渡部圭一准教授の著書『読み書きの民俗学』刊行【人文学部】

2023年07月25日トピックス

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本学人文学部歴史文化学科の渡部圭一准教授の著書『読み書きの民俗学』(日本歴史民俗叢書、吉川弘文館)が2023年6月30日に刊行されました。

本書では、「読む」「書く」という、近世から近代の日本の暮らしの中にあった継続的な営みに着目し、文字による表現が生み出される様相や享受のありようを通じて人々の内実に迫る、「読み書きの民俗学」が実践されています。丹念なフィールドワークをベースに、式内社由緒の形成過程、死者供養に関わる石塔と過去帳、聖教の読誦と唱和、頭役祭祀儀礼における差定文書を事例として、継承・伝達・身体動作などを包摂する読み書きという行為の本質を明らかにしています。

渡部圭一准教授 コメント

本書に収録した論文のいくつかは、およそ15年前、大学院生だったころに発表し始めたものです。当時のフィールドワークの試行錯誤を思い出しつつ、ようやく書籍化にこぎつけることができました。読み書きの実践は、近年、活発化しつつあるテーマです。この分野の研究状況に寄与できるように、今後もフィールドワークを続けたいと思います。

(人文学部 教授 山本淳子)

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