モンゴル留学レポートイフ・ザスグ大学 交換留学レポート2019年度・中川峻樹くん

2020年05月07日

モンゴル イフザスグ大学に交換留学している中川峻樹さんのレポートを紹介します!

2019年9-10月

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経済経営学部経営学科2年生の中川峻樹です。9月からここウランバートルで留学をしています。今回はマンスリーレポートということで、現地に来て普段の生活の中で見て経験したことを伝えられたらなと思います。どうぞ半年間よろしくお願いします。

まず学校が始まって数日間は授業に慣れるのに苦労しました。何故ならRoyal Academyに在籍する先生は全員がネイティブスピーカーではなくインドや韓国出身の先生もいるので、それぞれの先生の英語に違ったアクセントや発音があるので耳が慣れるまでは大変でした。

学校の授業は経済やビジネスコミュニケーションについて英語で学ぶので、ビジネスに関する英単語を覚えなくてはいけないので大変です。。例えば、財務会計の授業ではあれ?revenueって日本語で何て言うんだろう?あ、収入か。みたいな時や、統計学の授業ではStandard deviation(標準偏差)のようにそもそも調べても日本語ですら難しくて分からない単語もあります。なので授業では分からない単語に出会った時は即座に調べるようにしています。そしてモンゴルに来て沢山の友達が出来ました。ほぼ全員日本のアニメに興味をもっているようで結構詳しいです...。授業が終わると友達と遊びに行ったり、ご飯を食べに行ったりもして日本やモンゴルの話などを話して楽しい時間を過ごせています。友達は全員日本に対し非常に友好的で、日本人は全員親切で礼儀正しいと思っているそうです。

モンゴルにきて一番驚いたのが物価の安さです。お腹一杯になるまで食べても日本円で約500円程でかなり助かっています。そして幾つかモンゴルの伝統的な料理に挑戦してみましたが、凄く美味しかったです!現地での生活にも慣れてきて外へ出掛ける機会も増えたので、来月のマンスリーレポートからは日常であった面白い事や驚いた事などを書いていけたらなと思います!

2019年11月

11月の後半となると気温が-22度になったりする日もあります。マスクをして歩いているとまつ毛が普通に凍ります。(泣) 気温が低すぎるため、もはや日々の食料や生活用品の買い出しに行くことでさえ、僕にとっては命懸けで毎日頑張っております。

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僕の住んでいるホテルの近くに川があるのですが、完璧に凍ってしまっていて、写真を見てもらうとわかるように、なんと、凍った川の上を車が通っているのです!!!現地の方々からすると「やった〜向こう岸に渡れる〜♪」くらいの感覚だそうです。僕がもし運転できてもここは通りたくないですね…。現地の人も普通に道として歩いている時も見かけるので、帰る前に勇気を出して歩いてみようかな…

今月はモンゴルの友達と Khunnu Mallという場所に行って、映画を観ました!映画を観た後は室内のアイススケート場へ行き、皆でスケートをしました!初めてだったのですが意外に上手に滑ることが出来、自分でもびっくりです。

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やはり留学をすると日本食が恋しくなります…。なので一緒に留学している梶川さんと日本食を求め、ウランバートル中の日本食レストランを巡っています。そしていつも食料を買っているスーパーでこんな物を見つけました!インスタント味噌汁です!いやぁ〜やっぱりインスタントとはいえ、身体に味噌汁の味が沁みます。日本が恋しいです…。しかしよ~くスーパーの中を探してみると、ちらほら日本の食品や生活用品が見受けられます。中には日本の化粧品だけのコーナーなんかもあり、意外に日本製品があるのが嬉しいです。

そして僕の学校では今月、Art festivalという日本でいうところの文化祭のようなイベントがあり、僕もクラスメイトと一緒にコメディをしました。各クラス本当にクオリティの高いダンスや歌そして劇で、見ている分でもすごく楽しかったです!

来月でもう留学が終わると思うと本当にあっという間です。悔いの残らないよう、最後の月も頑張っていきたいと思います!

ウランバートルに来て4カ月、ついに最後の月になってしまいました。12月には期末試験があるので予習・復習を怠らず、しっかりいい点を取りたいと思います。大学の授業は終盤に差し掛かっていて今まで以上に難しいことを学んでいます。例えば統計学では「帰無仮説」について学んでいます。見たことない公式に戸惑いつつも、梶川さんに教えてもらい何とか頑張っています。

今月には大学でnew year partyがありました。その行事に参加をする生徒は女性ならドレス、男性ならタキシード、又は赤い靴下を着用しなければならないというドレスコードがあります。パーティー会場も豪華で、全員で音楽に合わせてダンスをしたり、食べ物を食べたりもします。

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12月になると気温は−36°になる日にもあり、日本の気候に慣れてしまっている分、自分にとってここウランバートルは非常に過酷です…。チンギススクエアにはなにやら氷で造られた滑り台や、銅像などが置いてあり、非常に賑わっていました!こんなに寒い中、氷の滑り台を滑ろうとするモンゴル人…凄いですね…自分には無理です(笑)

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テストが無事に終わり、ここロイヤルアカデミーでの留学が終わると思うと何だかホッしつつも、少し寂しく感じます。一緒に過ごした友達や授業を教えてくれた先生方が別れを惜しんでくれた時は本当に寂しかったです。特に常に自分と授業やご飯、行事の時に一緒に居てくれた友達には感謝しきれません。その友達は将来小説家になりたいらしく、デビュー作には中川峻樹を出すと約束してくれました!来た当初はクラスに馴染めるのか、授業にはついていけるのかと色々不安でしたが、ロイヤルアカデミーでは沢山のことを学ぶことが出来、自分自身来た時と今を比べてみて自信がついた気がします。日本に帰ってから自分はモンゴルでの経験を活かし、今よりももっと語学の勉強に励みたいと思います。4カ月間という短い間でしたが、モンゴルで出会った仲間や先生にありがとうと言いたいです。

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留学まとめレポート 中川 峻樹

私はウランバートルでの約4カ月の交換留学プログラムに応募し、実際に現地で過ごしていく中で様々なことを経験した。そして時にそれらは私にとってカルチャーショックでもあったが、同時に私の人生観や今後の将来を考えさせられる良いきっかけでもあったと私は感じている。まず私はこの留学へ参加するにあたって決めていたことがある。それはまず一つ目、「会話能力の向上」である。私は一回生の時にイギリスとオーストラリアへの語学研修に参加をしたことがあり、私はその語学研修で沢山の海外の友達を作った。しかし私は毎回その友達と話す度に相手の会話能力の高さに圧倒された。よって私は留学をしていた4カ月の間何より大切にしていたことは会話であった。勿論文法も会話と同等に大切であるがそれ以上に私は会話を大事にしていた。何故なら自分自身を含む多くの日本人に見受けられる”文法は出来るが会話は出来ない”というイメージを払拭したかったからであり、又私が今まで圧倒された人達は少なからず私よりも文法に関してはあまり得意ではない人達もいたが、それを感じさせない程の会話能力を有していたからである。そして二つ目、「異文化交流をする事」である。私は海外へ行く度にその国の異文化を体験することに興味がある。例えば私はイギリスでは建造物や食事の違いや、オーストラリアではオージーワードと呼ばれるオーストラリアでのみ使われる言葉など様々な体験をした。私はモンゴルでしか体験出来ないことを経験するといったことも私はこの留学に参加する上で決めていたことである。そして三つ目、「どれだけ困難状況であっても諦めない」である。何故これが3つ目なのかというと、私は今までに沢山の留学先で困難な状況に陥り、涙してしまう学生を見てきた。それらを見て私は「自分はどれだけ困難の状況であっても絶対に諦めず、京都先端科学大学の代表として最後までやり抜いてみせる」と決意したからである。私は以上のことを胸にこの留学へ参加をし、全ての授業を良い成績を得ることが出来た。このレポートでは私がどのように4カ月間をモンゴルで過ごしていたのかをまとめていこうと思う。

まずは勉強面に関してまとめていこうと思う。私が留学したROYAL ACADEMYという大学の講義は主に英語で行われる。講義を教える教授達の出身はそれぞれ違う国なので、教授ごとに英語のアクセントに若干の違いがある。私は来た当初アクセントの一貫性の無さに苦しんでいた。インド人や韓国人の教授が講義を行う授業もあり、私はそれぞれのアクセントの違いに慣れるまで少し時間が掛かった。講義について私はモンゴルの大学で主に7つの科目を学んでいた。まず一つ目はAccounting (会計学)だ。主にこの講義では会計学の基礎知識から始まり最終的には企業の財務諸表の作成に関する知識などを学んだ。講義は参加型講義であり、自分が疑問に思った点や意見などを質問されることや実際に問題を解いてみたりする事が多い。又講義の最後には理解度確認テスト等がある為、私は講義があった日は毎日復習をした。二つ目はMacroeconomics (マクロ経済学)だ。この講義は教授が同じであるため講義形式も同一であり統計学と同様、生徒の講義に対する参加を重視する。この講義ではマクロ経済学を基礎知識から始まり、最終的には応用知識までを学んだ。この授業は会計学よりも覚えなければいけない知識が多く、講義においても非常に高いレベルでの語学力を必要とされるので私にとって困難な科目の一つであった。三つ目はStatistic (統計学)だ。この科目では最初に統計学の基礎から学び、セメスターの終盤には統計学の鬼門と呼ばれる「帰無仮説」という問題に取り組んだ。私は数学が非常に苦手だったため、この科目は私を一番苦しめた科目であった。見たことのない数式やグラフに苦しみながらも、自分が理解するまで何度も教授や友達に質問をした。講義は基本的にスライドを用いて説明される他、練習問題のプリントなどをする。テストには配られたプリントの問題の応用が出されるので、私は講義の後は図書室で自主勉強をし、講義前日には予習を欠かさなかった。四つ目はOrganizational behavior(組織論)だ。この科目では主に企業の組織の中で経営者や従業員の視点から企業の成長を促すためにはどのような事が最適であるかについてスライドを用いて学んだ。この科目を学ぶにあたって一番私にとって困難だったことはレポートである。そのレポート内容とは生徒が実際にモンゴルの企業を訪ね、実際に従業員にその企業の特徴や組織形態、給与や仕事に対するやりがいなどを質問し、それに基づいてレポートを作成するという内容だ。私は英語を学ぶために留学したのであってモンゴル語を流暢には話せなかった為、レポートの作成は非常に困難であった。五つ目はInternational business communication(国際ビジネスコミュニケーション)だ。この科目ではスライドを用いてグローバル化していく世界の中でビジネスを行う為にはどういったコミュニケーションが最適であり必要とされるのかを学んだ。この科目も同様にレポート提出があり、その内容は自分自身でテーマを決め、それについて調べてなおかつ客観的に分析するといった内容だった。一週間に一回途中段階を報告し、教授からのアドバイスをもらって段階的にレポートを完成させていくが、私のテーマは「日本と海外の働き方や意識の違い」であり、発表をする度、教授が日本との違いに驚いていたのが印象的であったのを私は覚えている。六つ目と七つ目は同じEnglish(英語)という授業だ。同じ英語の授業だが学ぶ内容は違って、一つは主にスライドを用いて音楽や映画の歴史について学んだり、海外の映画やドラマを鑑賞したりする。そしてもう一つは文法や読解の問題や世界で今注目されている問題について英語で討論し、それぞれの意見を交換したりもする。私は今まで自分の意見を持つということが苦手であった為、討論することは苦手であった。しかし討論を重ねていくうちに私は与えられたテーマに対し自分の意見を持ち、発言することが出来るようになった。何より一番嬉しかったことは、人の意見に対して自分の意見はこうであると発言出来たことだった。これらの授業がROYAL ACADEMYで受けた講義である。自分が受けた講義を振り返って思うことはROYAL ACADEMYでの講義では日本と違い、生徒一人一人に意見を持たせることを何よりも大事にしており、なおかつ講義の進行方法も日本とは違い生徒参加型である為、より一層そういった意識が強いと私は感じた。しかし日本とは教育のシステムが違う事もあった為、時には戸惑ってしまう事もあった。例えば私が留学したROYAL ACADEMYでは学期終了時には大学にお金を支払う事で自分が欠席した出席点を補うことが出来た。言ってしまえばこれは出席していなくても問題がないということである。このような制度あったせいか、ROYAL ACADEMYでは欠席が目立っていたのが印象的であった。私の大学では5回以上の欠席は落単になる為、このシステムの違いにはかなり驚いた。

次に生活面についてまとめていこうと思う。来た当初は暖かかったので私は沢山の歴史的建造物やショッピングセンターなどを訪れた。近年モンゴルは経済的発展をしてきており、街中を見渡すと建設途中の建物が多く見受けられたので、私が想像していたよりもずっとモンゴルは人々の活気で溢れていたのが印象的であった。しかし季節が変わり始める11月から12月にかけて気温もマイナスを下回り始め、気温が-20°以下になることもあった。私は日本では経験したことのない寒さに慣れることが出来ず、外と建物の中を行き来することが多かった為、汗腺が上手く機能しなくなった時もあった。しかし冬になればモンゴルのまた違った一面を知る事が出来た。寒さによって人々の服装や町の景色が変わり、人々の暮らし方の変化を私は見ることが出来たのである。私が一番印象的だったのは子供たちが凍った冬の川や滝を利用してソリに乗って滑って遊んでいた事である。普段は普通に深い川ですら冬になると分厚い氷の層になり、その上を車が岸から向こう岸へ通っていたこともあった。モンゴルは内陸国な為海鮮類は殆ど無く、食べ物は基本的に肉類を使った料理が多かった。私は来た当初はお腹を壊す事が多く、食生活に慣れるには少し時間が掛かった。食生活や気候に関しても日本とは全く違う為、モンゴルへの留学は日本人にとって一見すると難しいかもしれないが、その分教科書には載っていない自分が知らない文化や習慣を経験することが出来ると私は考える。

最後にこのモンゴルへの留学を振り返って私はこの留学は自分の人生観を広げてくれる良いきっかけになったと確信している。というのも現地で知り合った友達や教授と話す内に私は自分の将来を狭く考えていたという事に気づかされたからだ。私の今までの将来に対する考えは就職活動や資格などの不安要素で溢れていた。勿論大切であるが、それは一概に日本の中だけでの考えであり、世界共通の考えではないことに私は気が付いた。私は世界で活躍する人材になる為には就職活動や資格以上に目指さなければいけないことがあるとこの留学を通して知れた。この留学には将来の選択肢を広げてくれるきっかけが沢山あり、今では私の将来に対する考えは全く違っている。そして私はそれらを次のステップへと繋げていきたいと考えている。しかし同時に反省すべき点も幾つかあった。自分が目標としていた「会話能力の向上」についてだが、勿論来た当初と比べれば向上はしただろう、しかしそれ以上に自分はもっと出来たのではないかと私は感じる。この留学を通して自分に不足していると部分を知れたので、私は帰国後にそれらを重点的に学びたいと考えており、さらにモンゴルで培った知識を語学検定などに活かして引き続き頑張りたいと思っている。以上が私のモンゴル留学についてまとめたレポートである。

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