11月12日(土)、京都市が主催する「The Future of KYOTO AWARD」の二次審査(最終審査)がキャンパスプラザ京都で行われ、本学人文学部心理学科の『うずまさ とんがりグループ』が見事、企業賞「MIRAI賞」を受賞しました。

「The Future of Kyoto Award」は、京都の未来の担い手育成を目的に2022年に創設されました。学生たちが主体となり地域の社会課題の発見から解決策の検討・提案、実証までを行うことで、学生の市内への定着も目指しています。本学からは、人文学部心理学科の3年生が中心になって結成された『うずまさ とんがりグループ』がエントリーし、「大学生による『子ども・学生の居場所づくり』~大学生と地域住民、そして子どもが共に支え合う方法~」を提案。全18件の応募の中から一次審査を通過した8件がキャンパスプラザ京都で互いの提案をプレゼンテーションし合いました。

20221116_image2_mirai.jpg

『うずまさ  とんがりグループ』は心理学科対人援助コースの4名が立ち上げた任意団体で、学生や子どもに対して地域支援活動を行っており、上松幸一准教授の指導を受けながら活動しています。世代を超えて持続可能な社会への貢献を『うずまさ とんがりグループ』では

  • みんなで食べるあたたかいご飯。
  • となりでだれかも勉強している音。
  • 小さな悩みが生まれても分け合える場所。

という時間と空間を、心理的側面から提供することをコンセプトとし、

  1. バザー・フリーマーケット
  2. 子ども食堂
  3. 学習支援
  4. 学内講座に参加しやすい取り組み

という活動を通して実践することを提案しました。

本学が総合大学であり多種の専門領域を学べること、また留学生も多く文化の多様性に触れる機会があるなどの他学にはない特徴が提案した活動の背景となりました。

MIRAI賞で得た資金を元に、学内で協力を募りながら活動を実施してまいります。

〇学生の声

心理学科3年生 大坪 真子さん

前々から上松先生と、子どもや学生の居場所がほしいという話をしていて、実現できるチャンスをうかがっていました。そんな時、The Future of Kyoto Awardのお話を頂き、挑戦してみることになりました。初めは「居場所づくり」のみのフワッとしたイメージでしたが、尾原さんが子ども食堂や学習支援などの具体的な発案をしてくれて、そこから自分たちでやりくりが可能な形を話し合いました。

私たちは新型感染症流行と大学入学が丁度重なった学年で、人と関われない寂しさを長く体験し、無力感を感じてきました。同じような寂しさを子どもたちにさせたくない、大学周辺地域と繋がりを持ちたい、何もしないまま大学生活を終えたくない、という気持ちが私の原動力になったと思います。

発表にあたって、本当に私たちのアイデアが認めてもらえるのか不安でしたが、MIRAI賞という形で応援して頂けて大変嬉しいです。入賞後、多くの企業様にアドバイスや「頑張ってね」というお声がけを頂き、改めて『とんがりグループ』の活動を実現していきたいと感じました。

私たちはまだまだ未熟なところがありますが、MIRAI賞を通して大人の力を借りつつ、あたたかい居場所、地域貢献に向けて着実に前に進んで行きたいと思います。頑張ります!

心理学科3年生 尾原 未雪さん

実は私自身が幼いころ食事と学習両方に困った経験がある、上京してきてから食事に困った経験があることから、子ども食堂で一気に解決できるんじゃないかなぁ、と思っていました。 何かしたくても、何をすればよいのかわからなかった中、上松先生が今回のThe Future of Kyoto Awardのお話をしてくださいました。正直、最初はぼんやりとしか考えていなかったのですが、たくさんの人と何度も話を重ねていくうちに「絶対やりたい!」という気持ちに変化していきました。

人とひと、地域とひとの関係性が希薄になってきている今、こういうあたたかい場所があることによって救われる命や心があると考えています。みんなが暖かい、困ったら頼れるかも、みたいな場所目指して尽力します。

文末にはなってしまいましたが、今回協力して下さる株式会社MIRAI様や、上松先生、一緒に頑張るメンバーや協力してくださった学生さんには心からの感謝を申し上げます。

困っている学生さんや協力したい学生さん、教員の方がいればぜひご連絡ください!

ここでもここじゃなくてもいいので、みなさんお腹いっぱい、幸せいっぱいにご飯を食べてください!!

心理学科3年生 御書 理央さん

MIRAI賞を受賞できて非常に嬉しく思います。また、大学生である私たちが考えた企画が、多くの人に認めて貰えて喜びでいっぱいです。

これからの活動としては、特にこころのサポートに重点を置いていきたいと考えています。私も小中高校生の頃、様々なことに悩んだり不安を感じたりしました。これらの悩みや不安は、時として身近な人には相談しにくい場合があります。そのような身近な人には言えない困りごとを、打ち明けられる場所・人が非常に重要だと考えています。とんがりグループは、利用する人たちにとって、こころにそっと寄り添い、気軽に相談できる場として、そしてとんがりグループなら相談できると思っていただけるような場にしたいです。

私たちの活動は、多種多様な活動をするため、多くの学生の協力が必要になります。私たちと一緒にこの活動を盛り上げませんか?一緒に活動してくれる学生待ってまーす!

心理学科3年生 𠮷井 綾那さん

MIRAI賞を受賞できたこと、そして、やりたいことが実現できそうなこと、とても嬉しいです。企業の方々と何かをする、というのが初めての経験なので、緊張するとともにわくわくしています。

私が幼いころ、家庭や学校などで家族や友達といても、ふとした瞬間自分一人だけ浮いているような気がして、「居場所がないな」と感じ、孤独感を強めることがありました。最近でも時々そういう時があります。そんな時、どこにも行き場がない子どもや大学生たちのために、あたたかい居場所をつくれると知り、ぜひこの活動に参加したいと思いました。また、私もこのようなことを体験しているからこそ、子どもたちの気持ちに寄り添いたいと考えています。

またこの活動は、企業や先生方のみならず、学生の皆さんの協力なしには活動できないと思っています。興味のある方、ぜひご連絡ください。私たちと一緒にあたたかい居場所を作りましょう!

〇指導教員 人文学部心理学科 上松幸一先生

まずは「MIRAI賞の受賞、おめでとう」。

今回のメンバーは私の自主ゼミに参加している、子ども福祉に関心の高い学生が中心です。4名の学生がプレゼンに臨みましたが、そこまでにも議論に参加した多くの学生や、研究・連携支援センターの方など、多くの方々に支えられての受賞だったと思います。今の学生は「何か自分たちでできることを」という意欲が高くても、最初の一歩が踏み出せないでいます。今回の「The Future of KYOTO AWARD」へ申請することで、「何かできるのでは」と学生に話すと、「やってみたい」という返答でした。ただ、やるからには「子どもの問題・地域の活性化」だけではなく、「学生の居場所」も包括的に解決する枠組みで考えようということになりました。学生の居場所づくりは、以前より彼らは強い問題意識を持っており、私が個人的に話し合いの場を設けていたためです。実はその集まりが「とんがりグループ」の前身となっています。

申請書作成の仕方やプレゼンのコツなど、私からは多少の支援は行ったものの、基本的に彼女たちが自主的に練り上げてきました。その中で彼女たちには、「楽しいと思えることをやるように」と伝えてきました。やはり何かに取り組もうとする際の「心持ち」が重要だと考えるからです。また、人とつながることの大切さも同様です。彼女たちはすでにプレゼン会場で、他大学の発表者と友人になっており、彼女らがLine交換をしている様子を私は微笑ましく見ていました。

未来の京都を担うのは子どや大学生、そして社会全体が元気になれる事業を、よりブラッシュアップして進めて行ってほしいと思います。今後、企業の方々の協力を得て、企画を具体化していくことになります。彼らには今まで協力していただいた方、そしてこれから協力していただける方への感謝の気持ちを忘れず、先端大生として頑張ってほしいと思います。人とのつながりを大切にしながら、ひと回りもふた回りも大きく成長してくれることを期待しています。私も彼らを継続的に支援していきます。

(研究・連携支援センター 柴田雅光)

前の記事へ

次の記事へ

一覧へ戻る

このページの先頭へ