OICK 自動車整備士を対象にEV研修を開催

2024年07月04日トピックス

6月25日(火)、オープンイノベーションセンター・亀岡(京都府亀岡市、以下「OICK」)にて亀岡地域自動車整備士向けEV(Electric Vehicle電気自動車)の研修会を実施しました。当日は地域の11名の整備士の方々が参加し、OICKの中村忠能研究員が講師を務めました。

自宅や充電スタンドなどで車載バッテリーに充電を行い、モーターを動力として走行するEVは、走行中に二酸化炭素を排出しないこと、ガソリン車に比べて部品数が少ないこと、エンジンによる燃焼がないこと、走行時に音や振動が少ないなどの理由から、国内でも普及が進んでいます。整備においてEVはエンジンオイルを交換する必要がなく、そもそも排気ガスが存在しないため、それに関する試験は全て免除されます。ただ、高電圧部を整備する際にはバッテリー電圧が400Vと高く、バッテリボックスの脱着には300㎏超える重量物を扱うことになるなど、注意すべき点も多くあります。EVを整備する機会が増えていく中、整備士の方々に向けて、まずは基本的な構造や配線等を学ぶ研修会を実施しました。

OICKにはEVのバッテリーやモーターを外して展示しているほか、リフトを用いて整備する「実装・実習棟」も設けられています。EV車を実走させて整備の確認もできる屋外試験路・実験場も整備されており、技能研修から開発実証テストまで利活用いただけます。

OICKは国内で類を見ない研修施設として、今後も、このような機会を提供してまいります。

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講義の模様1

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講義の模様2

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実習の模様

参加者の声

常盤オート(株)加藤弘行 代表取締役

京都府整備振興会 亀岡地区整備協議会の紹介で参加させて頂きました。弊社では、平成22年(2010年)から、既存のエンジン車からエンジンをおろして、モーターとバッテリーを積んで走らせるコンバートEV(改造電気自動車)作成に取り組んでいました。勉強会に参加させていただき、初代日産リーフの分解モデルを見ることができました。

バッテリーやモーターその他の部品を実際に見て触れる機会は初めての経験であり、貴重な経験となりました。EVの仕組みは、コンバートEVもメーカー製のEVも大きくは変わりません。今後2回目、3回目と勉強会は続くようですので、引き続き参加したいと思います。

(オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK) / 研究連携センター 柴田雅光)

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