【経済経営学部ニュース】ナッジ(行動経済学)を使った取り組みをキャンパス計画室に紹介

2021年11月10日トピックス

2021年10月25日(月)、私たち経済経営学部2年の赤尾・柴田・下田は、実践プロジェクトにおいて春学期に行った取り組みをキャンパス計画室に報告しました。

春学期に行った取り組みとは、ナッジ(行動経済学)を使って人の流れを変え、喫煙に伴う副流煙被害を減らそうというものです。

京都太秦キャンパスの喫煙所は、スペースが限られていることともあって、特に昼休みなどは人が喫煙所外で喫煙せざるを得ない状況になってしまいます(下図1)。

しかしながら、ただでさえ肩身の狭い思いをしている喫煙者の皆さんに厳しい口調で「喫煙所内で喫煙せよ」と指示したところで素直に聞いてくれるかどうかはわかりません。そこでで、ナッジ(行動経済学)を使い、「そっと背中を押す」ようにして喫煙者の皆さんがそっと喫煙所に入るような仕組みにしてはどうかと考え、大学総務課の協力も得ながら実験をしてみました。実験は、喫煙所の前に簡単な2択式の質問板を設置し、喫煙所内に入れば投票ができるようにし、質問板を設置しない場合とした場合とで喫煙所内外の喫煙者の比率を比較するものです(下図2)。質問版の設置期間は2021年7月19日(月)から23日(金)までで、昼休みの時間の喫煙所内外の喫煙者数をカウントし、設置期間前後の喫煙者数と比較しました。

結果は、なんと質問版の設置によって喫煙所内で喫煙する人数を増やすことができました(下図3)。

この結果を、キャンパス計画室に報告したところ、「器材を設置する等の物理的な方法によって人の流れを変えるのは費用もかかる。ナッジという新しい考え方で費用をかけずにキャンパスを良くしようというアイデアは素晴らしい。ぜひ検討したい」といったコメントをいただくことができました。

秋学期になり、実践プロジェクトでは「ナッジを使って人々がアルコール消毒をする率を高めるには」というテーマに取り組んでいます。取り組みの成果を今度は右京区役所などキャンパス外に提案したいと思っています。

(経済経営学部2年:赤尾拓郎・柴田彪冴・下田知実)
(文責:経済経営学部 准教授 小川顕正)

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図1

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図2
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図3

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